英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

相棒 season21 第10話「黒いコートの女」

2022-12-22 16:08:35 | ドラマ・映画
脚本は瀧本智行氏。今seasonでは第6話「笑う死体」を担当、面白かった。
(担当脚本家が分からないようにしてドラマを観ているので、今回も見るに当たり、瀧本氏だからと期待してみることはありません)。
「笑う死体」以前の瀧本氏の脚本は
season20 第18話「詩集を売る女」season20 第8話「操り人形」,
season19 第16話「人生ゲーム」season19 元日SP 第11話「オマエニツミハ」season19 第6話「三文芝居」
 人生の悲劇をテーマにすることが多い。私の主観であるが、面白いと思う時(「笑う死体」「人生ゲーム」「三文芝居」)と、つまらない(「詩集を売る女」「操り人形」「オマエニツミハ」)と感じるときの落差が大きい。
 面白くないと感じる回は、悲劇を意識し過ぎて設定や展開が独善であったり、その悲劇を語ることに終始して推理がほとんどなかった……というイメージが残っている。
 今話はseason20 第18話「詩集を売る女」に近いものを感じた。


 今回の登場人物はダメな奴が多かった。
国枝祐介……宝石窃盗団の一味。6年前の男子高校生殺人事件とも関わっている可能性が強い(殺害された高校生の一年先輩)
 こいつが元凶。6年前に黒いコートの女・菅野茉奈美の娘を誘拐。手に余った赤子を保護司に押し付ける。保護司の弱みを握って、アリバイの偽証を強要。その後も恐喝。
 悪事(悪人)が新たな犯罪者を生むという最悪パターン。
 ほぼ無計画で誘拐を実行したと思われる。社会の害にしかならない男だった。

黒いコートの女・菅野茉奈美……国枝に「ダイヤ(ダイア)はどこ?」と迫り、追走した際、国枝と激突。国枝は死亡
 夫に先立たれ、娘を連れて公園散歩中、ついウトウト。その間に、誘拐され、何とかお金を工面したものの、国枝の後輩で共犯の男子高校生を弾みで殺害してしまう。
 気の毒な6年前の殺人(過失致死?)だったが、この時点で救急車を呼ぶなり、警察に通報していれば、娘が行方不明となることはなかった。情状酌量の余地も多分にあった。そもそも、誘拐された時点で通報すべきだった。そうすれば、犯罪者になることはなかった(娘が無事かどうかは不明だが)。
 
輸入雑貨店の風巧堂店主・安西正則……国枝の保護司。6年前の殺人事件で国枝のアリバイを証言
 国枝の保護司でありながらも、国枝の脅しに屈し、アリバイを偽証。極悪人・国枝を野放しにする。
 国枝が誘拐した赤子を、その事実を知りながら「公園に放置されていた」と偽り、美月として育てるというのは、誘拐したのと同罪。保身と利己主義の悪人。

 黒いコートの女が探していた“ダイヤ”が、わが娘の“大愛”だったという勘違いというのがキーポイントであったが、それだけで6年前の事件や雑貨店店主の秘密などを追っただけのの話。
 茉奈美(黒いコートの女)が、誘拐まがい?誘拐?をして、娘の拒否されたら首を絞めようとした……右京に「その子はあなたの大切な宝物、壊してはいけない」と諭され、ハッと我に返り、改心というのも、安直さを感じた。


第1話「ペルソナ・ノン・グラータ~殺人招待状」(初回SP)
第2話「ペルソナ・ノン・グラータ~二重の陰謀」
第3話「逃亡者 亀山薫」
第4話「最後の晩餐」
第5話「眠る爆弾」
第6話「笑う死体」
第7話「砂の記憶」
第8話「コイノイタミ」
第9話「丑三つのキョウコ」

【ストーリー】(番組サイトより)
相次いで浮上する謎につぐ謎
解明のカギは黒いコートの女!?


 右京(水谷豊)と薫(寺脇康文)は、角田(山西惇)に頼まれ、宝石窃盗グループの一斉逮捕に参加。取り逃がした犯人を、しらみ潰しに捕まえる継続捜査にも協力する。
 そんな中、容疑者の一人が、黒いコートを着た女(橋本マナミ)に追い掛けられ、歩道橋から転落死する事件が発生。その直後、右京と薫は、転落死した男のアパートで黒いコートの女に遭遇するが、事情を聞く前に姿を消してしまう。目撃者の証言によると、女は“ダイヤ”を探していたというが…!?
  窃盗グループと何らかの接点があると見た2人は、周辺を捜査。すると、転落死した男が最近、誰かを強請ろうとしていたことが分かる。男の発信履歴から都内の輸入雑貨店を訪れると、店主は激しく動揺。その様子から、恐喝の被害者ではないかとあたりをつける。そうこうするうち、転落死した男の部屋から、6年前に起きた殺人事件の重要な証拠が発見される。

“お宝”を追う謎の美女の正体は!?
窃盗犯と過去の殺人に意外な接点が…
絡み合った思いが特命係を翻弄する!


ゲスト:橋本マナミ

脚本:瀧本智行
監督:橋本一
コメント (2)
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