7月30日、カンボジア信用機構(CBC)は、消費者信用指標四半期報告(2021年第2四半期)を発表しました。CBCは、多重債務者を防止する目的で、金融機関から集めた信用情報を集積し、各金融機関の貸付審査にその情報を提供しています。四半期報告では、消費者信用申請状況、消費者信用供与状況、消費者信用の不良債権情報等を取りまとめています。
今回の報告では、消費者信用申請については、対前期比で、件数は34%減、金額は6%減と2020年後半のV字回復から低下が続いています。その内訳は、個人向け貸付が件数34%減、金額39%減、住宅ローンは件数32%減、金額17%減、クレジットカード利用は件数25%減、金額27%減となっています。
消費者信用供与状況では、消費者信用借入人数が、対前期比0.4%減の約130万人となっています。残高は、前期末比3.4%増の107億5000万ドル(約1兆1720億円)となりました。
不良債権比率は、2020年第1四半期1.61%、第2四半期2.64%、第3四半期2.42%、第4四半期1.91%、2021年第1四半期2.24%、第2四半期2.57%と推移しています。借入人の26.3%が複数の機関から借り入れを行っています。
新型コロナの影響で返済に困っている借入人については、各金融機関が返済期限の延長等に応じていることもあって、不良債権比率は2%台にとどまっています。他方、新規貸付需要は、2020年第2四半期は急減したものの、国内での経済活動再開に伴い2020年第3四半期・第4四半期には大きく戻しました。しかし、2021年第1四半期以降は新型コロナの国内感染の拡大を受けて伸び悩んでいます。4月以降のロックダウン等の影響を受けて、2021年第2四半期は、貸付低迷と不良債権比率の悪化という懸念が現実のものとなっています。
なお、こうした基礎情報が、定期的に公開されることは、金融セクターの健全性維持の観点からも重要性が高いものと見られます。
カンボジア信用機構の発表(英文です)
https://www.creditbureau.com.kh/press/consumer-credit-index-report-quarter-2-2021-released-july-2021/
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今回の報告では、消費者信用申請については、対前期比で、件数は34%減、金額は6%減と2020年後半のV字回復から低下が続いています。その内訳は、個人向け貸付が件数34%減、金額39%減、住宅ローンは件数32%減、金額17%減、クレジットカード利用は件数25%減、金額27%減となっています。
消費者信用供与状況では、消費者信用借入人数が、対前期比0.4%減の約130万人となっています。残高は、前期末比3.4%増の107億5000万ドル(約1兆1720億円)となりました。
不良債権比率は、2020年第1四半期1.61%、第2四半期2.64%、第3四半期2.42%、第4四半期1.91%、2021年第1四半期2.24%、第2四半期2.57%と推移しています。借入人の26.3%が複数の機関から借り入れを行っています。
新型コロナの影響で返済に困っている借入人については、各金融機関が返済期限の延長等に応じていることもあって、不良債権比率は2%台にとどまっています。他方、新規貸付需要は、2020年第2四半期は急減したものの、国内での経済活動再開に伴い2020年第3四半期・第4四半期には大きく戻しました。しかし、2021年第1四半期以降は新型コロナの国内感染の拡大を受けて伸び悩んでいます。4月以降のロックダウン等の影響を受けて、2021年第2四半期は、貸付低迷と不良債権比率の悪化という懸念が現実のものとなっています。
なお、こうした基礎情報が、定期的に公開されることは、金融セクターの健全性維持の観点からも重要性が高いものと見られます。
カンボジア信用機構の発表(英文です)
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