英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

《吉村氏の百条委継続に対する疑義表明》に疑義……兵庫県知事選挙

2024-11-19 10:50:42 | 時事
吉村洋文氏(大阪府知事・日本維新の会共同代表)が何やら仰っている。
「斎藤さんを完全否定した議会が百条委を継続する正当性はあるのか」と維新・吉村氏【兵庫県知事選】
「百条委員会を継続していくことの正当性ってあるんですかね。だって、それも含めて、百条委員会やってる最中で不信任決議を出して、斎藤さんを完全否定したわけでしょ」
「強制失職をさせるか議会解散をさせるか、2つに1つしかない法的拘束力のある判断をしたわけですから。それで、斎藤さんが信任されたわけですから、兵庫の県民の皆さんに」
「選挙でもいろんな意見も出てましたし。行政体とすれば、第三者委員会に調査を委託して、行政としてはそれをやって、来年の3月ぐらいに第三者委員会の結果が出ると、これは行政としての意思決定で特にそのままなんでしょうけど」
「百条委員会の途中で、維新も含めでですけども、全会一致で不信任を出して、知事として認めないとなったのに、その知事が戻ってきて、何事もなかったかのようにそのままのメンバーで百条委員会って続けていけるものなのかなって」
「そこに正当性はあるのかなって思います。別に百条委員会をやめろという趣旨じゃないんですけども」


 上記の吉村氏の主張はある程度、筋は通っていると思う。
 斎藤知事に対する百条委員会は県職員に対するパワハラにスポットライトが当てられているが、県職員へのアンケート項目
【Q1】五百旗頭真理事長ご逝去に至る経緯について
【Q2】令和3年の知事選挙における県職員の事前選挙活動等について
【Q3】次回知事選挙に向けた投票依頼について
【Q4】知事が贈答品を受け取っていることについて
【Q5】知事の政治資金パーティー実施にかかるパーティー券の購入依頼について
【Q6】阪神・オリックス優勝パレードにかかる信用金庫等からのキックバックについて
【Q7】知事のパワーハラスメントについて
のように、多岐に亘っている。
 しかし、知事の県政との関連は薄い。
 百条委員会だけでなく、県議会や世間の批判も同じようなもので、氏の県政そのものとの関連は薄い。


 一般的に知事選挙は、県政に対する期待感・信頼感が主となる。百条委員会が調査する項目とはズレている。(まあ、今回の選挙は、SNSで「“既得権益者(県議会)vs改革派(斎藤知事)”→“パワハラ疑惑による知事の追い落とし”」という構図(真偽は不明)を浮きだたせ、斎藤氏押し上げの潮流を作ったことが、選挙に大きく作用したと考えられるが)
 確かに、《斎藤氏に県政を信託された》というのは事実である。
 しかし、県民は百条委員会が調査しているパワハラ疑惑その他とは直接関係がない。極論すれば(こんなことを言っては、バッシングを浴びそうだが)《県職員がパワハラを受けても、県政さえしっかりしていれば関係ない》のではないだろうか?(もちろん、県民は斎藤知事のパワハラの報を聴いて、憤慨したことは十分知っています)

 この選挙結果を以て、「百条委継続に対する疑義」を表明するのは疑問。
 しかも、今回の選挙では、日本維新の会は斎藤氏を公認も推薦もしなかった。(前回知事選では、自民と維新の会が共同戦線を張り”推薦”、その前後から斎藤氏と維新の会の繋がりは強い状態)
 それどころか、清水貴之氏(元参議院議員)に出馬を要請し、氏は離党して立候補している。維新の会は“推薦”。
 そういう経緯であるにもかかわらず、斎藤氏再選で掌返しのように斎藤氏に賛辞のメールをおくり、兵庫県議会、百条委員会に疑義を表明するって、どうなのか?

 それに、「兵庫県民に斎藤さんが信任された」と言っても、斎藤氏の得票が投票数の過半数を超えたわけではなく、“信任された”とは言えない。

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