英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『平清盛』 第47話「宿命の敗北」

2012-12-02 22:48:37 | ドラマ・映画
「平家はもはや、武門ではござりませぬ。
 殿御自身、もはや武士ではございませぬ。
 殿が目指した武士の世は、武士のままでは掴めぬものにござりました」


忠清の命懸けの言葉が清盛に突き刺さる
 今回、清盛も頼朝も「武士の世を創る」という言葉を口にしていたが、皮肉なことに、清盛が創ったのは武士の世ではなく、公家・平家の世であった。武士の世を作ろうとした本人が武士ではなくなっていたのだ。
 忠清に激怒し、首を刎ねようとした清盛の心は既に腐っていたが、刀の重さに負け尻もちを突く清盛の身体も宋剣も錆びていた。父・忠盛が言った心の軸を失っていたのだ。
 ………………宋剣にも拒否された清盛


 忠盛・清盛親子、そして義朝が目指していた武士の世、その志を受け継いだのは頼朝だった。
 富士川の戦い、頼朝・義朝の兄弟の対面、上総広常らの合流、さらに義経・弁慶のウイリアムテルと源氏の上昇気流。崩壊が顕著となった平家とは対照的だった。


               ………………いつ、爆発するんだ、盛国!


【ストーリー】番組サイトより
 1180年、源頼朝(岡田将生)が打倒平家を掲げて挙兵。武士の心を取り戻した清盛(松山ケンイチ)は、すぐに孫の維盛(井之脇海)を総大将、忠清(藤本隆宏)を軍師に任命し、頼朝追討を命じる。
 頼朝たちは石橋山に陣を構えて援軍を待っていたが、平家の追討軍である大庭景親(木下政治)と伊東祐親(峰竜太)から攻撃を受け大敗を喫する。逃亡した頼朝たちは洞窟に身をひそめ、隠れていると、敵方の武将・梶原景時(浜田学)はあえて頼朝たちを見逃し、九死に一生を得る。
 頼朝挙兵の知らせは奥州平泉の義経(神木隆之介)へも届いた。義経は義兄・頼朝のもとへはせ参じたいと藤原秀衡(京本政樹)に願い出るが、その身を案ずる秀衡は猛反対。そのとき、弁慶(青木崇高)が自身の頭上の的を射よと義経に命じ、自分たちの運と度胸を試してみよと言いだす。そして義経は見事に的を射ぬき、ついに秀衡が折れることになった。
 各地でも次々に源氏武士が決起。平家一門も追討の準備をすすめ、福原の清盛の前に集まった。清盛は戦のかたわら福原の内裏建築も進めていたが、一門の誰もが、未だ遷都に疑問を感じていた。しかし、清盛は国づくりを成し遂げることこそが真の勝利だと言い放つ。
 下総(今の千葉県)で態勢を立て直していた頼朝のもとへ、二千騎という大軍を率いた上総広常(高杉亘)が参じた。しかし頼朝を侮るような高飛車な態度の広常に、頼朝は去るよう命じる。その毅然とした態度に広常は感服し、こうして頼朝は東国の名だたる武士たちの心を捉えていった。そして父・義朝(玉木宏)の悲願であった武士の世をつくるため、義朝が居をかまえた鎌倉を源氏の本拠地とし、平家軍に備えよと一同に話す。
 京の六波羅では平家軍の総大将・維盛と忠清が出陣をめぐって口論していた。日柄が悪いため出陣を延期しようとする忠清を押し切り、維盛は強引に出陣をした。
 鎌倉に入った頼朝のもとを政子(杏)が訪ねてくる。すると平家軍が駿河へ入ったという報が届き、くつろぐ暇もなく頼朝は出陣を命じる。
 富士川をはさんで頼朝の源氏軍と維盛の平家軍が対峙した。甲斐源氏の二千騎と合流し、数を増した源氏軍とは対照的に、平家軍は兵糧不足に悩み、四千騎の大軍が半分に減っていた。また平家軍に合流するはずの軍勢たちは源氏に阻まれていた。追いつめられた維盛は兵の士気をあげるため、遊女を連れてこいと命じる。
 一方、清盛は内裏の速やかな完成を祈願するために、厳島神社を訪れていた。戦況を心配する佐伯景弘(温水洋一)に清盛は、自分は父の悲願である武士の世をつくらねばならないと告げる。そして福原に内裏をつくり、自分の血を引く帝をたてて政をおこなうことを、友である義朝の子に見せてやるという思いを語った。
 一方、富士川では酒宴に興じていた平家軍は、水鳥が飛び立つ音を敵襲と間違え慌てふためき、総崩れとなってしまう。圧倒的勝利を手にした頼朝は逆に平家のあまりの弱さに失望するものの、清盛と対峙すべく京に兵を進めるように命ずる。だが、時政(遠藤憲一)たち重臣から、鎌倉に戻り、足元を固めることが先決であると進言を受け、聞き入れる。そこへ義経が奥州から参上、頼朝は運命の対面を果たす。
 六波羅に逃げ帰った維盛と忠清の前に現れた清盛は激怒した。維盛を殴りつける清盛に、忠清は自らの死をもって責任をとりたいと言う。そして首をはねられる覚悟で忠清は、「平家はもはや武門ではござりませぬ。殿ご自身が、もはや武士ではありませぬ」と痛烈に清盛を批判する。
 忠清の言葉に衝撃をうける一門と清盛。激情にかられた清盛は宋剣で忠清を斬ろうとするが、剣の重さに振り回され尻餅をついてしまう。一門が絶句して見つめる中、清盛の心の中には父・忠盛(中井貴一)のある言葉がよみがえっていた。「おのれにとって生きるとは何かを見つけたとき、心の軸ができる。心の軸が体を支え、心を支えるのだ」清盛は今、心の軸を失っていた。
コメント (2)
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『結婚しない』 第8話

2012-12-02 16:42:27 | ドラマ・映画
今回のテーマは選択(決断)
 結婚と仕事どちらを選択するか、あるいは両立させるか……

春子の決断
 元上司で不倫相手の樋口からの、仕事と男女のパートナーの申し出を断り、本社のデザイン部副部長からのデザイン部復帰の話も断る。
 この決断は、春子の性格なら予想は出来た。しかし、ここで気になるのは、樋口の場合は母の助言(懇願)、副部長の場合は教授の提案があった。多分、この二つがなかったら春子はどういう決断をしただろうか?多分、これらがなくても決断は変わらないと思うが、気になるところだ。

純平の決断
 再び絵筆を握るか、そしてパリに行くかの決断。結婚(恋愛)はまったく意識していないが、最後の千春のキスシーンで自分の気持ちに気がつく。次回、真に悩むのだろうか?

千春の決断
 後輩に「結婚か仕事か」の問題を突き付けられて、悩む。
 しかし、実際のところ、結婚どころか恋愛もあやふやな状態、そのうえ、契約社員という事もあるが、仕事も本腰を入れていないのに、悩みどころが違うだろうと思っていたら、そこは主人公、あれこれ悩む前に、目の前の事(仕事)を真剣にやってみようとする。
 「派遣社員である」という壁にぶち当たるが、それでも立ち上がる。結婚と仕事を両立させたいとも思う。

★今週の教授
 今週は、麻衣と副部長と2度ブロックされる。苦笑いする教授の顔がいい。
 それはともかく、春子の事を真剣に思い、「どこで仕事をするかではなく、どんな仕事をするか」(意訳)、
 そして
「肩書きにこだわらない、そんな仕事があってもあってもいい。『庭を運んでくれる人』母は自分をそう呼ぶ。
 母にとっては一本の花でも 庭なんです。一本の花でも庭


 名言だ。
 「仮想の庭を創る」と言うと、生け花、フラワーアレンジメント、盆栽が思い浮かび、一本の花でも庭というのは大げさのような気もするが、当人にとってはそうかもしれない。
 なかなか心が届かない教授であったが、ポイントを上げたかもしれない。

 花は人の心を届ける、人の心を動かすという事に気が付いたわけだが、実際に春子がそれに関連したエピソードは祖母との関わりだけのような気がする。
 この点をもっと積み上げなかったので、春子は単なる千春の添え物、アドバイザーに留まっている。


 
【ストーリー】番組サイトより
 田中千春(菅野美穂)は、旅行代理店本社から配属されてきたエリート社員・高原(徳重聡)のサポート役を命じられ、一緒に新しいツアー企画を立てることになった。

 桐島春子(天海祐希)は、デザイン部時代の上司だった樋口亨(石橋凌)から、独立して事務所を立ち上げることにしたのでついてきてほしい、と言われていた。春子は、妻とも別れ、残りの人生を春子と一緒に生きたいという樋口に、ある決断を伝える。

 一方、もう一度絵を描くことを決意した工藤純平(玉木宏)は、パリ行きを誘ってくれていた河野瑞希(伊藤歩)に、一緒に行くと伝える。喜んだ瑞希は、画材を買いに行く純平に付き合った。

 高原とともに夜遅くまで企画を考えていた千春は、彼から食事に誘われる。お互いに旅行好きということもあって、意気投合するふたり。いままで感じたことのない仕事へのやりがいを感じ始めた千春は、実家に保管してあった古い旅行雑誌やガイド本を引っ張り出し、ひと晩で企画書を完成させる。

 あくる日、春子が勤めるメゾン・フローラルに、明楓大学の教授・谷川修司(小市慢太郎)がやってくる。谷川は、コンサートチケットを春子に手渡そうとしていた。するとそこに、ナチュラルガーデナーのデザイン部副部長・小林和夫(高杉亘)がやってくる。樋口の後任になった小林は、春子にデザイン部への復帰を持ちかけるが…。

 千春が考えた企画書は、高原を通じて店長(佐伯新)に提出される。それを評価した店長は、高原を中心にした新企画のプロジェクトメンバーに、千春ではなく正社員の森田淳(入江甚儀)を指名する。

 その夜、春子は、仕事も結婚も選べるほどちゃんとしたものがない、と落ち込む千春に、純平とのことはこのままでいいのか、と問いかけ…。
コメント (3)
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