英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

引退した方がいいと思う(稀勢の里)

2018-11-14 16:33:34 | スポーツ
 初日から3連敗……相撲へのまじめな姿勢、正攻法な相撲で好きな関取なだけに、残念だ。

 進退を懸けた先場所、久々の土俵で相撲勘も鈍っていたし、何より精神的重圧が大きかった。
 今場所はひとり横綱とは言え、プレッシャーは先場所より小さく、コンディションも良いはず。しかし、初日から3連敗。
 しかもその内容が……

 精神的なもの云々より、横綱としての力量を全く感じることができない。

 北の湖は前進する重圧が半端ではなかった。
 千代の富士は前まわしを掴んでの出足が鋭かった。
 白鵬は硬軟自在な安定感。体力、反射神経が抜群で、勝負勘が素晴らしい。

 とにかく、横綱ならば、立ち合いから圧倒するか、まわしを掴んだり、長くなったら勝ちなど、圧倒的な強さや安定感があり、まず負けない。負けるとしても、相手の大健闘や、自らの油断などによる突発的、偶発的な敗戦だ。

 ところが、稀勢の里の場合、相撲の力量が前頭上位か小結程度まで減退している。
 立ち合いが五分程度なのに(それほど悪くないのに)、相手を押すことができない。かと言って、捕まえることもできず、土俵上で押し合い突き合い……ちょっと前に出たかと思うと、いなされたたらを踏む(腰が高く、身体全体での圧力ではないので、いなしに弱い)。
 そのうち、腰が高くなったり、息が上がってきて、相撲がバタつき始める……押し合いの均衡が崩れ、後退するか、下半身がついていかなくなり……敗れる。

 押す圧力がない。まわしも掴めない。持久力もない……
 対戦相手に、≪立ち合いで圧倒されてしまう怖さはなく、押し合い突き合いで踏ん張り、時々いなせば何とかなる≫と見切られている。

 稀勢の里としては、立ち合いの踏み込みをもう少し強くして(がむしゃらに突進するのではなく)、相手を少し下がらせることが肝心。引き足になれば、攻めている方が有利になので、まわしも取りやすいし、二次的押しも利きやすい。とにかく、相手に圧力を感じさせることが大事。

 私としては、「あなたはもう十分頑張ったから、休んでもいい(引退してもいい)よ」という気持ち。
 でも、本人に闘志があり、まだ相撲を取りたいと思うのなら、とことん頑張ってほしい。
コメント
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