五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

天国からのいたずら

2011年07月02日 | 第2章 五感と体感
私が関わっている某修道会の敷地に25年前、船で日本にたどり着いたベトナム難民の○さんがご家族で住んでいます。

奥さんの○さんは、私よりもちょっと年下なのですが、お肌がつるつるで、活き活きとしたお顔をしていらっしゃいます。彼女の笑顔が美しく、ついつい立ち話に花が咲いてしまいます。

先日、彼女の家の前を通ると、藪の中でゴソゴソという音が聞こえてきました。何かと思ってそちらを見ると、○さんが藪の中から手を振っています。生えてきた細い筍を今晩のおかずにしようと切っているとのこと。

「うわっ!なんて、美味しそうな!どんな料理になるんでしょうね!楽しみ!」と私が言うと、「今度、持っていくね」とにこやかに返してくださいました。

そして、数日後、やってきましたベトナムのおそうざい!
筍が柔らかくゆでられベトナムの調味料で味付けされています。

これがまた、美味しいのなんのって!

これが6月30日のことです。

○さんは、この修道会に定期的にいらっしゃるベトナム人の神父さんととても親しくしていらっしゃいます。
その神父さんは、私が兄のように慕っていたヒロさん(神父さん)の秘蔵っ子でした。日本語が全くできない状態で日本にやってきて、ヒロさんが赴任していた教会に住み、切磋琢磨しながら日本語を学んでいかれました。そして、神学校に入り、昨年めでたく神父さんになりました。

これも、偶然のことではないだろうな。。。と、思っているのですが、その神父さんが、昨年叙階したと同時に、私が関わる修道会の学校に定期的にいらしているのです。

私達にとって兄のようなヒロさんは、4年前、赴任先のブラジルに帰る途中、ニューヨークで持病が悪化し亡くなりました。日本時間で7月1日のことです。

天国から、また彼の楽しいいたずらをされたような、楽しい気分で命日を過ごし、今日は彼が立ちあげたインド少数民族のための奨学金の会の集まりに参加します。

人は亡くなっても、遺された人の思いがその人との関係性を繋げていきますし、年月が経つにつれて亡くなった方の魂は、私の身体の中に「在る」ということの知覚として確かに感じ、大きくなっていくように感じます。

兎にも角にも、ヒロさんのいたずらを今年も感じ、今日は、会の皆さんと泣いたり笑ったりしてきたいと思います。

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