性能などはともあれ、スタイルという点において、この30000系は東武鉄道の通勤型車両で最も優れていたような気もします。東急田園都市線および東京メトロ半蔵門線と東武伊勢崎線・日光線との直通運転が始まった時に、正直なところ東武からどのような電車が乗り入れてくるのかと心配していたものですから。
ただ、この30000系には難点もありました。東武線内であれば6両編成と4両編成との連結でもよいかもしれませんが、東急田園都市線および東京メトロ半蔵門線の混雑状況に対応するためには、6両編成+4両編成ではなく、10両編成でなければならなかったのです。途中に乗務員室があるということは、その分だけ乗客のためのスペースがなくなるということでもあります。これが、東急田園都市線および東京メトロ半蔵門線から30000系が消えた理由の一つでしょう。
この車両のデザインは10000系シリーズ(10030系など)の踏襲であり、小田急9000形などを参考にしたのではないかと思われます(余談ですが、東急8500系も、当初は小田急9000形のようなデザインとなる可能性があったようです)。
また、30000系は東急車両や富士重工で製造されましたが、これらの会社で製造された車両としては最後のものとなりました。また、50000系シリーズ以降はアルミ車ですので、ステンレス車も30000系が最後となります。
なお、東武の車両は●●系とする場合と▲▲型とする場合とがあり、どうやら30000系も本来であれば30000型であるらしいのですが、私は30000系と記しています。
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