英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『平清盛』 第21話「保元の乱」その2

2012-06-02 12:57:03 | ドラマ・映画
書き足らなかったので、「その2」です。

 この『平清盛』、人物それぞれの心情を第一に書いていると思われます。
 もちろん、ドラマですからそれは当然だと思っています。ただ、描く比重が宮廷ドロドロやもののけの血に偏りすぎていて、その他諸々がおろそかになっているのが残念です。
 第20話「前夜の決断」が多少納得のいかないところがありましたが、面白かったので、期待して前半の山場の「保元の乱」に期待して観たわけです……第20話だけ、誰か別人が脚本を担当したのでは?……

 この辺の事は、前回簡単に(詳しく書く気力がわかなかった)述べたので、今回は戦(いくさ)のシーンについて書きたいと思います。

 一言で言えば
それぞれの人物の心情を描くのが第一で、それに合わせて戦のシーンを作ったという気がする。

 通清(金田明夫)の親心と忠義心や為朝(橋本さとし)の強さは見ごたえがありました。その他個々のシーンには力が込められていて、感じるものは多かった。しかし、戦全体を見ると、冗長で散漫で納得のいかないことが多かった。

①正清(趙和)、居る場所が違うでしょ!
 前話ですったもんだした挙句、義朝(玉木宏)に付き従うことにした正清。為朝の強さの前に劣勢だった後白河軍の中で、為朝に矢を放ち、「おお!」と思わせたが、よく考えると「きみ!義朝を放ったらかしにして、何をしているの?」と言いたくなった。

②通清は超能力者(瞬間移動)?
 先にも書いたが、通清には心を打たれた。しかし、あの息子を助けるため自らが矢を受けたシーンは、非常に不可思議。
 ショットガンより破壊力がありそうな為朝の射た矢を、崇徳院側にいる通清が息子をかばったが、これは超能力者かスーパーサイヤ人あたりでないと不可能。だとすると、息子のそばにいたとしか考えられないが、そこは敵陣のはず。いったいどこにいたのだろうか?


③長過ぎた一騎打ち、清盛(松山ケンイチ)VS忠正(豊原功補)
 一言、「長過ぎ」。戦闘シーンに被せる盛国(上川隆也)のナレーションもどきの台詞も緊迫感を消滅させ残念だった。そもそも、盛国はなぜ戦に参加しないのだろう?

④女性陣を挟み込み過ぎ
 さらに戦が散漫になった。

⑤描きたいシーンを描いただけで、その対決もうやむやな上、全体の戦いの流れも見えず、決着もぼやけ気味
 あれだけ長い間一騎打ちをしながら、決着はうやむやで清盛は忠正を見失ってしまう。義朝も弟・頼賢(永岡佑)や父・為義(小日向文世)とも決着はうやむや。
 義朝に火を射たれ、為朝も尻切れトンボ。……決着。
 番組最後の「紀行」で「後白河軍、圧勝」とうナレーションだったが、圧勝というイメージは弱い。為朝が強力すぎたせいかも。
コメント (2)
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