内容紹介
甘く冷たい恐怖に本能が歓ぶ、大人のための幻想怪奇小説集。
母の遺品整理のため、実家に戻った邦彦。安寧とは言えない妻との関係、存命だったときの母と父のこと……思いを巡らせながら、セミの合唱響く農道を歩いていた。
ふと気が付くと、向こうから白い日傘をさした和服姿の女性が歩いてくる。女はその顔に、般若の面をつけていた――。(「面」)
その他、親友とその父親との思い出にひたるうちに驚愕の結末に辿り着く「森の奥の家」、
人生の落ち目にいる女が奇妙な歯科医院に出会う「日影歯科医院」、
病弱で一途な白人女性の繊細な手袋をめぐる「ゾフィーの手袋」、
恩師の法事の帰りに立ち寄った山荘の地下道で、得体の知れない“何か”が蠢く「山荘奇譚」、
怖くも懐かしい鮮やかな幻想「緋色の窓」、の全6篇。
“この世のものではないもの”は、いつも隣り合わせでここにいる。
甘く冷たい戦慄が本能を歓喜させる――大人のための、幻想怪奇小説集。
面
森の奥の家
日影歯科医院
ゾフィーの手袋
山荘奇譚
緋色の窓
読書備忘録
なんと申しましょうか・・・好みです。
森の奥の家
自分が死んでいることを気が付かないで生きている。え???
あるかも・・・私、影をみます。
日影歯科医院
えー・・・んじゃさぁー奥歯のクラウンは幽霊が治療してくれたってわけだね。
山荘奇譚
久保美鈴!連れてきちゃったね。
私も慌てていたら、終了ではなく開錠しちゃうだろうなー・・・
幸い私は近眼なのでね・・・何だかわかりませんの
こういうのを読むと森の家に行くのが怖くなります。
夜は雰囲気ぴったんこですから・・・
ふだんあまり引っ付かないのに、森の家にいるときは、車のキーを持って出て行こうとする人に、ちょっとーどこ行くのよー!と引っ付きます。
★★★★☆