ひろば 川崎高津公法研究室別室

川崎から、徒然なるままに。 行政法、租税法、財政法、政治、経済、鉄道などを論じ、ジャズ、クラシック、街歩きを愛する。

たしかに、これは言うべきではない

2020年06月06日 10時31分25秒 | 社会・経済

 先程、朝日新聞社のサイトに掲載されたばかり(9時51分付)の「『10万円でスキャナーを』 学生ら憤慨、教授が謝罪」という記事を見つけました(https://digital.asahi.com/articles/ASN6634K5N65TIPE00L.html)。

 九州にある某国立大学(私が勤務していた大分大学ではありません)の教育学部に勤務する教授が、学生に対し、特別定額給付金が振り込まれたりしたらオンライン授業で使うパソコン周辺機器を購入するようにというメールを送っていたそうです。科目の関係なのか、まずはスキャナ付きプリンタを買うようにという指示だったとも書かれています。

 メールを受け取った学生が憤慨したというのも当然でしょう。この状況下、アルバイトができず、経済的困窮に悩まされている学生も多いのです。私が担当している講義でも、教科書を買えない、アマゾンなどのWeb購入をしたがなかなか届かない(私自身も某書店のサイトで書籍を注文したら一週間ほどかかりました)などということがあり、私が講義資料を作って大学のサイトにアップしています(余談ですが、これらをまとめ、修正してこのブログに載せることも考えています)。

 教育学部くらい様々な性格の科目が設けられている学部もないので、オンライン講義となるとスキャナが必要な場合もあることは理解できます。教室での講義であれば鉛筆、ボールペン、毛筆などで紙に書かれた文字であれば、教室で提出すればよいだけのことですが、オンライン講義となるとそうはいきません。

 しかし、別にスキャナがなくとも、たとえばiPhone、iPad、コンパクトデジタルカメラなどで撮影してつくったファイル(静止画でも動画でも)をメールで送ったりすることはできます。工夫次第でもありますし、鷹揚さも必要です。

 ちなみに、私も仕事の関係などでスキャナ付きプリンタを使っていますが、スキャナの設定は難しいものです。解像度は高いほうがよいのですが、そうするとファイルが大きくなり、メールで送れないこともあります。逆に、メールで楽に送れるように設定すると解像度が低くなり、字を読むことができないなどということも起こります。


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