世界一周タビスト、かじえいせいの『旅が人生の大切なことを教えてくれた』 

世界一周、2度の離婚、事業の失敗、大地震を乗り越え、コロナ禍でもしぶとく生き抜く『老春時代』の処世術

怪しげな男

2010年06月26日 | 国際
それはベトナムのハノイから、

ラオスのビエンチャンへ向かうバスの中から始まった。



モダンなスリーピングバスの45人の乗客のほとんどは、

外国人観光客だった。



突然、T-シャツ姿の見るからに怪しげな若い男が、

乗客からパスポートを回収しだした。



しかも、同時に$3も必要だという。


ご存知のように、

海外では、命の次に大事なパスポートだ。


むやみに人に預けるものではない。




何の抵抗もなく他の乗客は自分のパスポートを渡し、

お金も払っている。



ボクは、隣のイギリス人女性に

「どうして渡す必要があるのか、

彼は何者か」

と聞いてみた。

「I don't know」

と言いながら、その彼女も渋々お金とパスポートを渡す。



怪しげな回収男は、

スーパーのビニール袋に無造作に、

命の次に大事なものとお金を放り込んでいく。



ボクは、同じ質問をその怪しげな男にもぶつけてみた。


「OK,Ok. No problem」

だけを連発する。


「もうすぐボーダー(国境)なのか?

きみは、それらをどうするつもりなのか?

何の権限があってみんなから集めているのか?」


とのボクの質問にも、同じ言葉しか返って来なかった。


英語がわからにのか、

分からないふりをしているのか。



バスは、ハノイを出てからまだ2~3時間しかたっていない。

国境までにまだ来ていないはずだ。



すべての乗客から回収し終わると、

男はビニール袋を鷲づかみにして、

ガソリンスタンドでバスを降り、姿を消した。



ボクは急激な不安に襲われた。

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1 Comments

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続きが気になる (福岡のK)
2010-06-26 16:55:05
最近の物は続きが気になる物が多いですね~~
早く続きが知りたいよ~~~
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