英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『99.9-刑事専門弁護士- SEASON Ⅱ』 第5話

2018-02-12 21:36:21 | ドラマ・映画
大雪とインフルエンザの為、レビューは遅れ気味、簡略にさせていただいています)

―――――裁判はもともと検察が有利(都合の良い証拠だけを提示など)なのだが、裁判官が下したい判決と検察の思惑が一致すると、とんでもなく不公平な裁判が行われることになる―――――


………本来、検察と弁護士が綱引きして、その綱の引かれ具合を裁判官が判定を下すのだが、今回の裁判官は、検察に加担した!
判決を誘導する裁判官
やり口・その1「誘導尋問」
 疑問を持った裁判官が自ら証人に質問をすることはあるが、今回の場合は、「絶対か?」と念を押し、検察(裁判官の思惑)に都合の悪い証言を打ち消した。

 話はそれるが、裁判における弁護士や検事の証人への質問は巧妙である。
 都合の良い証言だけを引き出す。
【例】ある日の天気が午前7時ごろ雨が降ったがその後晴れ上がり、正午ごろ曇り、午後は晴れて、夕立があった場合、朝の7時ごろと正午と夕方の天気のみの証言を取れば、「朝雨降りで、昼ごろ曇りで、夕方雨」となり、その日の天気は「天気が悪い」というイメージが出来上がる。

やり口・その2「訴因変更」
 事件の日時や場所を、被害者の勘違い等で変更してしまう……裏技というより、反則に近い!
 縁台将棋で言えば、わざとつまずいて盤をひっくり返して、無勝負にしてしまう。野球だと4回まで大量リードしていたのに、土砂降りになってノーゲーム。
 スポーツやゲームでは、卑怯な手段、あるいは天候で“無勝負、再試合”となるが、裁判の場合は、裁判官の独断で“無勝負・再試合”に出来るらしい。………裁判官の権限、強すぎ!裁判官を審議する機関が必要かも
 しかも、今回の裁判官は、自らも加担して“訴因変更”に加担したのに、判決の際、検事を糾弾するという卑怯さ!


今回は、「訴因変更」の他にも、「目撃証言」①(現場で状況を再現して記憶を呼び起こす)、「目撃証言」②(現場で“強引な勧誘”を再現して、証言者を誘い出す)、「局地的にわか雨」、「発信、着信履歴」、「共犯者の自白」など盛りだくさんで面白かった。

【その他の感想】
・強盗致死事件で「首筋に十字架のタトゥー」という目撃証言。刑事ドラマなら簡単に捕まえられるよね。


第1話第2話第3話第4話

【ストーリー】番組サイトより
 大怪我をした志賀(藤本隆宏)と奈津子(渡辺真起子)が相談にやってきた。志賀が怪我して動けないので、請け負った刑事裁判の弁護を協力してほしいという。
 その刑事事件とは、女子高生・工藤久美子(清原果耶)に対する強制わいせつ事件。17歳の山崎大輝(市川理矩)とその友人・大江徳弘(福山翔大)が、久美子の証言により、容疑者として起訴されていた。さらに調書によると、山崎は一度自白をしてしまっていた。
 さっそく山崎の元へ接見にいった深山(松本潤)と舞子(木村文乃)は、警察に脅されて自白したということを知る。さらに山崎は、事件当日は、焼肉屋にいたと証言する。
 しかし焼肉屋の店員(アキラ100%)はお客を一人一人覚えていなくてアリバイが取れない。しかし、深山は山崎から聞き出したある情報をもとに刑事事件ルームの面々と再び焼肉屋に向かった。

 公判では、裁判官の遠藤(甲本雅裕)は弁護側に一貫して頑なな姿勢で弁護側の主張を採用しようとしない。
 この事件、裁判所と検察のある思惑が一致して、両者が半ば結託するような形で進められていたのだ。さらにある奇策により、深山たちが見つけたアリバイさえも跳ね除けられる。

 絶体絶命な状況の中で、すべてを覆す事実を見つけることはできるのか!?

脚本:宇田学
演出:岡本伸吾
トリック監修:蒔田光治
コメント
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