カンボジア経済

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カンボジアのLDC卒業に向けて 雇用や成長への影響を懸念

2024年11月25日 | 経済
 11月11日、カンボジア計画省と国連開発計画(UNDP)は、カンボジアの後発開発途上国(LDC)卒業に向けた準備の一環として、「カンボジアのLDC卒業に向けて スムースで耐久性のある移行に向けたマルチステークホルダーの見通し(Towards Cambodia’s LDC Graduation: A Multi-Stakeholder Outlook for a Smooth and Durable Transition)」と題する政策対話を開催しました.政策対話では、政府関係者、開発専門家、民間セクター・NGO等の関係者が、カンボジアのLDC卒業の社会経済的影響と、スムースで持続的な移行に必要な対策について議論しました。
 政策対話では、計画省とUNDPが「カンボジアのLDC卒業 準備状況と経済社会的インパクト想定(Cambodia's Graduation from Least Development Country (LDC) Status: Preparedness and Potential Economic and Social Impacts)」と題した政策提言も発表しました。
 政策提言では、LDC卒業の概要、カンボジア経済のSWOT分析、インパクト想定、経済モデル分析による経済社会インパクト予測、政策提言等が説明されています。インパクトとしては、輸出が2.4%減(7億7180万ドル減)となると見ています。特に、自転車(18.2%減)、コメ(13.8%減)、縫製品(8.6%減)等が大きな影響を受けるとしています。この結果として、GDPは2%減となり、雇用も1.8%減となって16.8万人が失業する懸念があると予測しています。
 この状況への対策としては、競争力の強化、スムースな移行、既存の優遇措置の最大活用等を挙げています。
 カンボジアが後発開発途上国から卒業すると、特恵関税の資格を失う等のネガティブな影響も大きいものと見られるため、政府として影響緩和策を検討し、着実に実施していく必要があります。具体的には、自由貿易協定の拡充や投資環境の整備等、十分な準備を行う必要があるものと見られます。

国連開発計画の発表(英文です)
https://www.undp.org/cambodia/press-releases/joint-press-release-policy-dialogue-towards-cambodias-ldc-graduation-multi-stakeholder-outlook-smooth-and-durable-transition


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2024年11月25日 | 一般
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