「やはり」とは思っていましたが、2020年4月7日に出され、4月7日から5月6日までという期間設定がなされていた緊急事態宣言が延長される見通しとなりました。勿論、多くの報道がなされていて、私は「首相『7日からかつての日常、困難』 宣言延長の意向」(朝日新聞社2020年4月30日20時4分付。https://www.asahi.com/articles/ASN4Z6K5GN4ZULFA043.html)や「安倍首相、緊急事態延長を自民に伝達 『5月末まで』有力―4日正式決定で調整」(時事通信社2020年4月30日20時8分付。https://www.jiji.com/jc/article?k=2020043000966&g=pol)を参照しました。
これらの報道によれば、あくまでも内閣総理大臣が与党幹事長に意向を伝達したにすぎない訳ですが、余程のことがなければ延長されるでしょう。5月6日までに状況が改善するように願っている人は多いでしょうが(勿論、私もその一人です)、本当によくなると真剣に考えていた人は少ないのではないでしょうか。仮によくなったとしても、すぐに平常時の状態を取り戻すことは困難です。そればかりか、この蔓延状況の中で既に倒産・廃業も続出しています。海外に目を向けると、5月から徐々に経済活動などを平常に戻す方針を示す国が少なくないのですが、それでも完全な平常化を実行する国はほとんどないようです。何せ、相手はウイルスです。第一波、第二波、第三波という流れがあるかもしれません。
さしあたりの問題は具体的な延長の幅と対象地域です。先に対象地域をあげるならば、これは全都道府県ということになるでしょう(現在まで岩手県では感染者が確認されていませんが、だからこそ警戒を続けなければなりません)。
次に幅です。5月一杯とする案、1か月延長するという案などがあるようです。これから詰めていくのでしょう。5月4日に決定するようです(上記時事通信社報道によります)。
緊急事態宣言は、新型インフルエンザ等対策特別措置法第32条に基づくものです。条文をみておきましょう。
(新型インフルエンザ等緊急事態宣言等)
第三十二条 政府対策本部長は、新型インフルエンザ等(国民の生命及び健康に著しく重大な被害を与えるおそれがあるものとして政令で定める要件に該当するものに限る。以下この章において同じ。)が国内で発生し、その全国的かつ急速なまん延により国民生活及び国民経済に甚大な影響を及ぼし、又はそのおそれがあるものとして政令で定める要件に該当する事態(以下「新型インフルエンザ等緊急事態」という。)が発生したと認めるときは、新型インフルエンザ等緊急事態が発生した旨及び次に掲げる事項の公示(第五項及び第三十四条第一項において「新型インフルエンザ等緊急事態宣言」という。)をし、並びにその旨及び当該事項を国会に報告するものとする。
一 新型インフルエンザ等緊急事態措置を実施すべき期間
二 新型インフルエンザ等緊急事態措置(第四十六条の規定による措置を除く。)を実施すべき区域
三 新型インフルエンザ等緊急事態の概要
2 前項第一号に掲げる期間は、二年を超えてはならない。
3 政府対策本部長は、新型インフルエンザ等のまん延の状況並びに国民生活及び国民経済の状況を勘案して第一項第一号に掲げる期間を延長し、又は同項第二号に掲げる区域を変更することが必要であると認めるときは、当該期間を延長する旨又は当該区域を変更する旨の公示をし、及びこれを国会に報告するものとする。
4 前項の規定により延長する期間は、一年を超えてはならない。
5 政府対策本部長は、新型インフルエンザ等緊急事態宣言をした後、新型インフルエンザ等緊急事態措置を実施する必要がなくなったと認めるときは、速やかに、新型インフルエンザ等緊急事態解除宣言(新型インフルエンザ等緊急事態が終了した旨の公示をいう。)をし、及び国会に報告するものとする。
6 政府対策本部長は、第一項又は第三項の公示をしたときは、基本的対処方針を変更し、第十八条第二項第三号に掲げる事項として当該公示の後に必要とされる新型インフルエンザ等緊急事態措置の実施に関する重要な事項を定めなければならない。
この規定によると、政府対策本部長(同法第16条第1項により、内閣総理大臣が充てられます)は、緊急事態宣言を発する際にその期限を最大で2年とすることができ、状況によってはさらに最大で1年延長することができます。今回の緊急事態宣言は1か月ですので、最大で来年の5月6日まで延長することができるのですが、これならば最初から2年間としておいたほうがよかったかもしれません。第32条第5項に定められているように、途中で終了することも可能であるためです。2年間では長すぎるという声があるのは当然で、私もそのように考えたりもするのですが、この種の宣言について、最初が短く、延長を繰り返すほうが問題であると言えるでしょう。たしか、第二次世界大戦の時に最初は短期戦を想定し、結局は長期消耗戦となったことを指摘していた記事もあったはずです。或る意味で共通していると言えるからです。1か月とした理由を探ればあれこれと出てくるのでしょうが、ここでその詮索はやめておくこととします。最初は6か月間か1年間としておくぐらいがちょうどよかったのかもしれません。
いずれにせよ、延長は確実でしょう。ただ、その間に状況が改善するかどうかは未知数です。何をもって改善か否かを評価するかも難しいかもしれませんが、まずは新たな感染者の判明がゼロになり、その状態が一定の期間(たとえば7日間)続くこと、でしょうか。
むしろ、この連休中にかえって増えるのではないかという懸念もあります。
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私も、4月は完全に自宅勤務でした。溝口のノクティや二子玉川ライズなどに行きたくとも、一部のフロアを除いて完全に閉まっています。買いたい本や雑誌もあるのですが、近所の書店にはないので(あったとしても揃え方がよくなく、また、新しい版が出ているのに古い版が売られていたりします)、渋谷のジュンク堂書店や青葉台のブックファーストへ行きたいところですが、ジュンク堂書店は東急百貨店本店の中にあり、ブックファーストは青葉台東急スクエアの中にあるので、閉まっています。今月からメインとしてMacBook Pro 16インチを使用していますが、これも本当は渋谷のアップルストアへ行って買うつもりでした。しかし、緊急事態宣言が出されるよりはるかに早くから、アップルストアが休業していたのでした。
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ちなみに、アベノマスクはまだうちに届いていません。不良品が多く、未配達分は回収されているとのことですが、川崎市で届いている所はあるのでしょうか?
時事通信社が4月30日20時8分付で「不良品3万枚超に 政府配布の布マスク」(https://www.jiji.com/jc/article?k=2020043001113&g=soc&utm_source=top&utm_medium=topics&utm_campaign=edit)として報じていますが、4万枚に達する可能性もあるとのことです。これでは我が家に届く訳がありません。
このアベノマスクについても妙な話が多く、政府が業者と契約しているにも関わらず、最初は契約の相手方が全く明らかにされていなかったのでした。その理由も説明されてはいるのですが、聞いてもよくわからないというものです。政府調達であれば、むしろ明らかにするのが筋であるためです。数日間経ってから3社が判明しましたが、他の業者がわからなかったりしますし、費用の積算根拠なども明確にされていません。
まさに「もりかけさくら 布マスク2枚」です。
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