英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『相棒 eleven』 第9話「森の中」

2012-12-13 22:59:21 | ドラマ・映画
「ふと思ったのですが、あなたはこの仕事には向いていないのかもしれませんねえ」
「ご丁寧に、どうも」


 今回は杉下の推理力はほとんど発揮されず、展開も遅くやや間延び感があった。
 ただ、冒頭に挙げた台詞のように
洒落た会話が多かった。

「………さっき…杉下さん、“通報”っておっしゃいましたよね」
「ええ、これが単なる事故ならば、“通報”ではなく“連絡”という言葉が適切でしょうねえ」


 事態を描写するのにも、遠まわしで表現している。
 それにしても、あの動転している中で、悦子さん、頭が回り過ぎのような…でもキャビンアテンダントなので緊急事態にも対応できるのかも。



「はい、これあげます」
「……これはまた、奇妙なプレゼントですねぇ」

  ↑
 これが、今回の優秀賞の会話。なかなか面白い看護師さんだが、重要な手掛かりを保存して、お手柄である。


そして、最優秀賞
「精鋭を向かわせろと言ったはずだ」
「しかし…伊丹たちも、それなりには優秀ですから」
「それなりでは困るんだよ、馬鹿者! もっと優秀なのがいるだろ、捜査一課には
「それが、あいにくみんな出払っておりまして…
         ・
         ・
         ・
「分かっていたら、可及的速やかに事件を解決しろ、いいな」
「失礼します……………まあ、大丈夫ですよ杉下がいますから
「ああ?」
「杉下右京です!…(中略)…杉下なら可及的速やかに事件を解決するでしょう」
「貴様ぁっ!」
「うちの精鋭が束になってかかるより、杉下ひとりの方が役に立ちますからっ。はっはっはっはっは!
「何を言うか!」
「失礼いたしますっ」
「こらあ!」
(廊下に出て、歩きながら)
「勝手なことばかり言ってんじゃねえよ!」


捜一トリオは「それなりに優秀」で「捜査一課が出払ったあとの残りカス」らしい。キレてしまった参事官だが、次週から大丈夫なのだろうか?


享の緊急事態に対する皆の反応
「死んだのかね?」
「はい?」
「万が一の事があったら、連絡くれと言ったはずだが」
「幸い、命は取り留めました。意識も戻りました」
「無事だったら、いちいち連絡してくれなくていいんだよ!」


言葉の上だけだと、冷たい父親だが、「万が一の時に連絡を」と右京に指示していた為、右京からの電話にどきりとしたのだろう。「いちいち連絡しなくても」と言った時は、≪心配しちまったじゃねえか!≫という表情だった。

右京から「キミの大切な人」と紹介された悦子もかなり動転していた。


「警部殿もよろしければ、どう~ぞ」
 さすがの伊丹も、右京の捜査を拒まない。

ブルース・ウィリス、ジョニーデップ、ロバート・デ・ニーロの組対5課トリオと食事の摂れない享に、匂いだけ嗅がせるお気楽・月子に見舞われ、病状が悪化しそう。


【その他、いろいろ】
1.記憶喪失で、享が悦子にいろいろ尋ねる。
その会話で、ふたりの出会いや日常などを語らせる……さすがである。
  「夜行バス」に食いつく?マイアミやニューヨークではなく?
2.洒落た会話はあったが、間延び感の強いやり取りもあった。
・「無理です」以下の享の記憶喪失の説明
・「勿体ぶっていましたか」以下の右京と捜一トリオの会話
・「公衆電話から一番近いキノコ狩りの出来る場所」という推理も右京が1時間もかける推理ではなく、最も基本的な捜査方法である。

多くの謎
・享の命を奪ってまで守ろうとするものは?
・「おやじさん」とは?
・「鳴り止んだ」のは鈴?鈴とは何?
・竹の筒、壁に貼ってあった雑誌記事の切り抜き、机の上の写真とノート(記録書)
・車の傷は何故付いたのか?

【ストーリー】番組サイトより
 享(成宮寛貴)が瀕死の状態で病院に運び込まれた。恋人の悦子(真飛聖)によると、享は悦子にキノコ鍋を作るため山奥にキノコ狩りに出かけたらしいが、なんらかの事件に巻き込まれたらしい。何者かに激しい暴行を受け、意識不明のままで予断を許さない状況だ。右京(水谷豊)は伊丹(川原和久)ら捜査一課と捜査を開始する。

 大けがをしている享を119番通報をしたのは女性。しかし、自分の名前も告げず、公衆電話からの通報であることがわかった。どうやら身分を知られたくなかったようだが、ということは、第三者ではなく事件の関係者である可能性が高い。右京は病院の看護師から受け取った享の指に絡みついていた長い茶色の毛の鑑定を米沢(六角精児)に依頼する。

 生死の境をさまよっていた享だが、幸いにもなんとか意識を取り戻したのだが…。
 享はただ一つ、「鈴の音が聞こえる…」としか口にしない…。

 享から証言を得られなければ捜査を続けるしかない。右京と伊丹らは享が発見された郊外の現場へ行き、119番通報に使われた公衆電話を調べる。そこを糸口に右京は独自の推理を展開、キノコ狩りとの関連から森の中への捜索を開始する…

 享はなぜこれほどまでの暴行を受けたのか? 森の中で手がかりは見つかるのか…右京の名推理が光る!!


ゲスト:柴本幸 山本學 ウダタカキ 梶原ひかり 相葉裕樹 末広透 尾高杏奈

脚本:輿水泰弘
監督:安養寺工 
コメント (4)
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将棋雑感 ~やはり強い渡辺竜王、減速気味の羽生三冠、順位戦の動向~

2012-12-13 00:26:06 | 将棋
やはり強い渡辺竜王
 王将位挑戦者決定リーグ、豊島七段、飯島七段、深浦九段、久保九段、郷田棋王を連破した渡辺竜王が、最終局の羽生戦も勝ち、6戦全勝で挑戦権を獲得。誰が降級しても不思議でないリーグを全勝とは、強いと言うしかない。佐藤王将との七番勝負が楽しみだ。
 深浦九段(4勝2敗)、豊島七段(3勝3敗)、羽生三冠(3勝3敗)が残留。郷田棋王(3勝3敗)、久保九段(2勝4敗)、飯島七段(0勝6敗)は陥落となった。
 豊島七段も三期連続の残留も凄い(1期目は挑戦権も獲得している)。豊島七段がリーグ入りしてから陥落したメンバーが1期目は三浦八段、深浦九段、森内九段、2期目は広瀬七段、三浦八段、森内名人、今期が郷田棋王、久保九段、飯島七段とそうそうたるメンバーであることから、並大抵の実力ではない事が分かる。
 棋王戦本戦トーナメントも決勝で羽生三冠を破り、敗者戦決勝の羽生三冠×広瀬七段の勝者を迎え撃つ事となった。破った相手は豊島七段、三浦八段、中川八段、広瀬七段、羽生三冠とやはり凄いメンバー。変な言い方だが、この際、渡辺竜王×郷田棋王も観てみたい気がする。

減速気味の羽生三冠
 日本シリーズの決勝で久保九段に敗れ、王将リーグも3勝3敗で辛うじて残留、棋王戦決勝も敗局と減速感が漂うが、名人戦終了後から勝ち過ぎたのでそう思えるのかもしれない。A級順位戦は6戦全勝、NHK杯戦も3回戦で山崎七段を破り連勝を伸ばしている。
 渡辺竜王に連敗したのが目立っているだけかもしれない。ただ、やられっ放しでは悔しいので、棋王位挑戦は厳しいが、広瀬七段を破り渡辺竜王に一矢を報いて欲しい。
 あ、そうそう、NHK杯戦の山崎戦の感想戦の羽生三冠は非常に楽しそうだった。

順位戦の動向
 明日(13日)は、A級順位戦6回戦、△三浦 弘行八段(4勝1敗)-▲渡辺 明竜王(3勝2敗)とB級2組7回戦がある。
 A級は、現在2位と3位の対局で、この1局が挑戦権の行方を大きく左右する。羽生ファンとしては、渡辺竜王が勝てば1敗者がなくなり独走状態になる。三浦八段が勝つと星1つの差のままだが、強敵が脱落するのも大きい。ちょっとした高みの見物状態だ。
 B級2組
【東京】
▲窪田 義行六段(5勝1敗)-△佐藤 天彦七段(5勝1敗)
△飯島 栄治七段(5勝1敗)-▲戸辺 誠六段(4勝2敗)
▲藤井 猛九段(5勝1敗)-△野月 浩貴七段(3勝3敗)

△畠山 成幸七段(3勝3敗)-▲青野 照市九段(2勝4敗)
△先崎 学八段(3勝3敗)-▲中村 修九段(2勝4敗)
▲北浜 健介七段(3勝3敗)-△泉 正樹七段(1勝5敗)
△堀口 一史座七段(3勝3敗)-▲豊川 孝弘七段(1勝5敗)
▲森下 卓九段(2勝4敗)-△中川 大輔八段(1勝5敗)
▲田村 康介六段(2勝4敗)-△神谷 広志七段(1勝5敗)
【大阪】
▲豊島 将之七段(5勝1敗)-△安用寺 孝功六段(4勝2敗)
▲杉本 昌隆七段(4勝2敗)-△南 芳一九段(2勝4敗)

▲島 朗九段(3勝3敗)-△阿部 隆八段(3勝3敗)
 の組み合わせ。上位同士の対局が目白押しで、既に全勝者がいないが、2敗者が1敗者に勝てば更なる混戦になる。逆に1敗者が勝てば、かなり昇級候補が絞られる。藤井九段の相手は3勝3敗と星が伸びていない野月七段だが、強敵である。

 C級1組は7回戦が昨日(11日)に行われた。(☆印は大阪対局)
福崎 文吾九段(2勝5敗)○-●田中 寅彦九段(3勝4敗)…16時9分
糸谷 哲郎六段(4勝3敗)○-●土佐 浩司七段(1勝6敗)…17時8分☆
村山 慈明六段(7勝0敗)○-●平藤 眞吾七段(4勝3敗)…19時25分☆
塚田 泰明九段(5勝2敗)○-●大平 武洋五段(3勝4敗)…20時25分
富岡 英作八段(4勝3敗)○-●北島 忠雄六段(1勝6敗)…20時53分
高野 秀行六段(4勝3敗)○-●内藤 國雄九段(1勝6敗)…21時17分☆
小林 裕士七段(5勝2敗)●-○金井 恒太五段(4勝3敗)…21時30分☆
千葉 幸生六段(6勝1敗)○-●森 けい二九段(2勝5敗)…21時43分
日浦 市郎八段(4勝3敗)○-●近藤 正和六段(4勝3敗)…21時53分
加藤 一二三九段(0勝7敗)●-○真田 圭一七段(6勝1敗)…22時16分
船江 恒平五段(3勝4敗)●-○中村 太地六段(6勝1敗)…22時21分☆
佐藤 秀司七段(3勝4敗)○-●桐山 清澄九段(1勝6敗)…22時44分
長沼 洋七段(2勝5敗)○-●小林 健二九段(2勝5敗)…23時29分☆
阿部 健治郎五段(5勝2敗)●-○片上 大輔六段(5勝2敗)…0時2分
高崎 一生六段(3勝4敗)○-●脇 謙二八段(0勝7敗)…0時11分
稲葉 陽六段(6勝1敗)○-●浦野 真彦八段(2勝5敗)…0時25分☆
佐々木 慎六段(5勝2敗)○-●宮田 敦史六段(6勝1敗)…2時1分

 全勝の宮田敦六段が4勝2敗の佐々木六段に敗れ、1敗の小林裕七段、阿部健五段がそれぞれ金井五段(3敗)、片上六段(2敗)に敗れたのが大きな動き。
 この他は全勝の村山六段、1敗の真田七段、千葉六段、稲葉六段、中村太六段は星を伸ばした。
 この日は、早めの終局が目立った。
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