オーバーホールによって、息を吹き返した モバイルシーケンサー YAMAHA QY 70 ですが、今更、発見した機能を一つ。
因みに、QY70 は既に生産終了。中古でしか手に入りません。
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後継機のQY100 は、いまだに現役で売っています。
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一般にQY70 で簡単に曲を作る方法としては、つぎの手順が一番効率的ではないのでしょうか。
1.プリセットスタイル(さまざまな音楽ジャンルの伴奏スタイル)を選ぶ。
2.テンポを決め、スタイルのイントロ、メインA/B、フィルインAB/BA、エンディングのセクションを並べて、曲の進行を決める(というかリアルタイム録音してしまいます)。
3.小節ごとにコードを入力する。
4.これをもとに適当にメロディーを考える。
ところが、QY 70 の ベーシックガイドをみると、3.の作業がコードをステップ録音で1個1個入れていく方法しか記載されていません。
QY 70 には、コードテンプレートという機能があります。これはコード進行のモデルで、一般的なホップスの循環コードをはじめブルース系やテンション系などが99パターン、プリセットされています。
これを使わない手はないのですが、ベーシックガイド・リファレンス編を読んでも、これを積極的に作曲に使う方法が書かれていません。
たとえば、リアルタイムレコーディングで、次々にさまざまなコードテンプレートが記録できればいいのですが、実際に録音してみるとコードテンプレートは1曲に1パータン固定となってしまいます(つまり、全曲を通じて1パターンのコード進行となってしまい、サビのところでコード進行をかえることができない)。かつ、小節ごとにコードテンプレートを指定する、ステップ録音もできません(メニューがない)。
インターネットで検索しても、この辺を詳しく解説している方がいません。こういう使い方をしないのでしょうか。
そこで、マニュアルのPDFを「コードテンプレート」で検索をかけてみると(最初はまさか、そんなところに、ちらっと書いてあるなんて考えてもみなかったので、なかなか見つかりませんでした)。次の文章がありました。
レファレンス編 P.52
09 Copy Event (コピーイベント)
● 機能
指定した範囲の全データを、別の場所へコピーする。
(中略)
e コードテンプレート
コピー元トラック(qTR)にコードトラック(Cd)を指定した場合、コードテンプレートナンバーが表示される(下の図の③のところ)。コピーされるコード進行をここで設定できる。ここで設定されたコードは、コピー先コードトラックのUSRコードとしてコピーされる。
【設定範囲】User、P01~P99
こんな重要な機能が、こんなところに、ひっそりと書かれていました。
つまり、実際どうやるかというと、コードテンプレートを1つ選んでとにかく録音しておいて、その部分を他の小節にコピーするときに、任意のコードテンプレートを指定すれば、1曲の中で、次々に違ったコードテンプレートを並べていけるというわけです。
どうして、売りの機能、コードテンプレートが自由に使えないのかと、YAMAHA に聞こうかとまで、モヤモヤしていたのですが、やっと、すっきりしました。
QY70 QY100 の オーナーのみなさんは、ご存じだったのでしょうが、もしこの機能をつかったことがない方がいらしたらおすすめです。