Mr.Dashのぶろぐ館

奈良・大阪・日本アルプスの山々が大好きな、Mr.Dashのブログです。

2017年9月21日(木) 廃寺と、修験の磐座が残る亀岡・行者山は、なかなかミステリアス!

2017年09月22日 | 山登りの記録
■メイン写真
行者山直下にある岩屋の中に鎮座する、神秘的な役行者像

■今回のコース
奥条バス停→瑞巌寺→旧瑞巌寺跡→千手寺(独鈷抛観音)→六町石の分岐→
堂徳山→行者山→(窟屋群)→千代川配水池→JR千代川駅


簡単に登れる低山ということでの知識はあったが、行者山、実際に歩いてみて
想像以上に神秘的で、見どころの多い山だと感じた。

JR山陰線の亀岡駅から、京阪京都交通バスで奥条へ。
道路を渡り、「瑞巌寺」への標識に従い橋を渡る。



ちょうどヒガンバナが真っ盛り。緑の畔に赤が映える。



すぐに瑞巌寺に着く。
もともとは、これから登っていく山の奥に寺があったが、今はここにある。
門前に、寺の由緒を書いた石碑が立つ。1452年の開創というから、
古そうで、そんなに古くもない。

その後、明智光秀の亀山城の築城に伴い、この寺の方丈を城に移築したそうだ。
衰退、復興を繰り返し、現在地には昭和35年に移された。

寺の左手から、墓地の脇をすり抜けて山道に入る。すぐに獣除けのゲートがある。



この季節には避けられない、ジョロウグモの雲の巣を払いながら、
歩きやすい道を登っていくと、旧瑞巌寺の遺跡に出る。
まずは墓標が並ぶ。かつての山門があったという。



苔むした石段の先にも、墓標が。

さらに先に伽藍の跡があり、石垣、鐘楼跡を示す標石や、無数の割れ瓦が
すっかり荒れた竹林に残っていた。



荒れ地を分けて、奥へ踏み跡をたどると、卵塔群と、新しい祠があった。
祠の中にも、かなり古い卵塔が一つ、祀られていた。

山門跡に戻り、左の道に入る。しばらく進むと、千手寺の墓地に出る。
その先で細い舗装道に出たと思うと、千手寺に着く。
ここの千手観音様が、独鈷抛(とこなげ)観音と呼ばれている。

この寺の山門は、廃仏毀釈の時に愛宕山から移設されたという。



この名は、寺の成り立ちに由来している。弘法大師空海が修行先の唐から
独鈷をほうり投げ、春日大社の神に、どこに落ちたかを尋ねたところ、
このあたりの松の枝にかかっているとお告げがあり、白鹿に案内されて
ここに寺を建てたという。



しばらく舗装林道を歩き、六町石の分岐から再び山道になる。



気持ちのいい雑木林の中を登ると、堂徳山のピークだ。
クヌギの樹液の匂いが立ち込めている。なつかしい、クワガタ採りの匂い。



ちょっと休憩しようと思ったら、スズメバチがぶーんと飛んできた。
こりゃいかん。ふと見たら、樹液に蜂がいっぱいたかっていた。



そそくさと山頂を辞し、次のピーク、行者山へ。
このピークも展望はないが、蜂はいなかったので、ゆっくりランチを楽しんだ。

行者山の直下にある巨岩群が、修験の行場になっている。
これがなかなか、ミステリアスですばらしいのだ。



一番上の岩には、荒熊大明神が祀られている。



下を覗くと、あずま屋と、何やら祠がみえる。



中ほどの岩には窟屋があり、中に役行者像があった(メイン写真)。



下の窟屋には、不動明王がいらっしゃった。



石鳥居をくぐり、旧参道を下るが、粘土質のテカテカした足元がよく滑る。



少し下ると、今度は人工的な岩屋がある。
ここにも石像が安置してあるが、石仏なのか、行者なのか、貴族なのか、
よくわからない謎のデザインだった。

直下に行者燈(素朴な石灯篭)を見て、さらに、ツルツルした道を下る。



前方に三郎ヶ岳あたりの稜線が見えてくる。



千代川配水池に出る。



配水池の公園には、あずま屋もある。
京都縦貫自動車道のガード下をくぐり、のどかな田園風景をぬけて
千代川駅へ。



コンパクトだが、いにしえの里人と山との密接な関係が見てとれる、
大いに満足のいく山歩きだった。


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