天文物理学者・星野(木村了)……≪学問はできるが、ピュアでどこか抜けている≫というドラマによく登場する学者キャラだった。
博士号通りに天文や物理に精通し、物事を論理的に捉え、深く考察し、計算する努力を惜しまない。
しかし、人の感情には疎く、世間一般の常識などとは離れた考え方をする。
学者にも≪人を巻き込んで振り回す迷惑タイプ≫と≪振り回される被害者タイプ≫で、今回の星野は後者。それ故、事件を起こしてしまった?
そんな星野が殺意を持った相手は高校時代の物理研究部のメンバーの若月(阿部賢一)。
「当時、実験中の爆発事故で物理研究部の部長・南雲千佳(里佳津乃)が亡くなったのは、星野が薬品を取り違えた星野のせいだ」と、若月は星野を強請っていた。
そんな若月から逃れるため、殺害計画を立て実行しようとしていた。
2度の計画失敗の後、3度目の計画で若月が亡くなったのを知って≪2度と強請られることはない、2度と≫喜ぶが、「あいつの顔を見なくても済む」=「若月は強請ることができない」=「死んでしまった」と、自分の犯した罪に気づき、自殺しようとする。
自殺は特命係に阻止され、実は≪南雲の死も星野に原因はなく、若月の殺害にも失敗していた≫と知らされる。しかし、若月殺害を計画、計画を実行していたことは「殺人未遂」の罪。星野もそれを認め裁きを受けることに。
結局、不起訴にはなったが、イギリス行きはなくなり、天文台はクビになってしまった。
しかし、右京の言葉
「たとえ(雲などで)星が見えなくても、星は存在している」(←不正確です)
と言うように、婚約者が寄り添ってくれて、ふたりで夜空を見上げた。
“星”が婚約者なのか、ふたりで天文学を極めることなのか、は解釈に迷うが(どちらでもいいと思う)、右京の名言と星空を見上げるふたりの姿で“めでたし、めでたし”というラストシーンだった。
天文物理学者のキャラとそのストーリーは悪くはなかった。
「よかった」と言わないのが私のひねくれたところだが、突っ込みどころが多かったので、素直に「よかった」と言いたくないというのが実のところ。
1.若月が転落死した階段が壊れなかった星野の計算ミスが大き過ぎ
若月と真犯人・三田先生(松田洋治)が二人も割と長時間階段に居たのに、階段が壊れなかった。
ふたりが立っていたのが星野が細工した段より上段だったのかもしれないが、かなりの人数の刑事や鑑識の署員が検証していたにもかかわらず、壊れなかった。
計算ミスが大き過ぎ?
2.16年前の事故の検証が杜撰
薬品の取り違えが原因と言うのは明白だったのに、警察も三田先生も星野と若月を問い詰めなかったのだろうか?
南雲が薬品の置き場所について注意喚起の通達を部員全員に出していたという事実もあるにもかかわらず、南雲が爆発事故を起こしてしまったのは、他殺も考えられたはず。
星野も当時は自分に原因があったのかもしれないとは思わなかったようで、そのことも不思議だが、若月に詰問されて、≪自分が南雲を殺してしまった(爆発事故は自分のせい)≫と思い込んで、強請られてしまうのはお人好し過ぎ
3.事故の真相を知ったのなら、もっと早く若月を問い詰めろよ
事件の真相を推察したのなら、さっさと若月に行動を仕掛けないと駄目だろう。
若月と星野の間では「爆発は星野のせい」となってしまったことを察していたはずで、とにかく、星野と話をして爆発の真相を検証するのが普通である。
三田が何も行動を起こさなかったせいで、星野は苦しみ、強請られ、殺害計画まで実行してしまった。
若月もクズだが、三田もクズ。
4.階段で相手の身内を冒涜した捨て台詞を吐くのは危険すぎ
爆発事故をネタに星野を強請っていたのに、三田に事故の真相を認めてしまうのは安易すぎ。
その上、南雲を冒涜するようなセリフを階段で吐くのは「殺してください」と言っているようなものだ
5.殺害を阻止できなかった特命係
あれだけおせっかい?を焼いたのなら(警察官の当然の職務?)、もっと星野を監視した方がいいのでは?(結局、計画失敗とは言え、計画を実行させてしまった)
それに、若月を監視するという手段もあったはず。
6.三田は現場の階段にどうやってたどり着いたのか?
星野が細工した階段に若月を呼び出したが、その場所を三田はどうやって知ったのだろうか?ずっと若月を見張っていたのだろうか?
第1話「ボディ」、第2話「ボディ ~二重の罠」、第3話「辞書の神様」、第4話「バクハン」
【ストーリー】番組サイトより
偶然知り合った天文学者は狡猾な殺人者!?
“完全犯罪の方程式”が導く殺意の行方は!?
証拠品の捜索のため夜の神社にやってきた右京(水谷豊)と亘(反町隆史)は、不審な行動をしている男(木村了)と遭遇する。慌ててその場を立ち去った男の状況から、右京は、彼が完全犯罪で誰かを殺害しようと動いている可能性に気付く。
調べると、男は星野という優秀な天体物理学者で、イギリスの研究チームにスカウトされていて、プライベートでも結婚を控えていることが判明。幸せの絶頂にいるはずの彼がなぜ、誰を殺そうとしているのか…。
さらに捜査を進めると、星野は物理研究部に所属していた高校時代、同級生の少女が亡くなった爆発事故に関与していたという証言がもたらされ…。
完全犯罪を目論む天才的な天文学者と右京が知恵比べ
16年前に起きた悲劇的な爆発事故との関係は…!?
特命係が時を超えて絡み合った哀しい真実をひも解く!
ゲスト:木村了
脚本:根本ノンジ
監督:橋本一
博士号通りに天文や物理に精通し、物事を論理的に捉え、深く考察し、計算する努力を惜しまない。
しかし、人の感情には疎く、世間一般の常識などとは離れた考え方をする。
学者にも≪人を巻き込んで振り回す迷惑タイプ≫と≪振り回される被害者タイプ≫で、今回の星野は後者。それ故、事件を起こしてしまった?
そんな星野が殺意を持った相手は高校時代の物理研究部のメンバーの若月(阿部賢一)。
「当時、実験中の爆発事故で物理研究部の部長・南雲千佳(里佳津乃)が亡くなったのは、星野が薬品を取り違えた星野のせいだ」と、若月は星野を強請っていた。
そんな若月から逃れるため、殺害計画を立て実行しようとしていた。
2度の計画失敗の後、3度目の計画で若月が亡くなったのを知って≪2度と強請られることはない、2度と≫喜ぶが、「あいつの顔を見なくても済む」=「若月は強請ることができない」=「死んでしまった」と、自分の犯した罪に気づき、自殺しようとする。
自殺は特命係に阻止され、実は≪南雲の死も星野に原因はなく、若月の殺害にも失敗していた≫と知らされる。しかし、若月殺害を計画、計画を実行していたことは「殺人未遂」の罪。星野もそれを認め裁きを受けることに。
結局、不起訴にはなったが、イギリス行きはなくなり、天文台はクビになってしまった。
しかし、右京の言葉
「たとえ(雲などで)星が見えなくても、星は存在している」(←不正確です)
と言うように、婚約者が寄り添ってくれて、ふたりで夜空を見上げた。
“星”が婚約者なのか、ふたりで天文学を極めることなのか、は解釈に迷うが(どちらでもいいと思う)、右京の名言と星空を見上げるふたりの姿で“めでたし、めでたし”というラストシーンだった。
天文物理学者のキャラとそのストーリーは悪くはなかった。
「よかった」と言わないのが私のひねくれたところだが、突っ込みどころが多かったので、素直に「よかった」と言いたくないというのが実のところ。
1.若月が転落死した階段が壊れなかった星野の計算ミスが大き過ぎ
若月と真犯人・三田先生(松田洋治)が二人も割と長時間階段に居たのに、階段が壊れなかった。
ふたりが立っていたのが星野が細工した段より上段だったのかもしれないが、かなりの人数の刑事や鑑識の署員が検証していたにもかかわらず、壊れなかった。
計算ミスが大き過ぎ?
2.16年前の事故の検証が杜撰
薬品の取り違えが原因と言うのは明白だったのに、警察も三田先生も星野と若月を問い詰めなかったのだろうか?
南雲が薬品の置き場所について注意喚起の通達を部員全員に出していたという事実もあるにもかかわらず、南雲が爆発事故を起こしてしまったのは、他殺も考えられたはず。
星野も当時は自分に原因があったのかもしれないとは思わなかったようで、そのことも不思議だが、若月に詰問されて、≪自分が南雲を殺してしまった(爆発事故は自分のせい)≫と思い込んで、強請られてしまうのはお人好し過ぎ
3.事故の真相を知ったのなら、もっと早く若月を問い詰めろよ
事件の真相を推察したのなら、さっさと若月に行動を仕掛けないと駄目だろう。
若月と星野の間では「爆発は星野のせい」となってしまったことを察していたはずで、とにかく、星野と話をして爆発の真相を検証するのが普通である。
三田が何も行動を起こさなかったせいで、星野は苦しみ、強請られ、殺害計画まで実行してしまった。
若月もクズだが、三田もクズ。
4.階段で相手の身内を冒涜した捨て台詞を吐くのは危険すぎ
爆発事故をネタに星野を強請っていたのに、三田に事故の真相を認めてしまうのは安易すぎ。
その上、南雲を冒涜するようなセリフを階段で吐くのは「殺してください」と言っているようなものだ
5.殺害を阻止できなかった特命係
あれだけおせっかい?を焼いたのなら(警察官の当然の職務?)、もっと星野を監視した方がいいのでは?(結局、計画失敗とは言え、計画を実行させてしまった)
それに、若月を監視するという手段もあったはず。
6.三田は現場の階段にどうやってたどり着いたのか?
星野が細工した階段に若月を呼び出したが、その場所を三田はどうやって知ったのだろうか?ずっと若月を見張っていたのだろうか?
第1話「ボディ」、第2話「ボディ ~二重の罠」、第3話「辞書の神様」、第4話「バクハン」
【ストーリー】番組サイトより
偶然知り合った天文学者は狡猾な殺人者!?
“完全犯罪の方程式”が導く殺意の行方は!?
証拠品の捜索のため夜の神社にやってきた右京(水谷豊)と亘(反町隆史)は、不審な行動をしている男(木村了)と遭遇する。慌ててその場を立ち去った男の状況から、右京は、彼が完全犯罪で誰かを殺害しようと動いている可能性に気付く。
調べると、男は星野という優秀な天体物理学者で、イギリスの研究チームにスカウトされていて、プライベートでも結婚を控えていることが判明。幸せの絶頂にいるはずの彼がなぜ、誰を殺そうとしているのか…。
さらに捜査を進めると、星野は物理研究部に所属していた高校時代、同級生の少女が亡くなった爆発事故に関与していたという証言がもたらされ…。
完全犯罪を目論む天才的な天文学者と右京が知恵比べ
16年前に起きた悲劇的な爆発事故との関係は…!?
特命係が時を超えて絡み合った哀しい真実をひも解く!
ゲスト:木村了
脚本:根本ノンジ
監督:橋本一