12月18日、東京で上川陽子外務大臣とソック・チェンダ・サオピア副首相兼外務国際協力大臣との間で、カンボジアに対する計3件の無償資金協力(合計43億円)に関する書簡の交換が行われました。調印式には、同日に実施された日・カンボジア首脳会談の後、岸田文雄内閣総理大臣及びフン・マネット首相も臨席しました。
対象案件は、電子政府の推進に向けた国立データセンター整備計画(供与限度額23億円)、航海用電子海図作成のための水路測量船建造計画(同10億円)、首都圏における上水道施設のデジタル管理システム整備計画(同10億円)の3件です。
このうち、国立データセンターに関する支援は、要請を待たずに支援を提案する「オファー型」の政府開発援助(ODA)となります。これまで、相手国の要請を待って検討していましたが、時間がかかる等のデメリットもあったため、2023年6月に改定した開発協力大綱において「オファー型協力」を打ち出したものです。
カンボジアでは、急速な経済成長を背景に、2022年1月に「カンボジア・デジタルガバメント政策2022-2035」を策定し、行政サービスの電子化を進めています。今回の支援は、電子政府を推進する同国に対して、その中核となる国立データセンター構築に係る機材を供与することにより、同国政府における電子基盤の整備や行政サービスの向上を図り、同国のデジタル経済社会の発展に寄与するものです。
国立データセンターは、12階建ての建物で、総工費3000万ドル(約42億円)の予定です。2025年に運用が開始されれば、政府と民間の双方のデータを受け入れることになる予定です。また、十分な災害対策やセキュリティ対策を行い、最も信頼性が高いTier 4 (稼働信頼性99.99%以上)を目指すとしています。
カンボジアのデータセンター市場は未発達ですが、プノンペンでもこれまでにいくつかの小規模データセンターが開設されており、2023年5月には新規参入企業のByteDCが3MWの施設を立ち上げています。カンボジアでは、ITやフィンテック等のイノベーション産業が芽生えてきており、この動きを支えるインフラの整備が重要な課題となっています。今回、日本政府が、カンボジアの国立データセンターを支援することを決定したことは大きな意義があるものと見られます。
(写真は、外務省の発表より)
外務省の発表
https://www.mofa.go.jp/mofaj/ic/cap1/pageit_000001_00125.html
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対象案件は、電子政府の推進に向けた国立データセンター整備計画(供与限度額23億円)、航海用電子海図作成のための水路測量船建造計画(同10億円)、首都圏における上水道施設のデジタル管理システム整備計画(同10億円)の3件です。
このうち、国立データセンターに関する支援は、要請を待たずに支援を提案する「オファー型」の政府開発援助(ODA)となります。これまで、相手国の要請を待って検討していましたが、時間がかかる等のデメリットもあったため、2023年6月に改定した開発協力大綱において「オファー型協力」を打ち出したものです。
カンボジアでは、急速な経済成長を背景に、2022年1月に「カンボジア・デジタルガバメント政策2022-2035」を策定し、行政サービスの電子化を進めています。今回の支援は、電子政府を推進する同国に対して、その中核となる国立データセンター構築に係る機材を供与することにより、同国政府における電子基盤の整備や行政サービスの向上を図り、同国のデジタル経済社会の発展に寄与するものです。
国立データセンターは、12階建ての建物で、総工費3000万ドル(約42億円)の予定です。2025年に運用が開始されれば、政府と民間の双方のデータを受け入れることになる予定です。また、十分な災害対策やセキュリティ対策を行い、最も信頼性が高いTier 4 (稼働信頼性99.99%以上)を目指すとしています。
カンボジアのデータセンター市場は未発達ですが、プノンペンでもこれまでにいくつかの小規模データセンターが開設されており、2023年5月には新規参入企業のByteDCが3MWの施設を立ち上げています。カンボジアでは、ITやフィンテック等のイノベーション産業が芽生えてきており、この動きを支えるインフラの整備が重要な課題となっています。今回、日本政府が、カンボジアの国立データセンターを支援することを決定したことは大きな意義があるものと見られます。
(写真は、外務省の発表より)
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