▽2016.4.30 一晩で雪をまとってしまった会津磐梯山▽
今年のGWもカレンダー通りに加え、5月の3連休は出勤のダンナ様
我が家の連休は最初の三日間だけとなり、
3日で行けるところでまだ行ったことのないお山に行ってきました。
2016.4.29(金)
朝家を出て電車を乗り継ぎ猪苗代駅に着いたのが9:09
そこから一番短時間で山頂に行ける翁島登山口までタクシーで約15分
スカイシャトル(短距離なのに高い・笑)に乗って登山口へ
今日の天気予報は曇り・強風
背後に見えるはずの猪苗代湖は黒い雲に覆われていました。
このコースは急傾斜のガレルート、汗をかきながら登って行きます。
途中、青空が覗いたりもしましたが、風と共にまたアラレが降ってきて・・・
”賽の河原”というところに着いて、見上げると霧氷
青空の霧氷は嬉しいけど、この状況ではうれしくない・・・
その先の森林限界を越えたら突然爆風に迎えられ、岩にしがみついていないと飛ばされそう!
気温も低いので汗をかいた身体は一気に冷やされ、簡単に低体温症になりそう。
さすがにこの爆風はまずくない?と下山を促しますが、
例のごとく突き進むダンナとネガティブなヨメで意見が分かれます。
当初の計画では山頂から裏磐梯か川上登山口へ抜ける予定でしたが、
この天気ではあまりにも無謀。
ちょっと進んでダメならすぐ降りてくる、無理しない、来た道を降りる、
という条件でまたも別行動になってしまいました・・・
爆風の中、山頂へ向かっていくダンナの姿はあっという間にガスの中に消え、
ゴンドラ駅で待つ約束で別れたものの、やっぱりこれはまずい、と。
かといって追いかけていくにも爆風に煽られよろける私がまずい(゜Д゜;)
風をよけられる岩陰で、寒さに耐え足踏みしながら待つこと45分・・・
ガスの中から山頂踏んで降りてきたダンナが見えた、ヨカッタ・・・
今回は本気で心配した。
やっぱり山での別行動は危険、もう今回限りでやめようと心に誓った(今はね)
そしてまた、また私だけ山頂踏めなかった。゜(゜´ω`゜)゜。
スカイシャトル上駅まで下山したらザーザー降りの雨。
今日は雨マークなんてなかったのに?
チケットを往復料金に変更してもらい、グランサンピア猪苗代からまたタクシーで駅に戻ります。
猪苗代駅からバスに乗って今夜の宿がある裏磐梯へ。
五色沼って有名ですが、このエリアは初めての私。
少しは観光もしようと五色沼に寄ってみたのですが、雨とあまりの寒さに15分で撤収。
宿のお風呂で温まって、やっと顔に赤みが戻りました。
会津ってやっぱり寒いんですね・・・(この日北海道は雪だったみたいですね)
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2016.4.30(土)
朝、カーテンを開けてビックリ!昨日は積もってなかった雪が磐梯山に!
今日は天気が回復するという予報。
夜のうちにおかみさんとも相談して、天気が悪ければやめる予定で迎えた朝は快晴。
朝食後、ゴンドラの時間に合わせ宿の車でグランデコスキー場まで送っていただく。
小さい家族経営の宿はとても親切で、車じゃない私たちにはとてもありがたかった。
登山届(下山届半券付き)を提出して8:30から動くというゴンドラに乗り登山口へ
この時期、第4クワッドはもう動いていないので、最初はスキー場を横切る感じで登って行く。
この時点でソロの団塊世代風の男性が二人、先行して行った。
今日はどの天気予報を見ても晴れマークのみ、風の強い状態は少し残る程度という予報
昨日新雪が降ったので、もちろんトレースなどありません。
青空の中、スマホアプリGPS頼りにまずは西大巓を目指します。
背後には磐梯山、わかんは持ってましたが使いませんでした。
取り付きもイマイチ解らない状況で進んでいくと、先行した男性が二人立ち止まっていた。
方向が解らないから先に行ってくれと言う。
ここからしばらくは4人パーティになり、蛇行しながら登って行く。
1時間半ほど進むとあれが西大巓かな?
ここで一息入れることにします。
後ろから若者男性2人が登ってきていたので、ここから先はトレース作ってもらいましょ(笑)
途中から一緒に来た団塊世代風の男性二人は、
ピストンだけど、こんな解らない道を帰りは戻れるかな?ととても心配そう。
私たちは山形県へ抜けるから戻らないというと、後から来た若者二人にくっついていった(笑)
散々、私たちの後ろを歩きながら「赤テープぐらいつけとけ」
とかなんとか言いながら、GPSも持たず、地図も広げない・・・
正直なんだかな~と思ってたので離れてよかった(この記事見てないですよね?笑)
休憩後も蛇行しながらようやく稜線へ
あっちが西吾妻山頂だね~
雲が増えてきたけど、今日は晴れだから大丈夫よね~
・・・・・・・・・・なんてこの時点では思っていた (´ε` )
西大巓は風で飛ばされたのか?ここだけ雪がなかった。
風は昨日に比べたらそよ風程度だけど、それにしても雲が増えてきた・・・
西吾妻山は迷いやすいで有名な山、この山でガスにまかれることだけは嫌だった。
絶対晴れの日に登ろうと思っていた。
積雪期は稜線をそのまま行ってるみたいだったが、今回は巻くように進んだ。
プチモンスター状態で、楽しい残雪青空ハイキングの予定だった・・・
が、だんだんと風も強くなり見通しも悪くなった
西吾妻小屋で風をよけ、昼食を取ることにした。
おかみさんが作ってくれたおにぎりが美味しかったな~
昼食を取ってた時はまだ晴れると信じていたが、小屋を出ると一面真っ白な世界・・・
これは・・・まずくない?
西吾妻山頂は特に見つけにくかった。
このあたり、360度、どこを見てもこんな風景。
まるで針葉樹の迷路に迷い込んだようで、ほぼ平坦な雪原を右に左に進んでいるうちに
どっちから来たのか?どっちへ進むのか?方向はまるで解らなくなった。
そんな中、たまたま山頂から来たというお二人に遭遇。
トレース通りに進んで行き、
なんとか山頂へ。
この標識がなかったらそうとうまずかったな。
といっても、そのあともまた試練は続いた。
ダンナのスマホが低温のため停止、GarminGPSも電池切れ(予備は持参してます)
私のスマホはまだ生きていたのでGPS見ながら進む。
というより、GPSなかったら私は全く進むことが出来なかったと思う。
どこをみても同じ風景、起伏のない真っ白な世界は本当に怖い。
木をよけながら右に左に進むから方向が余計わからなくなる。
自分の歩いてきた跡は 強風ですぐに消されていく。
5分おきくらいに現在地を確認しながら、ルートから出来るだけそれないように
焦ったら最後、と自分に言い聞かせ、内心不安ながらも冷静に冷静に・・・
すると真っ白な世界に一瞬、棒のようなものが見えた。
地図を広げると、天狗岩?あっちかも!
近づくと、
吾妻神社の祠があった。
神のお導きだったのかもしれないw
梵天岩までは岩に書いた赤丸があったので助かった
つい先日ヤマレコ見た時はまったく雪がない普通の岩場だったのに、
天候次第であっという間に雪山に戻るこの時期は本当に注意が必要ですね。
相変わらず真っ白な中を進む
写真など撮れる状況ではなかった、木も何もない斜面を歩いた時は平衡感覚がなく酔いそうだった。
あ”~~キモチワルイと言いながら進むとまた、風が吹いて目の前が開けた!
前方に見える稜線が県境、人形岩方面らしい
やった、なんとか下山できそう
少し景色を楽しみ 写真を撮る余裕もできた。
中大巓はこんな平原のど真ん中だったとは。
振り返る西吾妻山頂方面
こっちは東大巓~東吾妻山方面かな
絶対ガスにまかれたくなかった山だったのに・・・
展望抜群なはずだったのに・・・なんでしょ、この天気(´・ω・`)
梵天岩からの下り、赤い矢印の辺りがガスにまかれて木もなくて
平衡感覚失って気持ち悪かったところ。
樹林の中に入ってしまえばただただ木に囲まれてどこに居るのか解らなくなるし。
見通しがきくときかないとではこんなにも違うのね。
なぁんてのんきなことも言ってられません。
風は強く、あっという間に視界不良になるから早く下りないと。
道なき道を進み・・・
天元台スキー場への道標を見つけた時は嬉しかった♪
樹林帯に入ってもGPSは欠かせません。
そのうち遠くに音が聞こえだして・・・あれはきっとスキー場のBGM!
音のする方へ!
森の中からひょっこりとリフト終点が見えた時の嬉しさと言ったらない
あぁ、これでやっとビールが飲める、と思ったのは内緒の話(´゜艸゜)∴
「リフト券持ってないんですけど乗れますか?」
「えー?持ってないって・・・え?グランデコさんから来たんですかっ!?」
下で清算ということで無事リフトに乗せてもらいましたが、
ふきっさらしのリフト3本乗り継ぐ間にすっかり身体が冷えてしまって凍える寒さ!
かじかむ手で撮った憧れの”飯豊山”
2度計画しながらもまだ行けてない飯豊山
いつか必ず行きたい飯豊山・・・その時はお願いだから晴れてください。
と、なんとか無事下界の人となれました。
下山後は東屋旅館の方が車で迎えに来てくれて”白布(しらぶ)温泉”へ
先日、蔵王に来た時にバス停にあった看板で閃いて計画した今回の旅
ここの温泉は開湯七百余年という、奥羽三高湯(高湯・蔵王)のひとつで有名なところ。
傷ついた白斑の鷹が湯に浸かっていた等地名の由来には種々あるそうですが、
アイヌ語で”霧の深い所”を意味する「シラブ」が語源とされているそうです。
そーですか、霧ですか、そーいうことですか・・・
湯の華がいっぱいの源泉掛け流しのお湯は、しみじみと良いお湯で、
二日間緊張した心とカラダを芯から癒してくれました。
米沢牛の味わい深い肉の旨味が美味しかったこと!
(関小学校 白布高湯分校跡)
今年のGWは天候が不安定で、宿で翌朝TVを見るとあちこちで山の事故があったようで。
4/30晴れ予報の日に登って午後から天気急変・・・という私たちと同じパターンだったんですかね。
西吾妻山はゴンドラ利用で標高差もさほどない楽なお山ですが、
この時期入山者が他の山に比べ圧倒的に少ないと思うので、
そういう意味でもガスった時の難易度が高いと感じました。
(今回出会ったのは4組)
いつもそれなりの覚悟と装備で 自分で歩ける範囲の山を登っているつもりですが、
天候不順の時には行き先を変更する等、今回は色々な反省点もありました。
それを経験として生かし、今後も迷惑登山者にならないようにしたいと思います。
でもでも・・・ね。
なぜいつも私たちが東北の山に行くと天気に恵まれないのぉーーー
ダンナは東北人なのに( ̄ω ̄;)!!
■行程■
(4/29)新宿6:00→大宮6:55/7:06→郡山8:21/8:31→猪苗代9:09
タクシーにてグランサンピア猪苗代(約¥2700)
翁島登山口(スカイシャトル上)9:50→磐梯山山頂11:40→翁島登山口(スカイシャトル上)12:55
(スカイシャトル往復¥1500 片道¥1100)タクシーにて猪苗代駅
磐梯東都バス 猪苗代駅(桧原行)15:00→五色沼入口15:30~五色沼少し~裏磐梯国民宿舎泊
(4/30)裏磐梯国民宿舎→グランデコスノーリゾート(ゴンドラ片道¥1040)
ゴンドラ山頂駅9:02→西大巓11:20→西吾妻小屋12:15~12:45→西吾妻山頂14:06→中大巓14:06→天元台スキー場リフト終点14:43→天元台スキー場湯本駅15:40 (天元台リフト&ゴンドラ片道¥2300)
※5/1は強風の為天元台ゴンドラ運休でした
※下山届は天元台スキー場の湯本駅に提出しました
(5/1)東屋旅館送迎→米沢駅12:38→大宮14:00→新宿15:00