英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

新型コロナウイルス その141「多数の知事が言う《99%が軽症・無症状》のは本当か?」

2022-07-30 14:53:25 | 時事
――7月28日の全国知事会議で、複数の知事が新型コロナウイルスについて感染症法上の分類を見直し、厳格な制限を伴う「2類相当」から「5類相当」に引き下げるよう訴えた――
「99%が軽症・無症状」という知事の発言をよく聞くが、本当だろうか?

「オミクロン株 99%が軽症・無症状 知事」で検索(2022年7月以降をピックアップ)
北海道の鈴木知事……「オミクロン株では99%が軽症・無症状」と知事会で発言。7月28日新たに確認された感染者は5676人、
沖縄県……療養中の感染者計675人(7月4日時点)において92.3%が無症状か軽症で、中等症は7.7%。人工呼吸器などを装着した重症者はいなかった。(厚生労働省の専門家組織に提出された資料)
石川県発表(7月13日)……709人が新型コロナウイルスに感染したと発表。前週同曜日と比べ2倍。99%の705人が軽症か無症状
大分県発表……7月12日~14日の3日間の感染者数は3,339名ですが、中等症の方はわずか6名で、残りの方は全て軽症若しくは無症状(99.8%)
(軽症者であっても、発症後、高熱(39~40℃)が出る方もいます。高熱は長くても2~3日で下がります)


新規感染者の症状の重さについて発表している都道府県は意外と少なかった(他に情報があれば、お知らせください)
 この記事を書く前から、疑問に思っていたことがある。
 新型コロナウイルス感染症の「軽症」「中等症」「重症」の区分だ。
 かなり以前(おそらく、2年ぐらい前)に、専門家(コメンテーター)が「“中等症”と言うが、一般の方が思う以上に重症なんです」と言っていた記憶がある。また、東京都などは“独自の重症の定義”をして、話をややこしくしている。
 なので、《「99%が軽症・無症状」の指す“軽症”は、どのくらい軽症なのか?》によって、新型コロナの感染症法上の扱い……「いつまでも『2類相当』では実態とあわず、社会経済活動が止まってしまう。季節性のインフルエンザと同じ「5類」に見直すべきだ」という議論も方向が違ってくる。

 そこで、注目したいのは、大分県発表の「軽症者であっても、発症後、高熱(39~40℃)が出る方もいます。高熱は長くても2~3日で下がります」だ。
 高熱(39~40℃)が出ても、軽症に含まれるらしい。若くて元気な者でも。39℃の高熱が出れば、そうとう辛い。高齢者や他に疾患のある人は大丈夫なの?

 全国知事会議でこういう議論をするのなら、この軽症の区分を「自宅療養で済む軽症」「医療機関で治療が必要な軽症」と細分化して、感染者の重症度の詳細なデータを提示すべきである。今回ネットで検索しても新規感染者の重症度のデータは少なかった。(各県庁の厚生関係のデータを詳しく調べればわかるかもしれないが…)
 知事も提言するのなら、簡単に「99%が軽症・無症状」が無症状と言い切らず、もっと慎重に考慮してから言うべきであろう。

 また、「1%が中等症以上」だとしても、全国の新規感染者が1日20万人だとすると、その1%=2000人。これが10日間だと20,000人。東京都だと1日30,000~40,000人でそのうち300~400人が中等症以上となる。
 強く提言した鈴木知事の北海道は7月20日~29日の新規感染者は43,618人。このうち、何人が39℃以上の高熱になったのだろうか?……教えていただきたい。
 私は、「2類相当」から「5類相当」に引き下げることに全面反対しているわけではない。《データを簡単に取り扱ってはいけない》というのがこの記事の主旨である。
 
 
ちなみに、こういうデータもヒットした。
宝塚市発表……7月23日~7月29日 計2,315人【無症状23人、軽症2,238人、中等症54人】
       7月16日~7月22日 計1,905人【無症状17人、軽症1,862人、中等症26人】


症状の区分が、県レベルとは違うようだ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする