世界一周タビスト、かじえいせいの『旅が人生の大切なことを教えてくれた』 

世界一周、2度の離婚、事業の失敗、大地震を乗り越え、コロナ禍でもしぶとく生き抜く『老春時代』の処世術

モラトリアム 2

2011年07月30日 | 苦境
「一週間ほどで返事します」

と言われてから



ひと月近くがたって

ようやく担当者から電話がかかってきた。




「一年の猶予期間後

返済の確証はあるのでしょうか?」


と、冷たい口調で聞かれた。





確かに

この厳しさが


一年後解消されるという保証は、



ナイ。




担当者の疑問は


自分の疑問でもあった。




景気が回復するという


保証もないし、兆しもない。





むしろ



巷では

悲観論が主流を占め



現実、悪化傾向にある。






エコノミストのもっぱらな意見として


モラトリアム終了後、

中小企業の倒産が急増する、と警鐘を鳴らす。





モラトリアムによって


状況は改善するどころか

さらに悪化する、と。




その可能性は、


極めて高い。







だが

それが分かっていても、


一年間は

生き延びられる可能性がある。



藁にもすがる思いである。







デフォルトが


個人レベルでなく


国家にも及ぶ昨今、




アメリカも例外ではない。






マクロ的にも


ミクロ的にも


世界大恐慌は避けられないのか。





個人的な

一切の努力は水泡と帰すのか。





弱気な自分が出現する。




それを振り切るように



「なんとか経営努力をする」 という


口から出まかせ的な返事で


お茶を濁した。



分かったのか、分からなかったのか

担当者は


「また連絡します」

という言葉を残して電話は切れた。






それからさらに一週間以上が過ぎた。



今月末の支払い日が迫った日、

「申請どうりの方向で話を進めていますので・・・」



という繋ぎの電話がやっときた。



そしてさらに2日後、

「ご希望通り、返済猶予をいたします。

正式には書類を送りますので記名捺印して送り返してください」



との最終回答があった。




思ったより時間もかかり難航したが


一様、ホッとした。




クロスプレーで


ギリギリ、セーフ。




なんとか首の皮が一枚つながった感じだ。







だからといって


本質的なゆとりが生まれるわけではない。




それは

満身創痍に


モルヒネを打ってもらった状態に近い。




むしろ



副作用が出る

一年後が怖い。





そのためにも


これからの一年が


命を懸けた勝負の年になるだろう。





死に物狂いで


ありとあらゆる方策を考え


断固としてやり抜かねばならない。





だから

今日も



考え、


動き、



働く









それは




自分のためではなく





愛する人のために。




だから


頑張る。



まだ、頑張れる。

最新の画像もっと見る

post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。