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Brugge Style
アルハンブラの青い夜
パリを離れ、スペインはグラナダへ。
夫は仕事でマドリッドへ向かい、わたしは娘と落ち合う。
娘と2人きりで旅行するのは2019年のドバイ・アブダビ以来だ。
昨日の日中の気温は40度越え。
太陽が出ているうちは屋内に避難する以外の何もできなかったが(今日は34度だが曇りで風があるので暑さは気にならない)、アルハンブラ宮殿で22時半から始まったユリアンナ・アヴデーエワのリサイタルの頃には甘く涼しい風が吹いた。
グレナダ音楽祭の一環のピアノリサイタル、於コマレス宮アラヤネスの中庭。
22時の宮殿に設られた舞台は、薪能のような幽玄な雰囲気だった。
時おり、池の魚がジャンプして水音を立て、屋根の上を猫が歩き、小型のコウモリが飛び、星が瞬き、10秒間くらい大粒の雨が降った。
イスラム式の庭園は「楽園」「世界」を模している。
アヴデーエワの奏でるすばらしきバッハの音楽的宇宙と相まって、自分の内と外に広がる世界の境界線が消え、豊かさに満たされた。
ユリアンナ・アヴデーエワはわたしなんかが説明するまでもなく、2010年のショパン国際ピアノコンクール第一位(同時に最優秀ソナタ演奏賞も)。マルタ・アルゲリッチ以来、45年ぶりの女性優勝者として注目を浴びた。
(そして今夜はそのアルゲリッチのコンサートがアルハンブラ宮殿内のカルロス5世宮殿で開催される...)
こちらは今朝8時半の宮殿。
Yulianna Avdeeva, piano
Johann Sebastian Bach
English Suite No. 2 in A minor
Dmitri Shostakovich
Prelude and Fugue in D major No. 5, Op 87
Johann Sebastian Bach
Toccata in D majo
Dmitri Shostakovich
Prelude and Fugue in C-sharp minor (completed by Krzysztof Meyer, 2020)
Johann Sebastian Bach
Partita No. 2 in C minor
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