英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

自民大勝だったが

2012-12-17 22:05:19 | 時事
自民大勝、民主大敗
 予想はしていたが、予想以上に自民が勝った。
 勝ち過ぎである。これが自民の政策が支持されての事ならよいが、民主党政治に幻滅して、これなら自民時代の方がマシだったという票が多く不安が大きい。民主以前の自民党の政治の不始末さや自分本位さを忘れてしまっているのが残念である。
 郵政民営化という小泉首相の笛に踊らされ、政権交代の風に乗せられ、それぞれ自民、民主が大勝し、その結果にがっかりしていた。そして今回も同じ思いをする事になってしまった。
 それとは別に、小選挙区と比例代表併用制は、勢いのある政党や大政党が大勝するようにできているのも問題だ
 惜しくも負けてしまった候補に投じた票を死票にしないというと聞こえが良いが、現方式では「敗者復活」に過ぎない。しかも、いくら接戦をしても、比例票が少なければ比例で当選できない。
 勢いのある党や大政党は、比例の票が集まり、比例枠を何議席も確保できるが、小さい政党だと1議席を取るのも難しいのが現状。
 だから、小政党にいて惜敗率が95%であっても比例で拾われず、惜敗率が5割を切っても拾われることは多々ある。
 惜敗率が5割を切ったということは支持されなかったと考えて良い。その議員が、比例でひょいひょい救われるのは、どう考えてもおかしい。
 
 民主の大敗は予想通りだったが、多くの大物議員(現職の官房長官や大臣、元閣僚)が敗れた。管直人氏、田中眞紀子氏の敗北は象徴的だった。
 維新は大阪はもちろん、その他の地区の比例で票を集め躍進したが、今後、空中分解してしまわないかが心配。
 未来は嘉田さん、そして、陰の存在の小沢氏の印象が悪過ぎたのかもしれない。言葉遊びのような「卒原発」という言葉を用いたのが、却って不信感を持たせた。「脱原発との違い」を尋ねられて、原発ゼロまでのプロセス(カリキュラム)をしっかり立てているとイメージを強調するという意図だったが、あの大雑把なプロセスでは説得力はゼロだった。大勢が判明してからインタビューを受けていた嘉田さんの顔色は非常に悪かった。
 みんなの党は、党首の言葉にブレを感じる事が少ないのが支持を伸ばしているのかもしれない。

 福井は保守(自民)王国で、前回の民衆の政権交代の風が吹き荒れた衆議院選挙でも、小選挙区は3区とも接戦で議席を守った。今回は圧勝だろうと思ったら、その通りだった。
 その結果は仕方がないとしても、3区は5割以上が嶺南地方(若狭)なので、嶺南出身の議員が、武生の候補者を抑えていた。正直、この地区割りは武生にとって全く面白くない。
 それは仕方がないと目を瞑るとして、今回の選挙の焦点の一つに、原発問題があった。我が福井県(嶺南地方)は原発銀座と呼ばれるほど原発が乱立している。
 今回の福井県の自民党の候補者の主張は「安全な原発は動かし、危険な原発は動かさない」というもの。一見、説得力があるが、原発の安全性の判断が難しい(科学的見地だけでなく、政治的経済的見地に立った判断も介入してくる)。
 私も、正直、「○万年前の比較的新しい断層」と言われてもピンとこないが、どうせなら、断層(破砕帯)の上に建てるよりは、ないところに建ててあったほうが安全性が高いということぐらいは分かる。また、40年も経てば、施設のあちらこちらが老朽化してくる。さらに、半島には危険な動きがある。
 候補者の言う「安全なもの」とは、一体どういうものだろう?

 原発は嶺南地方だから、他所事だろうと思われるかもしれないが、敦賀原発からは半径20キロ、美浜原発からも半径30キロの範囲内にある武生(現越前市)。何の安全の保証もなく、大きな被害を受ける可能性がある武生でも、自民党候補が圧勝していた。
 もちろん消費税、経済対策、TPP、復興問題、社会福祉、少子化対策、沖縄問題等、考えなければならない事が山積している状態で、原発だけに囚われるべきではないのかもしれない。(私も即原発ゼロは極端すぎると思っている)
 でも、今回の地元の投票結果には大きな落胆を感じた。
コメント (10)
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