長くアルバイトをしていた、京都の料亭。
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最初は注文を通して出来上がった料理を運んでいたのが、いつの頃からか板場に入って働いていました。
そうなると、板前さんや見習いともすっかり仲良くなります。 特に見習いは同年代で、中学校を卒業してから直ぐに働いているから、遊びたい盛りの連中でした。
板長さんがとっても怖い人。 板前さんでも叱られ殴られて血を流すことがあるくらいだから、見習いでは話しかけることも出来ない雰囲気です。
何故か、私は板長さんのお気に入りでした。 わざと話している北九州弁が面白いのか、あるいは競艇の話で盛り上がるからか? 他の板前さんや見習いから、「これ、板長さんに話してぇな」 とか頼まれる事も多かったのです。
さて。 週末の仕事が終われば、見習い連中とナンパです。 多いコースは祇園界隈から八坂さん辺りにかけて。 声を掛ける相手は玄人さんの場合も多く、学生仲間とは違う世界を見せて貰ってました。
気の良い連中ですが、喧嘩っぱやさだけには 「勘弁してよ」 と思わされてました。 何度もヤバい場面に遭遇しました。 板長には服従でも、それ以外は怖いモノ無しで、ちょっとした事から直ぐに喧嘩を始めるから。
ところで。 年末から年始は料亭のかき入れ時で忙しく、帰りも遅くなります。 女将さんから 「見習いの寮に泊まれば?」 と言われ、そりゃあ通勤が楽だから転がり込みました。 どうせ、年末でアパート周りの学生相手の食堂も閉まってたから。
そこで食べた おせち料理は、すごいインパクトでした。 店に出す料理ではなく、あくまでも内々の おせち料理なのです。 京都に長く住む家で伝わった、おせち料理でした。
クリスマス前から、調理場の隅で おばあちゃんが棒鱈をコトコトと煮込み始めたのは知ってました。 そこから おせち料理作りがスタートしていたのです。
美味い! おせち料理 最高! 正月まで京都に居残った甲斐があったなぁ。 素直に感謝して、ひたすら食べて呑んでました。
この後は、こいつらとナンパに誘われて、また喧嘩騒動に巻き込まれるんやろうな、と思いながら。
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