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Brugge Style
iberia
Isaac Albéniz iberia イサーク・アルベニス 『スペイン組曲』を聴きながら。
長々と書いたバスクの旅、今日で終わりにしようと思う。
まだ、ビルバオ美術館や、べラテサギのレストランや、いろいろネタはあるのだけれど...この拙いブログの最初の読者はわたし自身で、その人が「もうそろそろ他の話を」を言うのである(笑)。
上の写真の作品は、グッゲンハイム・ビルバオ美術館内の、ロスコーと同じ部屋で隣り合わせで展示されていた、ロバート・マザーウェル『イベリア』。
スペイン内戦時の悲惨を黒塗りのキャンバス表面で表現し、左下の白っぽい色が「希望」を表現している。
パンドラの箱、のようなものか。
今回見た、文化帝国主義に抵抗するバスク地方の、過去と未来を、人間の残虐さと可憐さを、象徴するような絵だと、旅の間中この絵が頭から離れなかった。
今回の旅も良い旅だった。
そして何はともあれ、最後はこれで結びたい。
マーク・ロスコー『無題』。
生まれて死ぬさだめにある人間ならば、どこに住んでいようと、どんな文化圏に属していようと、懐かしさに胸をしめつけられるような風景、いつか見た、いやこれから見る、夕焼けに染まる大地のような。
和辻哲郎いわく無常観的な哀愁の中には、「永遠への根源的な思慕」あるいは「絶対者への依属の感情」が本質的に含まれている、と。それが「もののあはれ」である、と。
それだよ、それ。ロスコーの絵というものは。
今、たった今、届いた啓示のようだった。
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