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BBQ、そして旨い肉とは




夫が米国のウイリアムズ・ソノマで見つけた!と喜々として持ちかえった攻略本。


この分厚い本にはめまいがしそうなくらい旨そうなレシピが満載で、こういった刺激、身体に良いんだか悪いんだか(笑)。

お客にあわせて夫が選んだレシピはTボーン・ステーキだ。
こちらではあまりメジャーな部位ではないため、おそらく初体験になる人が多かろうと、食のエンターテイメント面にも気配りを忘れない...というか単純なうれしがり屋/まめ男。


ワタクシにとってはTボーンと言うのは、大阪のステーキハウス・オリンピックのもの以外にありえないのだが、そんな叶わぬ妄想はとりあえず忘れて、比較的脂ののったスコットランド産アンガス・ビーフを求めてブラッセルまで行った。



ほれぼれするような美しいステーキは、肉のうまみを存分に味わうため、シンプルにペッパー・コーン、塩、オリーブ・オイルのみで調理することに。
....そんな基本レシピなら大仰な本など必要ではないではないか。「火加減や焼き具合に秘密があるのだよ」と、夫。


さて、夫が想定した通り、ベルギー人のお客人たちには、やはりTボーンとして見たこと食べたことのある人はいなかった。
料理としても非常に上手く仕上がり、想像したよりも美味、脂身の風味抜群よし、ジューシーで、肉にあまり興味のない(和牛以外ね)ワタクシでも大満足。ぜひまた食べたい!万歳BBQ!


ところが。
ベルギー人客のお皿を見てわたしたちは憮然...
なんとなればみんなお約束通り小指の爪の先ほどの脂身さえも、ボーンの周りの最高に旨い部分さえも除いて食べているのだもん...


いったいベルギー人が全く脂身のない真っ赤な肉のみを食べるようになったのはいつ、どんな理由、どんな価値判断でだったのか(こんなことに関しても零度を探求できるのだ)。
今でこそ健康面を気にして、などということが言えそうだが、ここ数年に始まった習慣ではなさそうである。
完全に脂身を除いた肉であるから故、こってりと油脂分の多いクリーム・ソースやバター・ソースを使わねばぱさぱさで食べられないのだし、つまり健康面を気にしているからではない、と言えよう。


わたしとて、彼らが普通に食す、白桃や梨や巨峰の皮は食べない。

食文化、なのか...

だから「旨いからだまされたと思って食ってみろ!」と説得しようなどとは思わない方がいい。
ただ今後は脂ののった肉はわたし(と夫)で頂くまでさ。






この本の中で著者も愛用している、とあるBBQグリルと同じもの。
近頃は特に米国では火力の一定したガス・タイプが人気のようだが、
わたしは(夫は)燃料を足しながら使う昔ながらのこのタイプが好き。

燃料を食材の直下ではなく、脇においてフタをし、
スモークをかけたように仕上げる焼き方は鴨などにぴったりで最近の気に入り。



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