最初にお断りしておくと、今回も私ではなく、妻が撮影したものです。
境線を走るねずみ男列車です。国鉄時代に製造されたキハ40系にラッピングが施されています。米子市にある後藤総合車両所にはキハ126系も配属されており、境線でもキハ126系が運行されているようですが、ねずみ男列車および鬼太郎列車となっているのはキハ40系であり、こちらが主力となっているようです。
ただ、キハ40系は、製造から少なくとも40年が経過しているため、そろそろ新車への置き換えが検討されてもおかしくないでしょう。問題はJR西日本の経営状況、とくに山陰地方の各路線の状況です。2023年11月28日にJR西日本が発表した「輸送密度2,000 人/日未満の線区別経営状況に関する情報開示」には境線が登場していませんが、それは同線の2022年度における平均通過人員が2000人/日であるためです。しかし、1987年度における平均通過人員が3022人/日でしたから、3分の2以下にまで減ったことになっていますから、早ければ2023年度に2000未満に下がる可能性も否定できません。
それでも、山陰本線よりは良いでしょう。同線の落ち込みがかなりのものなのです。「輸送密度2,000 人/日未満の線区別経営状況に関する情報開示」によれば、山陰本線のうち、問題となっている区間の状況は次の通りです(線区運輸収入、線区営業費用、収支率および線区営業係数は2020年度から2022年度までの期間の平均値)。
①城崎温泉駅~浜坂駅
営業キロ:39.9km
線区運輸収入(A):1.0億円
線区営業費用(B):10.5億円
収支率(A/B):9.5%
線区営業係数(100×B/A):1,053円
1987年度の平均通過人員:4,966人/日
2022年度の平均通過人員:721人/日
2022年度の平均通過人員/1987年度の平均通過人員:15%
②浜坂駅~鳥取駅
営業キロ:32.4km
線区運輸収入(A):0.8億円
線区営業費用(B):8.4億円
収支率(A/B):10.1%
線区営業係数(100×B/A):991円
1987年度の平均通過人員:4,878人/日
2022年度の平均通過人員:768人/日
2022年度の平均通過人員/1987年度の平均通過人員:16%
③出雲市駅~益田駅
営業キロ:129.9km
線区運輸収入(A):5.6億円
線区営業費用(B):38.7億円
収支率(A/B):14.4%
線区営業係数(100×B/A):694円
1987年度の平均通過人員:2,779人/日
2022年度の平均通過人員:860人/日
2022年度の平均通過人員/1987年度の平均通過人員:31%
④益田駅~長門市駅
営業キロ:85.1km
線区運輸収入(A):0.6億円
線区営業費用(B):12.0億円
収支率(A/B):5.2%
線区営業係数(100×B/A):1,939円
1987年度の平均通過人員:1,663人/日
2022年度の平均通過人員:231人/日
2022年度の平均通過人員/1987年度の平均通過人員:14%
⑤長門市駅~小串駅および長門市駅〜仙崎駅
営業キロ:52.8km
線区運輸収入(A):0.6億円
線区営業費用(B):8.9億円
収支率(A/B):6.9%
線区営業係数(100×B/A):1,457円
987年度の平均通過人員:2,424人/日
2022年度の平均通過人員:273人/日
2022年度の平均通過人員/1987年度の平均通過人員:11%
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