日本・ベルギー・英国 喫茶モエ営業中
Brugge Style
休暇の過ごし方と幸せを感じる時
「旅先での過ごし方と幸せを感じる時」は?
このような質問をまずAさんからいただいた。
続いてOさんからほとんど同じ質問を受け、今までほとんど無自覚だった自分の休暇の過ごし方と、その間に体験する幸せについて考えてみた。
Aさん、Oさん、ありがとうございます。
旅先では何をし、何を幸せと感じるか。
わたしが幸福を感じるのは感動を誰かとシェアしている時だ。
「これ、すごくおいしいね!」とか、「うわ、あの色見て...」とか。
同伴者だけにでなく、周りの人にもつい話しかけたくなる。
若い頃から関西おばちゃん気質。おばちゃん性、万歳。
人がいないときは木々や鳥に向かって「うん、暑いねえ」とか(笑)。
だからインスタグラムやツイッターなどのSNSで、感動をシェアしたい人の気持ちはよく分かる。
わたしがブログを書いて楽しい理由の一つは誰かと感動をシェアした気になるからなのだろう。
もうひとつは「はかなさ」「諸行無常」「時間の経過」を目撃する時だろうか。
遺跡。
館の落ちそうな窓枠。
過去のある時間ある空間内で人々が最も大切だと考えたもの、例えば教会や祭壇のトリプティク。
極端に美化された聖人像、悲劇的な聖母像。
満開の花、空の色、波の形。
氷が溶けて水滴がたくさん付いたグラス。
どこからか聞こえる笑い声、音楽。ローカルな音楽会。
夕焼け、朝焼け。
2度とは会わないであろう給仕係、
2度とは訪れないであろう高速道路のサービスエリア。
見事に日焼けした美少年
老夫婦
仕事を終えて帰る人。
旅は、旅自体がいつか終わる「はかない」ものだからこそ盛り上がる。
その限られた時間の中で起こる数々の小さな「はかなさ」は、あじさいの手まり咲きの花序と、それを構成する小さな花にあたる。
過ごし方としては、時間配分に気を配って観光に勤しむでもなく、リゾートの定位置でずっとくつろぐでもなく、強いて言えば「のんびりするためにどこかに出歩く」タイプだ。
ガイドブックの見どころをすべて網羅するのも苦手なら、部屋付きのプールや目の前の海岸でずっとのんびりするのも苦手。まずどこかに移動してからのんびりするのが好きだ。
例えば近くの廃墟を見に行ってから、麓のカフェで飲みながらグタグタするとか、どうってこともないギャラリーをわざわざ見に行って、近くの飲み屋で夜中までとか、伝え聞いたレストランやビーチに(以下略)...そういうパターン。
夫も娘もマリンスポーツをしたがるので、一人でぶらぶらする時間もたくさんある。同じ道を行ったり来たり、ホテルから出て地元の居酒屋で読書...大好きだ。
もちろん観光も大好き。
自然よりは人工の方が断然好きで、また、「(文化背景によって)人は何を美しいと思うか」ということに人生一番の興味があるので、美術館や歴史的建造物はできるだけ網羅したい方。
しかしその合間合間に「ダラダラ飲む食べる」を必ず入れるため、結局大した数は見られず、「また来年も来よう」と決心することが多いのだ。
ああ夏休みが永遠に終わらなければいいのに。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« self-portrait | 異空間、トラ... » |