2006年6月12日,ドイツW杯での1-3という屈辱的敗戦から3年8ヶ月、サッカー日本代表がオーストラリア代表に雪辱を目指す日がやって来ました。2010FIFAワールドカップ・アジア最終予選「日本VSオーストラリア」は11日、横浜国際競技場(日産スタジアム)で行われました。岡田ジャパンは最終予選を3試合終えて2勝1分け・勝ち点7で2位、対するオーストラリアは3戦全勝・勝ち点9で首位独走中。この試合で勝った方がグループ1を首位で折り返すことになります。宿敵・豪州を相手に、ホームで勝ち点3を獲得したいところでしたが…。
この日のスタメン
GK 18 都築龍太
DF 2 中沢佑二
DF 4 田中マルクス闘莉王
DF 6 内田篤人
DF 15 長友佑都
MF 7 遠藤保仁
MF 8 松井大輔
MF 9 田中達也
MF 10 中村俊輔
MF 17 長谷部誠
FW 11 玉田圭司
海外組の中村俊輔、松井、長谷部が先発スタート、腰痛に悩まされていた田中達也がトップ下で先発、FWは玉田の1トップという形に。先発GKには都築が2試合連続でスタメン出場をGET。
日本は開始5分、田中がディフェンスラインの裏から抜け出すと、右サイドまで上がってグラウンダーのクロス、玉田が合わせるも相手DFに阻まれ、ボールはゴール右に外れます。6分に松井が左サイドからドリブル突破を図るも相手にブロックされ、今度は長谷部→内田へのスルーパスを出したが、オフサイドに泣く。豪州は9分、まず右サイドからのFKをウィルクシャーがセンタリングを入れるが、闘莉王が頭でクリア。15分、日本は俊輔のFKのクリアボールを内田がミドルを放ちますが、バーを大きく越えます。18分に豪州はCKのチャンスを得るも、GK都築が冷静にキャッチ。
20分過ぎから日本がセットプレーで立て続けにチャンスを迎えます。まずCKを遠藤が蹴るもGKにパンチングされ、こぼれ球を内田クロス→相手にクリアされる→松井がボールを奪う→チッパーフィールドが倒してしまいFK。右サイドでのFKを俊輔が狙うも壁に激突、ボールはバーの上。25分にはペナルティエリア手前のやや右よりのところで達也が倒されてFK。俊輔が今度こそ狙うも決められず。28分には玉田がロングを狙うもダメでした。
前半終盤、豪州が反撃開始。41分にFKを遠藤がクリア、続くCKをムーアが頭で合わせるも、こぼれ球は日本が奪う。日本は43分、俊輔スルー→長谷部クロス→玉田が合わせられず。さらに1分後、達也がドリブルから右足で放つも相手に阻まれました。前半ロスタイム、豪州は要注意人物・ケーヒルがロングシュートを放ちますが、ここは都築がキャッチ。前半は両チーム無得点で折り返します。
後半、立ち上がりから豪州がペースを握ります。開始早々、ブレシアーノがケーヒルにパスを出すが、オフサイドを取られます。7分に右サイドでのパス回しからゴール前でクロス、ケーヒルに合わせようとしたボールは中澤がクリア。9分には左サイドからのクロスが入りますが、都築がキャッチ。なかなかペースを掴めそうにない日本は、12分に達也が左サイドをドリブル突破してクロス、走りこんできた玉田が合わせようとするが、先に相手DFがクリアします。
日本は12分、松井を下げて大久保嘉人を投入して流れを変えようとします。直後に玉田がドリブルで持ち込んでCKを獲得しますが、俊輔のCKは相手にクリアされる。もう一度左CKがあったものの、決定的なシーンは生まれず。16分には右サイドからのFKを遠藤が蹴るも、またも相手DFに阻まれます。豪州の長身DF陣をなかなか崩せないまま時間だけが過ぎていきます。豪州は19分にホルマンを下げてガルシアを投入。
試合も残り20分に近づき、日本は23分、俊輔のスルーパスから大久保が反転しながら左足でシュートを放つもGKにセーブされます。25分には遠藤が強烈なミドルシュートを放つが、GKが正面でセーブ!続くCKをショートでつなぎ、最後は闘莉王がファーサイドからヘディングシュート、しかし相手に当たってゴールならず。34分には長友→大久保→長友のクロスに玉田が頭で合わせるもゴールの上へ。この後、日本はサイドからのクロスを入れ続けるのですが、ニールを中心とした豪州DF陣とGK・シュワルツァーがクリアし続けます。
38分、日本は2人目の交代として、岡田ジャパンの成長株・岡崎慎司を投入。直後に豪州は右サイドからのFKがありましたが、闘莉王がクリア。39分には左サイドからのFKをブレシアーノが直接狙うもダメ。そして40分、豪州は長身FWのケネディを投入。これは高さがあるので危険だ。41分、日本は内田のクロスに長谷部がボレーシュート、しかし大久保に阻まれてゴール左へ…。3分間のロスタイムで決定的なチャンスは生まれずこのまま試合終了。0-0のスコアレスドローという結果に終わりました。
日本VS豪州の天王山・第1戦は0-0の引き分け、両チームに勝ち点1が分け与えるということになりました。勝って3年前の雪辱を晴らすとともに、勝ち点3で首位に立ちたかった岡田ジャパン、最後まで猛攻を続けたのですが、豪州守備陣の壁を破ることはできませんでした。この引き分けは本当に痛いし、敗戦に等しいかもしれません。
前半に達也が抜け出してクロス→玉田が決められない、どんどんシュートを放っても枠内を捉えられず。後半は遠藤のミドル、闘莉王のヘッド、長谷部のボレーと決定的シーンが多く見られました。特に後半41分の長谷部のボレー、大久保さえいなかったら枠内に届いていたと思うんだけどな…。守備面では、豪州の高さ&ケーヒルに警戒していましたが、シュートを3本に抑え、ケーヒルに何もさせませんでした。都築も冷静にゴールマウスを守ってましたね。DF陣は合格と言えるけど、攻撃陣の決定力不足はいつもの事で残念です。
これでW杯最終予選を4試合終えて2勝2分けの勝ち点8、オーストラリアは勝ち点10という事で、首位・豪州、2位・日本という順位は全く変わりません。岡田ジャパンはアウェーの試合では勝てるのに、ホームの試合は引き分け止まり。ここだけの話だけど、本当にホームの試合で勝つ気あるんでしょうか?ホームの試合こそ勝ち点3が必要なのに、どうして勝てないんですかね?全国のサポーターや、この試合をテレビで見た人もガックリして落ち込んでいるひともたくさんいるはずです。俺も溜息しか出ないですよ…。「W杯でベスト4を目標にしている」と岡田監督が言ってますが、このような戦い方では無理だと思います。
最終予選第5戦は、3月28日・ホーム(埼玉スタジアム)でのバーレーン戦。先日のアジア杯予選では0-1で敗れた因縁の相手で、岡田ジャパンとの対戦成績は2勝2敗の五分です。次の試合こそはホームで勝ち点3を獲得が至上命題、引き分け以下だったら岡田監督のクビも避けられないでしょう。
さて日本VS豪州戦以外でも各地でアジア最終予選が行われ、グループ1のもう一試合、ウズベキスタンVSバーレーン戦は、アウェーのバーレーンが1-0で勝利。バーレーンは勝ち点4でカタールと並びましたが、得失点差で3位。ウズベクは勝ち点1の最下位で2位以内は絶望的。
グループ2では、北朝鮮がサウジアラビアに1-0で勝利、アウェーで勝ち点3をゲット。イランVS韓国の「天王山」は、1-1の引き分けに終わりました。この結果、韓国が勝ち点8で首位、北朝鮮が勝ち点7の2位、イランは勝ち点6で3位という結果に。4位のサウジアラビア(勝ち点4)まで南アフリカ行きのチャンスがあるという大混戦、2位以内に入るのはどこなんでしょうか?
岡田ジャパンは1組で2位と出場圏内をキープして前半を終えました。南アフリカ行きを決めるためには、後半の残り4試合を全部勝つつもりで戦ってほしいです!できれば最終戦のアウェー・豪州戦を待たずしてW杯出場だったら良いんだけどな…。ここからは本当に落とせない試合が続きます。選手の皆さんには、常に危機感を持って臨んでもらいたいものです。