わが街(県庁所在地)でも医師不足は深刻で …
まだ新しくてデカい市立病院でさえ、産科は予約診療ができなくなった。
ましてや、ちょっと田舎へ行くと・・・
この国は、もう子供をまともに産むことさえできなくなっている。
マイケル・ムーアの新作は、医療問題(保険)を扱っている。
恐るべし!アメリカ
9・11のヒーローたち(消防士や看護士)さえ、平気で見殺しだ。
ちゅーことは、カネのない人間はゴミと同義語になり、
必然的にゴミは捨てられるのだ。
支払い能力がないと分かると、大きな病院はタクシーに患者を無理やり乗せ、
貧しい地区の医療機関の前で患者を捨てるのだ!
もちろん、どこの病院の仕業か分からないよう工作までして。 ビバ!アメリカ
じゃあフランスはどーかな?
と、ムーアが巨体をゆすってパリを歩くシーンに流れるのが♪恋は水色だ。
そう、フランスはまるで・・・パラダイス!
在仏アメリカ人が言うのだ、恵まれすぎていて申し訳ないほどだ、と。
実際、フランスは少子化など、どこ吹く風
出生率も右肩上がりだ。
このくだりを観ていると・・・
日本人でいることが情けない、ちゅーか恥ずかしくなる。
まちがいなく日本はアメリカにより近い。こわいヨ~
医療先進国として出てくる、フランス、イギリス、キューバと、
りっぱな医療後進国であるアメリカと日本の違いは・・・
前者が“政府が国民を恐れている国”なのに対して、
後者はその逆、“国民が政府を恐れている国”という指摘は痛い。
そりゃフランスだって、決してパラダイスじゃないし、
“恋は水色”とはまったく違う側面も持っているでしょうけど。
ただ、フランスが少子化を食い止めるモデルケースになるとしたら、
とてもじゃないけど、マスゾエひとりがシャカリキになって済むような問題じゃない。
もうね、ほんと 凄まじい改革が必要だなぁ と。
今回、マイケル・ムーアは静かに語る。
だから、笑いと感動も静かにやってくる。
傑作だと思う。