韓国料理というと牛肉の焼き肉がまず思い浮かびますが,実際に,韓国人が年がら年中牛カルビを食っているかというと,そんなことはない。高いですから。
焼き肉の中心は豚肉です。サムギョプサル(豚のバラ肉/三枚肉)と焼酎というのが,サラリーマン同士で食べに行くときの定番。
韓国は,高麗時代まで仏教国で,肉食をタブーにしていましたが,元に侵略されて以降,肉食のタブーがなくなり,朝鮮時代は排仏崇儒の世となって,肉食が広まった。でも,エネルギー効率からいって家畜を育てて肉を食うのはぜいたく。平民はあまり肉を食べられなかったようです。
とくに,牛は食用でなく農作業のための役牛。肉食の中心は豚だったはずです。
一方,日本は仏教国。
建前として肉食は禁じられていた。でも内実はいいかげんで,「四つ足はだめ」という都合のいい決まりを作って,鳥は食べていたし,うさぎの耳を翼にみたてて,「あれは鳥だ」と言って食べていた(今も,うさぎを一羽,二羽と数えるのはその名残り)。
肉食用に飼育はしなかったものの,猪や鹿も食べていたらしい。犬公方綱吉の生類哀れみの令は,巷に横行する「犬食い」を禁止するためだったとか。
ところで,中国や韓国では「ブタ年」なのに,なぜ日本だけ「イノシシ年」なのか。
以下に私の推測を述べます。
中国から暦とともに干支が伝わったとき,日本はすでに仏教国だった。それで,日常的に豚を飼育して食用にすることはなかった。したがって,干支を動物に当てたときの「猪」の字を見たとき,野猪(イノシシ)として受け取った。中国語で,「猪」という漢字は「豕/豚」とともに,ブタを意味し,特にイノシシを表すわけではない。あえて二つを区別するときは,家猪がブタ,野猪がイノシシ。
ところでブタは,江戸時代,沖縄と九州の一部でだけ飼育されていたにすぎず,多くの日本人は「ブタ」という動物も,言葉も知らなかったんじゃないかな。
いわゆる「ブタ」が普遍化するのは明治以後。そのとき,すでに干支の「猪」は,「イノシシ」として定着していた。
一方,韓国のほうは,中国の暦が伝わったとき,すでにブタ(家猪/豕)が家畜として一般化していたので,すなおに「ブタ」として受け入れた。
こんなところじゃないでしょうか。
焼き肉の中心は豚肉です。サムギョプサル(豚のバラ肉/三枚肉)と焼酎というのが,サラリーマン同士で食べに行くときの定番。
韓国は,高麗時代まで仏教国で,肉食をタブーにしていましたが,元に侵略されて以降,肉食のタブーがなくなり,朝鮮時代は排仏崇儒の世となって,肉食が広まった。でも,エネルギー効率からいって家畜を育てて肉を食うのはぜいたく。平民はあまり肉を食べられなかったようです。
とくに,牛は食用でなく農作業のための役牛。肉食の中心は豚だったはずです。
一方,日本は仏教国。
建前として肉食は禁じられていた。でも内実はいいかげんで,「四つ足はだめ」という都合のいい決まりを作って,鳥は食べていたし,うさぎの耳を翼にみたてて,「あれは鳥だ」と言って食べていた(今も,うさぎを一羽,二羽と数えるのはその名残り)。
肉食用に飼育はしなかったものの,猪や鹿も食べていたらしい。犬公方綱吉の生類哀れみの令は,巷に横行する「犬食い」を禁止するためだったとか。
ところで,中国や韓国では「ブタ年」なのに,なぜ日本だけ「イノシシ年」なのか。
以下に私の推測を述べます。
中国から暦とともに干支が伝わったとき,日本はすでに仏教国だった。それで,日常的に豚を飼育して食用にすることはなかった。したがって,干支を動物に当てたときの「猪」の字を見たとき,野猪(イノシシ)として受け取った。中国語で,「猪」という漢字は「豕/豚」とともに,ブタを意味し,特にイノシシを表すわけではない。あえて二つを区別するときは,家猪がブタ,野猪がイノシシ。
ところでブタは,江戸時代,沖縄と九州の一部でだけ飼育されていたにすぎず,多くの日本人は「ブタ」という動物も,言葉も知らなかったんじゃないかな。
いわゆる「ブタ」が普遍化するのは明治以後。そのとき,すでに干支の「猪」は,「イノシシ」として定着していた。
一方,韓国のほうは,中国の暦が伝わったとき,すでにブタ(家猪/豕)が家畜として一般化していたので,すなおに「ブタ」として受け入れた。
こんなところじゃないでしょうか。
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