ときどき森へ・・・sora日和

~ by 凪 ~
ハンドルネーム変えました。

本・柚月裕子 「ふたつの時間、ふたりの自分」

2024-07-23 06:06:47 | 図書館本 読書備忘録 

 内容紹介

引っ越しを繰り返した孤独な幼少期、数少ない友達は両親が与えてくれた物語の世界だった-。ミステリー界を牽引する著者が、日常の出来事から創作の裏話まで、作家生活15年の軌跡を綴ったオリジナル初エッセイ集。

               

 読書備忘録 

表紙が素敵だな~と、みていた。あとがき読んでいたら GRAY の TERU さんが絵を描きおろしてくださった。と・・・絵も描いちゃうんですね。

ブルース・リーの話はね、中学の同級生が大好きでみんなに、何で―!って言われていたのを思い出した。彼女はブルース・リーと舟木一夫のファンだった。

「不安は厄介だ。すでに起きている出来事に対しては対処できるが、まだなにも起きていない時点での不安は対処のしようがない。ならば安心して不安になったほうがいい」・・・私も安心して不安になろう!

お母様とお兄様には深い確執があって長いあいだ、毎日が暴言と暴力のぶつかりあいだった。が、お母様が病気になった時に、お兄様は手間暇かけて野菜スープを作って病院に届けていた。という件に涙腺崩壊しちゃった。柚月さんにとっての、特別料理は、その野菜スープだそうです。

東日本大震災でご両親を亡くされていたのですね。

「逝かねばならなかった者を、それがその人の運命だ、とするならば、震災により背負った課題と闘わなければならないのもまた、残された者の運命だと思う」と・・・

★★★★☆



本・原田マハ 「黒い絵」

2024-07-19 06:00:00 | 図書館本 読書備忘録 

 作品紹介・あらすじ

ついに封印を解かれたのは、著者初の「ノワール小説集」。2年半ぶりの小説でもあり、嗜虐と背徳によって黒く塗りこめられた衝撃作!深海魚 Secret Sanctuary高校生の真央は友だちも彼氏もいないうえ、クラスメイトからいじめられていた。そんな真央が安息を得られるのは押入れの中だけだった。真っ暗にすると「海の底」のようで……。楽園の破片 A Piece of Paradiseニューヨーク発の急行列車は遅れていた。ボストン美術館での講演会でスピーチをする予定の響子は焦る。もうひとりの話者のレイとは7年間の不倫関係を清算したばかりだった。指 touch私は私大の日本美術史博士課程の2年生。家庭を持つ彼の研究室で助手をしている。ある週末に奈良の室生寺を訪れ、ずっと手をつないでいる私たちは、どう見ても不倫カップルだ。キアーラ Chiaraアッシジには10年ぶりの再訪だった。亜季は文化財の修復科のある芸術大学を休学して20歳で渡伊し、長年フレスコ画修復の修業をしていたところ、中部の大地震に見舞われ……。オフィーリア Opheliaわたくしは絵の中の囚われ人。水に浸ってあとひと息で命が絶えるその瞬間を、生き続けています。ロンドンから日本へ連れて来られたわたくしが目撃した、残虐な復讐とは…。向日葵(ひまわり)奇譚 Strange Sunflower超売れっ子の役者・山埜祥哉の舞台の脚本を書きたくて、脚本家の私は、ゴッホが主人公の脚本を完成させる。が、脚本が仕上がった直後に、ゴッホらしき人物の奇妙な写真を入手して……。


               

 読書備忘録 

初めの作品の「海の底」を読んで、こういう話が続くのかな?と・・・思いながら読み進め、「オフィーリア」・・・

この話がいちばん好きだった。あまりにも有名なあの絵。私はあるときから樹木希林さんをどうしても連想してしまい、ちょっと待て!と、今回も思いました。とにかく水に浮かんでいるのだから冷たいのでしょう。ずっと・・・

読んでいる時、えっとーこれは・・・あ、原田マハさんの作品でしたね?

★★★★☆


本・益田ミリ 「タイムトラベル 世界あちこち旅日記」

2024-07-13 06:00:00 | 図書館本 読書備忘録 

 あらすじ

ポーランドで飲んだおいしい発酵スープ、台湾で食べた花の香りのする温かいお団子…。タイムトラベルをするかのように、益田ミリが1987〜2019年の世界の旅を振り返る。


               

 読書備忘録 

ひとりだったり、お友達とだったり、ツアーだったり、お仕事だったり・・・

マーライオンが今の場所ではなかった。へぇー・・・とシンガポールに行ったことはないのにそう思った。

添乗員さんの話に、だいたいはありがとう!と思ったけれど、そういう方ばかりではありませんでした。すべて現地のガイドさんに任せて、これだったら添乗員いらなかったわね?なんて言われていた人。帰りには現地の通貨を、もうこの国に行かないのだったら下さい。なんて言ったから、今までの添乗員さんは、帰りの空港で無駄にならない使い方を教えてくれる方がほとんどだったので、驚きました。ツアーの殿方が、たかりか?って言っていましたもんね。

デンマークの自転車専用レーンの話には、そう便利ですよね?真似しようとしているのでしょうが、道の端に線を引いて、え?こんだけ?と思いました。あちらは広いですからね。

人は生まれる場所は選べない!そうそうホントそう。とりあえず平和でよかった。

とても楽しい旅行記でした。

だからと言って、もうすでに行ってみたいとは思う事はありませんでした。

台湾にはまた行きたいと思いましたけれど、たぶん行かない。

★★★★☆


本・柴崎友香 「続きと始まり」

2024-07-11 06:00:00 | 図書館本 読書備忘録 

 作品紹介・あらすじ

あれから何年経ったのだろう。あれって、いつから? どのできごとから?日本を襲った二つの大地震。未知の病原体の出現。誰にも流れたはずの、あの月日――。別々の場所で暮らす男女三人の日常を描き、蓄積した時間を見つめる、著者の最新長編小説。


               

 読書備忘録 

桂由美さんが震災を経験した人は強くなる。と、インタビューでおっしゃっていました。

コロナだってあれだけ注意していたのに、なんで?・・・もっともコロナはまだ安心はできません。息子の会社の方も夫の仕事先の方も・・・電車でマスクしている人に、まだマスクしてる!と言っていた人を見て、人のこと気にすんな!迷惑かけてるかっ!なんてマスクしている人の中のひとりである花粉症の私は思いました。

コロナでの制限が解除されたら、どこかに行いかなきゃ損!まぁその気持ちはわかる。

三個買ったら割引とか、なんぼ以上は送料無料とか、つい買ってしまうタイプやねん、わたし。一つだけやったら送料払ったらなんか損した気持ちになって、ほんまは買わされているだけやのに・・・そうそう、私がそう。ほんとポンコツ!

p243の気持ちの問題にも、わかるー・・・うちもそうだから!だから最近、行く?と聞いてあーいいね!と言ったら行きたいの?食べたいのと聞く。たいして行きたくないのに、食べたくないのに、言われたから同意したみたいなこと言い出した時に備えて。自分の意思はどうなのかな?と・・・うちは逆に質問されることが多いから、質問に質問で返されてもこたえられませんっ!てこと・・・

生まれたところが誰にもいちばんいいわけじゃない。旅先で運命的に自分にとって生きやすい場所に出会うことだってある。ありますあります。

三人ともいろいろあります。ありました。

★★★★☆



本・江國香織 「川のある街」

2024-07-07 06:00:00 | 図書館本 読書備忘録 

 あらすじ

ひとが暮らすところには、いつも川が流れている。人生の3つの<時間>を川の流れる3つの<場所>から描く、生きとし生けるものを温かく包みこむ慈愛の物語。


               

 読書備忘録 

ふ~ん!と読んでいた。そして、貝を冷凍できるなんてちっとも知らなかった。って、望子はまだ子供。私がそれを知ったのは大人過ぎてからの事!冷凍できるのよ。

次の話で、カラスは利口だけれどそれゆえか悩みも多いのね。それにしても翼があって飛んでいけるのは羨ましいです。最後に繋がりましたね。真凛ちゃんの縄跳びで?この土地ではみんながつながってしまうのだ。

オランダで暮らしていたのね。希子と・・・いきなりバスでの芙美子に、あっらー!その勇気がすごい。この国では同性婚が認められている。

パートナーとのエピソードに、ふくらはぎに出来たおできを壊疽と診断され24時間以内に膝から下を切断しなければならないと医師から告げられた時に、希子は医師に腹を立て検査をやり直してくれるよう迫った。検査をやり直した結果手術はしなく済むことになった。

ここを読んだ時に、弟の同級生の幼稚園児の弟が車にはねられ、救急車で行った病院では、膝上から切断といわれた。その時に両親は他の病院で聞いてみるからと、痛がる子供を引き取り東京中の病院で聞いてみる覚悟で取りあえず一番近くの大学病院に行った所、あっさり切らなくても大丈夫!という事があったのを思い出した。

半年ほど入院していたけれど、普通にサッカーもできるし見た目何ともなく生活することができたの。あてにならない!を、思い知った瞬間!

いろいろなことを忘れるのに、昔のことはよく覚えている。

「川のある街」と言う本を読んでいるのにほぼ川は意識しなかった。なぜだろう?

いい感じに読み終わりました。


★★★★☆


本・井上荒野 「錠剤F」

2024-07-02 06:00:00 | 図書館本 読書備忘録 

 あらすじ

バイト先のコンビニに現れた女から、青年が「ある頼みごと」をされる「ぴぴぴーズ」、刺繡作家が夫の黒い過去を知ってしまう「刺繡の本棚」など、日常の隙間にひそむ「孤独」を描き出す短編集。『すばる』他掲載を単行本化。


               

 読書備忘録 

乙事百合子の出身地・・・夫がいるから家に入れた、浄水器のセールスの娘。男だったら入れなかったのかな?

ぴぴぴーズ・・・なにそれ!?とても素敵な、大切な、宝物のような記憶になったとか?

あたらしい日よけ・・・集団つくってそんなこと言われえちゃったらね。見張られてる感あり!だいたいシミがそのように見える方が!どうでしょう?ちょっと最後、よくわからず終わってしまった。

みみず・・・保育園の園児のパパと!ってせんせ!マッチングアプリは芳しくなかったのね。しかもみみず見ちゃったし?

刺繡の本棚・・・現れた女は家の本棚だと言った。夫は前妻を床下に!帰ったら冷蔵庫の煮込みを捨てようと考えたのは、そうでしょうとも!

墓・・・そもそも猫は行方不明だっただけじゃなかったっけ?でも交通事故って言っちゃったのかな?

スミエ・・・ハガキの場所に行ったのよ。出て行っちゃうんだからしょうがないんじゃないの?

ケータリング・・・これはもはやホラーでしょ!?

フリップ猫・・・インスタでみつけた猫。五匹揃って立ち上がっている姿が可愛いから、会いに来たの。まぁお金を取るのは不思議ではないでしょ?たまたま事件のあった場所だったってこと。

錠剤F・・・安楽死のできる錠剤だってよ。ドクターFの錠剤Fねぇー、胡散臭い!見破った。その後居酒屋でFたちと一緒に焼き鳥食べて帰りに、え?消えたの?歩道橋から?何だ、自分が?ってことだったの?いったい何が起こったの?

どう思おうと読み手の自由ではあると思うけれど・・・ってお話

毎度おかしな事を書いておりますが、あくまで私の備忘録です。それ読んで、あーそうだったわ。という記録です。

★★★☆☆



本・益田ミリ 「しあわせしりとり」

2024-06-30 06:00:00 | 図書館本 読書備忘録 

 作品紹介・あらすじ

しあわせは、つながっていく!
子供の頃の思い出、見ることのない未来、こぼれ落ちる日々…
あんなこと、こんなことが、しりとりのように連鎖する

朝日新聞連載「オトナになった女子たちへ」に加筆・修正したエッセイと
3本の書き下ろしを再編成した、とっておきのエッセイ集。

友人らとしりとりをしながら歩いた。
しあわせなものしか言ってはいけない、名づけて「しあわせしりとり」である。
いろいろ出てきた。
「すいか」
と言った人もいた。(略)
その後、めりーごーらんど、どなるどだっく、くりすます、としあわせしりとりはつづき、この先の公園の桜がきれいだから寄っていこうよと、さらに歩いた。
いやな予感がした。――「しりとり散歩」より

               

 読書備忘録 

まえがきに、タイトルをしりとりで・・・と、あーほんと、しりとりだ。

息子たちが子供だった頃、車で遠出するときは、よくしりとりをしていた。

プールでポカンと浮かんでいられなかったのが、友達に教えてもらってできたのね。私も教えてあげたけれど、耳に水が入るとか言ってできなかったのね。少しくらい浸かっても平気よ.、と、言ったんだけれど教え方が悪かったのね。残念!できませんでしたね。一瞬はできたのにね。

自転車は、親子の思い出があるでしょう。絶対放さないでよ!と言いながら声が遠くから放さないよー!と聞こえたとたん放したな!と思ったけれど、自転車に乗れた瞬間でした。

OL時代にバーと言うところに何度か行ったことはあるけれど、今はホテルに宿泊したときにの会員特典チケットで行くだけ。せっかく無料のチケットなのに、それが使えないカクテルを飲む。

いろいろと思い出しましたね。

他のエッセイにも書いてあったけれど、水たまりはどこかの入り口!ってね。

これ好きと思ったのは・・・

「空がなかったら どこを見たらいいんだろう? 空があってよかった」

★★★☆☆


本・九段理江 「しをかくうま」

2024-06-29 06:00:00 | 図書館本 読書備忘録 

 内容紹介

第45回野間文芸新人賞受賞作。
疾走する想像力で注目を集める新芥川賞作家が描く、馬と人類の壮大な歴史をめぐる物語。
太古の時代。「乗れ!」という声に導かれて人が初めて馬に乗った日から、驚異の物語は始まる。この出逢いによって人は限りなく遠くまで移動できるようになった――人間を“今のような人間”にしたのは馬なのだ。
そこから人馬一体の歴史は現代まで脈々と続き、しかしいつしか人は己だけが賢い動物であるとの妄想に囚われてしまった。
現代で競馬実況を生業とする、馬を愛する「わたし」は、人類と馬との関係を取り戻すため、そして愛する牝馬<しをかくうま>号に近づくため、両者に起こったあらゆる歴史を学ぼうと「これまで存在したすべての牡馬」たる男を訪ねるのだった――。


               

 読書備忘録 

難しい・・・

と、読んでいた。だいたい途中でわかんないわ!と放りだすのだけれど、わからないなりに何か惹かれたから最後まで読んだのだと思う。が・・・

カナはOL時代に自分で入力したものを読み返したりでまだまだ楽に読めたから・・・途中で競馬の実況を始めてしまった。

これを早口のように言うのだから実況アナウンサーはすごいっ!さすがね・・・

ヒ・ビ・マ

根安堂太陽子・千日紅

そう。これらがとても気になっていたわけだけれど・・・ヒ・ビ・マ は、あ-そうなのね?と、わかったんだかわからなかったのだかわからず。わかったのは、ヒとビが日常的に飲んでいる黒い液体の事・・・

根安堂太陽子・千日紅は、なんとなくわかりましたよ。なんとなくね。

たったの 172ページを読むのに集中できず3日かかった・・・結局、最後まで読んでも私の脳みそではちんぷんかんぷんでした。

「東京都同情塔」は尻込みして読み始めたものの面白かったみたいでしたけれどね・・・

★★☆☆☆


本・柚月裕子 「風に立つ」

2024-06-25 06:52:09 | 図書館本 読書備忘録 

 内容紹介

家庭裁判所に送られてきた少年を預かる補導委託の引受を突然申し出た、南部鉄器職人の父・孝雄。父の行動に戸惑う悟。少年と工房で共に働くうち、悟の心にも少しずつ変化が訪れて…。『読売新聞』連載を単行本化。

               

 読書備忘録 

「補導委託」・・・そのような制度があることを知りませんでした。

やって来たのは16歳の春斗

そもそも塾に間に合わないから自転車置き場の隅にあったぼろい鍵のかかっていない自転車を、ちょっと借りちゃおうと乗っていたところ、職質にあい盗難届が出ている自転車であった。すぐ返すからちょっと借りただけだったのに・・・ってところから・・・

春斗のお父さんの生い立ちや、職業に関わらず、子どもには苦労させたくない。と思うのはよくわかります。

子育てって難しいですよね。

受け入れた南部鉄器の工房の親方 孝雄と息子 悟の関係でもわかります。またこの二人の物語でもありましたね。

工房で働く仲間がすごくいい。いいところに預けられたから・・・

その仲間と行ったパンケーキのお店の帰りにチャグチャグ馬コのポスターをみて・・・

工房で働く健司に連れて行かれたスナック マリーのママと健司から聞かされた悟の両親の話を聞いて父親が受けた「補導委託」に反対だった息子の悟も変わっていきます。

そしてまた悟も・・・


私、この本読んで チャグチャグ馬コ 観に行きました。

★★★★☆


本・山本文緒 「残されたつぶやき」

2024-06-19 06:59:20 | 図書館本 読書備忘録 

 作品紹介・あらすじ

「関西弁って深刻さが薄れる。スマホのメモ機能に『悩みメモ』というのをつけていて、そこへ書く悩みを関西弁にすることを思いついた」「2021年の極めつけはNHK『あさイチ』のプレミアムトークに出演したこと。その数日前に自宅の階段から落ちて左足を負傷、服や靴を新調したのにサンダルで出演というガッカリな事態に」昨年、突然この世を旅立った著者が2008年から21年までの13年間にSNSでつぶやいた日記や、多くの新聞や雑誌に寄稿した書籍未収録のものを中心にまとめた珠玉のエッセイ集。著者や家族による自然や花の写真と共に、私たちの愛した山本文緒が、オールカラーの文庫で蘇る。


               

 読書備忘録 

「ご破算で願いましては」

なんかわかる。夫は手帳を何十年も前の物から中身だけずっととっている。通帳も然り!私はさすがに通帳は少しの間は取っておくけれど、捨てます。カレンダーに予定は書きこんでいるから、その年が終われば捨てます。私流、ご破算で願いましては!しますわ。

うつ の話は、そうなんですか・・・知らなかったから驚いた。

ブクログ使っているから、調べるのが簡単。

読んでいない山本さんの作品を読んでみようと思いました。

★★★☆☆



本・窪美澄 「夜に星を放つ」

2024-06-16 06:57:40 | 図書館本 読書備忘録 

 作品紹介・あらすじ

かけがえのない人間関係を失い傷ついた者たちが、再び誰かと心を通わせることができるのかを問いかける短編集。

コロナ禍のさなか、婚活アプリで出会った恋人との関係、30歳を前に早世した双子の妹の彼氏との交流を通して、人が人と別れることの哀しみを描く「真夜中のアボカド」。学校でいじめを受けている女子中学生と亡くなった母親の幽霊との奇妙な同居生活を描く「真珠星スピカ」、父の再婚相手との微妙な溝を埋められない小学生の寄る辺なさを描く「星の随に」など、人の心の揺らぎが輝きを放つ五編。

真夜中のアボカド / 銀紙色のアンタレス / 真珠星スピカ 

湿りの海 / 星の随に


               

 読書備忘録 

切ないなぁーなお話

真珠星スピカ・・・学校でいじめにあっているみちるの母親はすでに事故で亡くなっている。そのお母さんが幽霊となって・・・今でもこっくりさんなんてしているのね。

星の随に・・・離婚して出て行ってしまったお母さん。父親と一緒に住んでいる想くんには新しいお母さん渚さんと、まだ赤ちゃんの弟の海くんいる。読んでいてこれネグレクトじゃないか!と、思っていたところ登場した同じマンションに住むおばあさんの佐喜子さん。

どれもよかったけれど、この二つがとてもよかった。

いろいろあるのよ生きていれば!と、この歳なって思うけれど、真っただ中にいる時には・・・

空はよく眺めています。

たまに人工衛星が見えますよ。

★★★★★


本・近藤史恵 「ホテル・カイザリン」

2024-06-13 06:53:15 | 図書館本 読書備忘録 

 作品紹介

クラスメイトの稚拙な行動の理由。パリに降り立った彼女の秘めた思い。甘やかに秘密を分かち合う2人の女。宿命的な死に蝕まれた村…。隠された真実に気づかせてくれる作品集。表題作など、全8編を収録。

交霊会 / 金色の風 / 迷宮の松露 / 甘い生活 / 未事故物件 / ホテル・カイザリン / 孤独の谷 / 老いた犬のように 


               

 読書備忘録 

交霊会・・・うっわ!怖い。

金色の風・・・姉妹が仲良くて良かった。そう、能や歌舞伎のシステムだったらね。以前、狂言のチケットをいただいて観に行ったことがあった。小学生くらいの子が出ていたけれど、ほとんどセリフを覚えていなく後ろから口伝えで演じていた。って言うのをこれを読んでいて思い出した。

迷宮の松露・・・モロッコで、いつもきちんとしていたきれいだったお婆さんを思い出していたのね。良かったですよ、会社やめて。松露と言うお菓子は知っていたけれど、京都の老舗のそれは知らなかった。今度京都に行ったら行ってみよう。やはり、美味しくても次の年に行ったら消えていたお店がたくさんあるみたいだけれど、老舗は老舗なのよね。

甘い生活・・・いましたね。お店で同じものを頼んで出てきたときに、ジーっと見て、そっちの方が多いよね?初めての時は、そ?と言って食べたけれど、必ずそれを言うのがわかってからは、いいよ、取り替えても!と言うと、ありがとと言って取り替えていた人。私にだけやっていたわけじゃなくて、男性がいない席ではほぼやっていた。っていうのを50年ほど前の事なのに思い出した。私に記憶も大したもんだわ!と、夫に言ったら、そりゃ食い物が絡んでいるからだろ?と、笑われた。それにしてもこのお話・・・SNSに載せたのが命取りだったわね。

未事故物件・・・ホラーかと思っていたら、恐いですね。人間!

ホテル・カイザリン・・・あらー!また、あらー、そしたまたあらー、そんなことって!

孤独の谷・・・日本にそんなところってあるの?

老いた犬のように・・・こういうこともDVなのね?

「迷宮の松露」がよかった。居場所を変えて元気になる。


★★★★☆



本・久田恵 「主婦 悦子さんの予期せぬ日々」

2024-06-08 06:00:00 | 図書館本 読書備忘録 

  作品紹介・あらすじ

のんびりした老後を夢見る59 歳の主婦・悦子。
ところが、定年間近の夫とのビミョーな関係、就職しない息子、
シングルマザーとして生きようとする娘、
さらに、80代の母は恋…!? と次々に想定外の出来事が。
平凡な家庭に巻き起こる波乱の日々は、深刻なのに、なぜか笑えて、心にしみる。
スッキリ痛快な家族小説!


               

 読書備忘録 

もうね、ドタバタ!

深夜ドラマになるといいのに・・・

悦子のお母さんの妙は80代で三つ年下の秀二と仲のいいお友達?でいい感じに過ごしていて、いい人ですよね。

「人生は、こうやって、想像を超えて展開する。それが面白いのだよ」

by 秀二・・・所詮他人事?

夫とは週末、もしくはたまぁに暮らすのがいい!距離感がね・・・だがしかし、お互いに助け合うしかないというようになったらって、なるでしょう。そのうち・・・寄り添うか?

人のことをうらやんでも仕方ない。

結局、友達がいるからと言っても、友達だって自分のことで手いっぱいになったとしたら、冷たい!なんてぼやいてもしょうがない。自分が強くならないと・・・ってことを、最近ちょっと知り合った方がおっしゃっていました。のを聞いていました。困った時は相談窓口があるから・・・とも。

婚家のことで、文才あったら小説書けるんじゃないの?ってくらいの人たちだったけれど、いい勝負していました。

面白かった。

★★★★☆


本・近藤史恵 「間の悪いスフレ」

2024-06-07 06:00:00 | 図書館本 読書備忘録 

 作品紹介・あらすじ

コロナ禍で厳しい日々の続く飲食店業界。〈パ・マル〉でも、テイクアウト・メニューを考えたり、料理教室を始めたり……。そんな中でも、料理教室で起きたトラブル、ひとりでテイクアウトを買いにくる男子中学生の事情、自身のレストランにスタッフが定着しないのはなぜかと嘆く他店のシェフ等々、名探偵シェフ三舟のまわりには解くべき謎がいっぱい。待望のシリーズ第4巻。


               

 読書備忘録 

コロナが落ち着いてきたかと言うのに、ロシアのウクライナ侵攻でたくさんのものが値上がり、パ・マルも知恵をだして乗り切らなくてはならなかった。

食品自給率のお話も・・・

表題の「間の悪いスフレ」・・・しぼんじゃう!

「完全に偏っていない人などいないし、公平な心を持つことは難しい。でも、素直にいろんなことを知ることが、自分を変える第一歩ではないかと思うのだ」 

パ・マルのようなお店にはなかなか行かないから、美味しそ!にはつながらないけれど、たまにはね・・・って事は思います。

★★★★☆


本・群ようこ 「しあわせの輪 れんげ荘物語 8」

2024-06-01 06:00:00 | 図書館本 読書備忘録 

 あらすじ

大手広告代理店を早期退職したキョウコは、貯金を切り崩し、月10万円の暮らし。老後に少々不安を感じながらも、日常の暮らしに喜びを感じながら、今日も楽しくのんびり生きています。「れんげ荘」シリーズ第8弾。

               

 読書備忘録 

特に何が起こるというわけじゃないけれど、どちら様にもある日常

スーパーの話はね、いろいろあります。レジ最中に待たせて買い忘れを取りに行ったり、サッカー台で肉や魚をトレイからビニールに入れ替えたり・・・今はセルフレジを利用しているから、ピッピッと楽しんでとっとと帰っちゃうから、そういうのを見ることもなくなりましたが・・・

老後のことは切実になって来ていますね。でもキョウコは大丈夫でしょう。周りとうまくやっていそうだから・・・。

いじけたり、ひがんだり、悪口言ったりしないことだわね。

ニャンコにワンコ・・・ニャンコもワンコもいいわー!と思うけれど、先のことを考えるとちょっと・・・そういえば、以前ちょっとした知り合いだった方が、いつもガムテープを持っていた話はここにも書いたことがあるけれど、ニャンコの毛ね。と思っているうちに、それどころではないお年になってしまいました。

★★★☆☆