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始まりは「ぬか床」だった。先祖伝来のぬか床が、呻くのだ。変容し、増殖する命の連鎖。連綿と息づく想い。呪縛を解いて生き抜く力を伝える書下ろし長篇。
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久美は、亡くなった母親から糠床を引き継いだ叔母もなくなり引き継ぐこととなる・・・って所からお話が始まります。
実家に人がやたらいて、どこかに出て行ってしまう。ってことはそういうことだったのか?と気がつくのね。
こういう不思議なお話は大好物ですから・・・で、なにが始まるのだろう?って読んでいくと・・・
ミジンコのようなちんまりした物から宇宙が・・・久美と風野で沼に糠床を返しに行ったね。
そこへ行く船で出会った富士さんはおじいさんを聞き間違えて富士山って言っていたのは久美のおじいさん・・・もしかしてやっぱり壮大なお話
舞台はどうやら南の島。島に渡った若者達もまた、それだったって・・・景色が浮かんだけれど、遊んでいたわけじゃなくて、準備。
南の島で不思議体験した事があるから、なんとなくなつかしかった。
人間の体に内臓がみんな同じにぴったり収まっているのも、タモツくんとアヤノちゃんが連れ立って歩いていったりしたのも不思議・・・タモツくんとアヤノちゃんは私の中では緑色のスライムだった。
そうそう蝶々みたいに飛んでいるカッサンドラのお目目は可愛かったわ。
命の連鎖、自己規定にふむふむ。
ちょっと途中、難しくておいていかれそうになったけれど、一体どうなるのだろうが勝って一緒に島に行けました。そして沼にまで行ったさぁ。
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