インフルエンザから復帰し、順調に回復するかと思っていた矢先の木曜日、旦那様がダウンした。
めったに風邪も病気もしないオトコが寝込むとは!病院行きなよ~と言って仕事に出かけた私。
ところが帰ったその夜また寒気がして・・今度は腹痛でダウンした金曜日(ーー;)
インフルエンザ→ウイルス性胃腸炎
しっかり旦那様の菌をもらってしまったようで、連続ワザという最悪のパターン。
そういえば以前抗生物質を連続使用した後は、腸内の良い菌まで減ってしまうから気をつけるように!
と胃腸科の先生に言われたっけなぁ・・・悲しいを通り越して呆れてしまいましたが、凹んでいても仕方ない。
体力も相当落ちているので階段あがるのもやっと、なので近所へリハビリ。
「山に行けないこういう時に・・・」と取っておいたオタノシミを求めて出かけることにしました。
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2013.2.9(土)
千駄ヶ谷駅で下車、駅から徒歩10分ほどで目指す一つ目のお山へ。
このエリアは私が高校生の時にバイトしていた場所、でもその頃は全く興味が無かったので初めて来ました。
『富士塚』(※今更なお話なのでご存知の方はスルーしてください)
富士塚とは富士詣が盛んだった江戸の頃、今のように誰もがスイスイっと富士山に行けるわけではない。
限られた人しか行けなかった、行きたくても行かれない人々の為に江戸の町中に土を盛って造られたものの事を言うそうです。
都内に残ってるのは50ほどあるが、中で最も富士の姿をとどめているのがこちら、
”鳩森八幡神社”境内にある千駄ヶ谷富士だそうです。
五合目の富士浅間神社の里宮に手を合わせ、クマザサに覆われた登山道を行く。
露岩がなかなかそれっぽい雰囲気。
小御嶽神社の石碑あり、急な斜面を2歩3歩・・・あっという間に山頂到着。
狭い山頂には浅間大社奥宮のミニチュアが祀られており、この岩は本物の富士山の溶岩だそう。
写真に収めるのを忘れましたが、左右に金明水、銀明水の小さな池がありました。
山頂からの眺めはなかなかなもので。ちょっとの高さでも視点が変わるものだなぁ。
下りに通った7合目の岩穴には”身録像(富士信仰を中興したとされる修験者)”がひっそりと安置されていた。
正面からの千駄ヶ谷富士全貌。石橋の脇の池は富士山を登拝する前に、
内八海か元八湖(忍野八海のこと)を巡拝する習わしを表現したもの。
築造は1789年、高さは7m前後の千駄ヶ谷富士。江戸時代の人になった気分で登ってみた。
自分も病み上がりなのでこれだけの小さなお山でも、ピークに立った事がなんだか嬉しかった。
《渋谷区千駄ヶ谷1-1-24 鳩森八幡神社境内》
その後神社でお参りして、あまりにカワイイので「鳩みくじ」というものを引いてしまったら・・・
またしても「大吉」(ーー;)ご・・・ご利益?
年始に大吉引いてから調子がイマイチなんですけど・・・気のせい?
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さてせっかくなのでもう1座。
同じ新宿エリアにもうひとつお山があるというので行って見ましょう。
明治通りをまっすぐ歩き、目指すは「戸山公園」
風の冷たい日だったが、陽だまりは猫たちのくつろぎの場となっていた。
こちら戸山公園はかつては尾張徳川家の下屋敷、戸山荘と呼ばれた大名庭園があったところ。
園内には箱根山を中心に大きな池を掘り、その周りに築山や渓谷、田園など25の景勝地が造られた。
そこには箱根山を見上げるように小田原宿まで再現していた凄いところだったらしい。
現在は団地のような建物の中を抜け、地図などないのでどこかなどこかなとウロウロ探し・・・
ありました
いざ登れ~~~
3分かからず山頂到着 りっぱな風景指示板ありました。
ベンチに腰掛けると、なんだかすがすがしい気分。なんとも気持ちの良い山頂。
そしてしっかり水準点と標石板もあり・・・
こちら”箱根山 標高44.6m”
山頂からは富士山が・・・多分晴れてても見えないだろうな・・・見えるのは新宿の高層ビル街。
こちらが「箱根山」の全貌。
大名庭園だったころの戸山荘は幾度かの災害に遭い、陸軍戸山学校用地となり、
その姿を失ってこのように箱根山だけが当時を偲ぶものとなったそうで。
《新宿区戸山2丁目 戸山公園内》
春には桜が咲くこの公園。その頃夜桜見物でもできたら当時に思いを馳せることも出来るかな、と思った。
どんな高山でも、どんな低山でも、どんな街でも見方を変えれば見えるものが違ってくる。
天然の山じゃない、人工的に造られた山だからつまらない、と言ってしまえばそれでおわり。
自分から”感じよう”と好意的に心を開かなければ何も入ってこない。
こんな楽しみ方もあるんだな、と結構ワクワクした山の手おやま巡りとなりました。
つづく・・・
※参考:中村みつを 「お江戸超低山さんぽ」
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☆ふろく☆
千駄ヶ谷富士~箱根山への移動はもちろん徒歩で。
せっかく美しい「新宿御苑」があるのですから、ここをはずすわけには行きません。
千駄ヶ谷門から入ります。
ここは都心とは思えないほどの開放感と静けさで、近所では個人的に一番好きな公園。
ここに来る度に”セントラルパーク”を思い浮かべてしまいます(本場の行った事こと無いけどw)
ここの温室もおばあちゃんが生きていた子供の頃、よく連れてきてもらったっけ。
昨年秋に新しくなったそうで、すいぶん近代的建築になっててビックリ。
園内にある旧洋館御休所【2001年 重要文化財指定】
天皇や皇族の休憩所として明治29年(1896)に創建された建物だそうです。
スティックスタイルを基調とした希少な洋風木造建築で、中に入って見学が出来ました。
撮影禁止なのが残念ですが、たまたま月に二回の館内公開日にあたりラッキーでした。
この時期ですからお花は少ないですが、小さな小さな”十月桜”や、
マンサクも見ることができました。
あと2ヶ月もしないうちに、ここも桜で満開になるんですね。
私も体調整えて頑張らないと~。
おしまい。