カンボジア経済

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2020年の課税最低限 325ドルに引き上げへ

2019年11月06日 | 経済
 2020年1月1日からの税制改正で、課税最低限引上げが実施される見込みです。10月25日にフン・セン首相は、給与税の課税最低限をこれまでの120万リエル(約300ドル:約3万2700円)から130万リエル(約325ドル:約3万5400円)に引き上げると発言しました。
 課税最低限は、来年度予算を定める財政法に含まれていますので、今後、国会審議を経て最終決定される見込みです。2020年1月1日からの最低賃金については、労働諮問委員会での討議を経て、今年の182ドル/月から4.4%増の190ドル/月で決着しています。諸手当、残業を含めると現行の課税最低限を超える例が増えると見られるため、その引上げが必要となったものです。課税最低限は、2015年1月1日にそれまでの50万リエル(約125ドル:約1万4000円)から80万リエル(約200ドル:約2万2400円)に引き上げられ、さらに2017年1月1日から100万リエル(約250ドル:約2万8000円)、2018年1月1日から120万リエル(約300ドル:約3万2700円)に引き上げられていました。
 なお、5%税率が適用される上限も前々回の課税最低限改正の際は引き上げられていますので、こちらも改定される可能性があります。現在の給与税の税率は、120万リエル(約300ドル)以下はゼロ、120万1リエル~150万リエル(約375ドル)5%、150万1リエル~850万リエル(約2215ドル)10%、850万1リエル~1250万リエル(約3125ドル)15%、1250万1リエル以上20%となっています。
 フン・セン政権では、農民や貧困労働者層からは税金を徴収しないとの原則が貫かれており、今回の課税最低限の引き上げも最低賃金の引き上げに沿ったもので妥当なものと見られます。


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