内容(「BOOK」データベースより)
本書では、一本一本の質を最優先するとともに、作風の多様性も伝わるよう、ロンドンの短篇小説群のなかから9本を選んで訳した。『白い牙』『野生の呼び声』の作家珠玉の短篇集。
火を熾す
メキシコ人
水の子
生の掟
影と閃光
戦争
一枚のステーキ
世界が若かったとき
生への執着
読書備忘録
ラジオで小川洋子さんが熱く語っていたので読んでみた。
図書館に7冊あるこの本、予約を入れたときは2冊は貸し出しで×が付いていたけれど、すぐに全部に×が付いた。これって、もしかして小川洋子さんが熱く語ったラジオを聴いていたってこと?
火を熾す
寒いと言うことが男にはわからなかった。
人間の欲にかられ自然の中に無防備に分け入った。
犬の方が男よりわかっている。
犬と男の関係が冷淡な犬は男に興味はなかった。
男は犬が毛皮をまとってぬくぬくとしていることに嫉妬する。
男はようやっと火を起こすことに気がつく・・・遅いよ。
男は死んで、犬は生き残る。
厳寒の中、凍傷になりながら歩く。はらはら読んだ。
そして気がつく・・・もう死ぬんだなって・・・満ち足りた眠り。
最後の一行がすばらしいので是非読んでと・・・
100年前の本だけれど時代が変わってもゆるぎないことが書かれている。
柴田元幸さんの翻訳がすばらしい。と、小川さん・・・
ゴーリーもそうでしたよね。