五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

大河ドラマ平清盛

2012年11月26日 | 第2章 五感と体感
今年の大河ドラマ「平清盛」は、とてもとても面白い。

きっと、面白くないと思う方は、自分の持つ平清盛像に確固たる自信のある人(自分以外の解釈は信じたくない人)か、歴史に触れる機会の少なく話の流れに付いていけない人か、もしくは、「大河ドラマ清盛」は面白くないという噂を信じている人であるように思います。

清盛の生育史から晩年の清盛像を推察すると、このドラマのような人間像は在り得るでしょうし、理想を描くあまりに横の繋がりが見えなくなり、上へ上へを目指すことで、ますます現実吟味力を失い、天上人になるために希求し続ける抑圧された愛の孤独感が、迫力ある演出で構成されています。

白拍子の祗王や祗女、そして仏御前を登場させ、愛する者からどんどん自分(清盛)を隔絶させていく様子を解りやすく描いています。

その様子を重鎮である平盛国の無表情な演技に上手に投影させている演出は、テレビドラマを観ている者への感情移入をさら深くさせていきます。

昨日は、頼政の平等院での討死のシーンがありましたが、源氏か平氏かを悩み続け、自分のあるがままを通して悔いの無い死に方をしたプロセスは、能楽の「頼政」や「鵺」で描かれる頼政像と重なり、俳優の宇梶さんの格を上げたように思います。

今回の大河ドラマは、俳優の技量が大きく影響したように思いますが、これがドラマの面白さであるのです。

きっと、今回の大河ドラマに携わり、悔いなく仕事を出来た方々は、これからのお仕事にもきっと影響していくことでしょう。

ラストまで、身を糺して拝見させて頂きます。

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