毎朝、違和感を持つことがあります。 パチンコ店の新聞折込みチラシ。 入っていない日はありません。 今朝は、4店分入っていました。 テレビでは、朝の7時台からパチンコ店のCM。 街中では、朝からパチンコ店に10時の開店を待つ行列。 こんな国は他にあるでしょうか?
これに規制を掛けろ、とは言いません。 法律や罰則だけを実施したとしても、法を上手く潜り抜けることを考えるからです。
インサイダー疑惑で逮捕された事件にも似通った所が。 法を遵守しさえすれば、幾ら儲けても良い、儲けた方が勝ちだ、というロジックです。 もちろん、インサイダー取引は犯罪です。 一般投資家の犠牲によって利得を図る卑劣な犯罪です。
規制強化が問題を解決するわけではないでしょう。 会社経営も学校管理も一家維持も、その基盤は道徳です。 道徳を教えれば、恥を知る人間になり、不正行為をしなくなります。
何でも規制で対処しようとすることは、規制の範疇では何をしても良い、行った者の勝ちだ、という風潮を生み出し兼ねません。
「ああすれば こうなる」 式の考えだけで社会規範を作ることは、とてもおかしいと考えます。 原理主義の世の中になってしまうのではないでしょうか? 今や、市場原理主義という怪物に、永年培ってきた道徳律が壊滅させられようとしていると感じています。
卑怯なことは卑怯です。 仁の道に外れれば、私利私欲だけを追うことになります。
働くとは、人を助け、人を救い、人の喜びをわが喜びとすることです。 仕事そのものに、上下貴賤の別はありません。 職業に尊卑はなく、自ら軽んずる心を持つ働きを人が賤しいと思い、自ら重んずる職業を人が尊ぶのです。
人が生きているということは、働くこと。 働く喜びこそ、生きている喜びです。
今朝の天声人語。 「諸悪の根源は"金"それ自体にあるのではなく、"金"を 『偏愛』 することにある」