五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

持統天皇の罪悪感

2011年07月28日 | 第2章 五感と体感
女帝、持統天皇の成育史を読み解きながら、持統天皇の「思考」「感情」「行動」を思索していく勉強会は、4月から始まり、たぶん数年かけて学んでいくことになりそうです。

史実に基き、想像していくには、奈良時代の歴史や持統天皇に纏わる歴史上の人物、地形、慣習等、諸々のことを学ばなくてはなりませんが、大化の改新と同年に生を受けた持統天皇こと鵜野讃良(うののさらら)さんの人生を読み解くことで、今まで点と点だった歴史上の出来事が気持よく繋がっていくことに爽快感を感じます。

昨日の勉強会では、こんな問いかけから始まりました。

持統天皇の「罪悪感」とは、何だろう?という問いかけです

私の場合、迷わず「大津皇子を謀反の罪に仕立て上げ殺したこと」が思い浮かびます。

折口信夫の「死者の書」では、大津皇子に焦点を当て、この場面をリアルな言霊で描いています。
大津皇子の霊と當麻寺の中将姫を絡み合わせた物語「死者の書」を読むと、謀反の罪を問われ理不尽な思いで殺される大津皇子の心情がひしひしと伝わっくるのです。

持統天皇こと鵜野讃良が自分の姉の人望厚い希望に満ち溢れた息子を殺すことで、息子草壁皇子を皇位に立たせたい彼女の欲望を満たすための策略であることは間違いありません。

明らかに自分の息子よりも出来の良い大津皇子に嫉妬を抱き、鵜野讃良の飽くなき上昇志向が、彼を邪魔者にしていくのでしょう・・・

そうはいっても、鵜野讃良は、情感豊かな喜怒哀楽の激しい人であったと推測すると、仲の良かった自分の姉の愛しい息子をあやめたことに罪の意識が無いはずはない。。。と信じたいのが、私の心情です。

當麻寺は、大津皇子が眠る二上山の麓にあります。

大津皇子の怨念を恐れ、二上山山頂に墓を設けたのでしょうが、理不尽で悲しい出来事だからこそ、後世、伝説や文学、芸術を生んでいくのだと思うのです。

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