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クリスマスの街の美観は








クリスマスマーケット、ならびにスケートリンク設営中。

今年も去年と、そしてその前の年と同じように。


このブルージュのクリスマスマーケットを眺めていると、ワクワク感よりも「毎年クリスマスマーケットの設営が早なってない?」「ちょっとでも早く設営して、より薄利を多売しようってこと?」と荒んだ気持ちになってくる。

これは一大事ですよ。クリスマスマーケットが人々に荒んだ気持ちを与えるとは。

わたしを荒んだ気持ちにさせるのは、第一にブルージュのクリスマスマーケットに夢が完全に欠けているからだ。
夢のない百貨店、夢のない遊園地、夢のないキャバクラ。そういうものがあり得ないのと同じように夢のないクリスマス・マーケットはあってはならないはずだ。


まず、毎年思うことだが、もう少し美しく企画できないものだろうか。

ブルージュは、建築の高さやファサードの基準や道路の敷石の種類など、街の美観を厳しく取り締まっているわりに、移動遊戯場/クリスマスマーケットはこんなユルさである。
この隅々まで漂うこの場末感は何?ゴミひとつ落ちていないのにまるでゴミだらけのように見えるのは何故??背景の歴史的建造物までもが書き割りに見えるではないか。
この寂れ方はロンドンの水族館横のゲーセンの寂れ方に似ている...


しかし結局人々はこのクリスマスマーケットにぞろぞろ集うわけだ。たぶん美しいか荒んでいるかは関係なく、12月の気分に誘われて。
だからスケートリンクの氷が温暖化で溶け出していても、屋台のゴミのようなホットドッグが5ユーロしても当局はおかまいなしだ。
12月に入った週末のスケートリンクの混雑、夕暮れ時買い食いをする人、12月の楽しみ方を他に知らない子羊たちよ(ってわたしも知らないけど)。



もしブルージュが今後も観光立国(立市)としてやっていくつもりなら、考え直す機会ではないか。
ドイツの有名なクリスマスマーケットの真似(しかも劣化版)をするだけでは客は呼べないと思う。ロンドンのゲーセン型もだめ。どの街もまだやっていないような「クリスマス・マーケット」をするべきだね。



手始めに、こういう時にこそ、先日マルクト広場に月桂樹広場をデザインしたダニエル・オストなど、アーティスト諸氏にプロデュースを任せてはいかがか(<ああいうアートは夜中に立つ歩哨の手配が大変なんだそうだ)。
あるいは名誉挽回を狙うカトリック教会が音頭をとるのはいかがか。普段、トラピストビールを醸造しているカトリック僧など、大活躍できそうなんだが...


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