政治漫才で一躍評判の「ウーマンラッシュアワー」、
特にネタ作り担当のウーマン村本は、私から見れば、
感受性豊かで自分の考えを諦めず、誤魔化さず、
何とかして他人に分かってもらえるように伝えようと
奮闘努力している若者です。
「僕は選挙に行かなかった」
「僕は漫才で沖縄の基地に反対も賛成も言っていない」
といった村本君の発言に対して、
「この人、信頼できない。」
「基本は松本人志と同じじゃないか」
という左派グループからの声がちらほらあります。
そうでしょうか。
私は決してそうは思いません。
ウーマン村本は感受し、思考して、自分が伝えたいものを持っている若者です。
一方、松本人志は、食いつき易いある面、もしくはウケそうな話題を直感的に
都合よく言葉尻を切り取って(これはビートたけしも類似している)
話のネタにするだけの技能を持つ人だと私は感じています。
(私には松本人志の喋りは何一つ面白くないし、
顔もなぜか最近異常に見苦しく思えますが)。
先日、「THE NIGHT」(AbemaTVというネットテレビ局の番組)の最終日、
ウーマン村本は1時間45分以上にわたり、自分の思いを語りました。
(YOU TUBEで公開されています)↓
https://www.youtube.com/watch?v=BbKR_u_Ofwo
この番組で村本君が語った下の言葉から、
彼が「自分の伝えたいことをうまく人に伝えるには」について
つねに考えていることがうかがえます。
それは漫才師という、観客を相手にする職業だからでしょう。
実は、教師もいつも学生・生徒を相手にそれを考えています。
特に日本語教師は、相手が理解できる限られた語彙の中から
最も(そうか!なるほど)と思ってもらえる言葉・仕草表現を
いつも考えて選ぶくせがついています。
しかし本当は、それは全ての人が他人に語るときに
つねに気をつけなければならないことだと思います。
ーーーウーマン村本の独白
「この前さ、東京新聞の人が来てくれて、記者さん、こう言ってくれました。
『村本さんの漫才でジャーナリズムを感じて、取材に来ました。
僕らは一生懸命新聞であれやこれや書いています。
あれやこれや書いているけど、全然伝わりません。
それをあの5分で漫才にして、世間の若い人に響いてくれました。
すごい、ありがとうございます。』
って言われた時、なんかこう……、
俺はもうずるいですよ。
僕なんか、普段人を笑わせるのが好きやから、なんて言うの、
毎回、記者さんのように独自に取材に行って話を聞いて作ってへんから、
そう言われたときに、胸苦しくなるよね。
あの文字を一生懸命書いて、書いて、書いて、書いて、
世間の人にそんなに伝わらんかったりした時に、
やっぱり、どうしてもちょっとこう、
タイトルをちょっと強めに書いたりとかさ、
引き付けるように過剰に書いたりして、
偏向報道とリアルの間を探りながら書くわけでしょう。
そういう人らから材料を得てさ……。
結局、あれよね、
ジャーナリストが農家でさ、
本はスーパーの野菜でさ、
そのスーパーの野菜をいっぱい買って来てさ、
冷蔵庫に入れるわけやん。
それで美味しい料理つくるやん。
だから、どんだけいい大学行って、どんだけ勉強したとしても、
冷蔵庫の中の野菜が多いだけでさ、
料理がまずかったら、そいつはセンス全くないってことでさ、
結局、卵一個と塩だけでも十分美味しい料理作れるやつもいるわけだからさ、
センスってすごい大事だと思うわけやけど、
センスって何かと思ったときに、
やっぱ、優しさかと思うよね。
優しさって何か。
やっぱねえ、圧倒的なエンターテイメントの笑いか、
すっごい背景に優しさがあるか、
そのどっちかじゃないと耳に入ってこないよね。
(後はYOU TUBEで観てね~)
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