9月29日(土)に 『たかいし市民文化会館=アプラビル』 へ。
『チェルノブイ・リハート』 の映画鑑賞を。
この日は、10:00と14:00と16:00の3回の
放映があり、私は14;00~の部を観ました。
主人がアプラまで送ってくれました。
これは、2003年に制作されたドキュメンタリー映画です。
監督は、女性のマリアン・デレオさんで2004年にアカデミー短編
ドキュメンタリー映画賞を受賞しています。
(水頭症の子どもを抱き寄せるマリアン・デレオ監督)
内容は、チェルノブイリ原子力発電所による子どもたちへの
健康への影響を映像に収めたものです。
この地域の子どもたちは、生まれつき 『チェルノブイリ・ハート』 と呼ばれる
未知の心臓疾患や放射線障害に苦しんでいます。
その子どもたちの病態や生活を追っています。
水頭症・脊柱側弯症・多指症・兎唇などは
原発事故の子どもたちへの影響の大きさを
物語っています。
(事故当時は、ソビエト連邦の一地方です。)
もう一つ、
事故後に建てられたという、ナンバーワンホームと呼ばれる、
親に捨てられた新生児を保護する遺棄乳児院です。
小さな病室に、所狭しと並べられている赤ちゃんたちは、いずれも重い障害を持っています。
親が障害の重さに耐えられず、遺棄したようです。
水頭症により脳が頭蓋骨に収まらず後頭部に突出している女の子の赤ちゃん、
生後4か月程度の体格の4歳児、彼らを「どうせこれ以上は大きくならない」と
まるでモノのように乱暴に扱う看護師の姿。
この看護師には、憤りを感じます。
61分の上映時間の中、何度も何度も目をそらしたくなるような
つらい現実が登場します。
(命を守りたいと訴えるフィルムです。)
その現実を受けとめたくない映画でした。
でも、現実を直視することが大切です。
また、健常児の出生率は、わずか15−20パーセントというデーターもあるようです。
これからの福島は、このような心配はいらないのでしょうか・・・。
(会場でもらったパンフレット)
事故当時は、チェルノブイリはソビエト連邦という共産国家だったため
対応が遅れ、情報公開もほとんど無かったとも。
周りの国々の強い要請によって、やっとある程度の情報が公開されたようです。
東電の原発事故があったことを受けて、日本では色々なところで
上映会が持たれています。
原発とどう向かい合っていくのかを訴える
考えさせられることがいっぱいあった映画でした。