英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

相棒 season22 第7話「青春の光と影」

2023-11-30 17:14:35 | ドラマ・映画
容疑者は6人……それぞれに光と影(表と裏、虚と実)があった………

佐光隆吾(ドラム)
……《虚》矢崎のことを“我儘で自分勝手な奴”と言う。いつも振り回されていた
  《実》矢崎が音を追及することについて、評価していた
林田晃司(ギター)
……《虚》曲を盗まれていた  
  《実》使用された曲は手直しされ、すごい曲になっており、バンドの演奏も桁違いのレベルだったと感服
     矢崎は、社長に掛け合って印税が入るように手続していた
安本早苗(ベース)
……《虚》つき合っていたが、捨てられた。顔にあざ(直近のリハーサル時にはなかった)
  《実》矢崎が音楽にのめり込んでしまうので、自分が浮気をした。矢崎が結婚したのは、別れた後。顔のあざは、現在の彼によるもの
沢村香音(マネージャー)
……《表》パワハラを受けていた。何を言っても相手をされないし、雑用係でしかなかった
  《裏》無視したのはよく聴こえなかった為。矢崎は感謝していて、誕生日にプレゼントケーキを用意していた
矢崎優実(妻、元アイドル)
……《虚》別居中。離婚寸前の仲  
  《実》ダブル不倫の現場をリークされた(アリバイ成立) 
 「実は○○だった」という件はないが、矢崎の聴力の不自由さを知っていた
吉澤佳代(芸能事務所の社長)
……《虚》5000万円ほど貸していた 
  《実》社長がその何倍もの金(←矢崎が稼いだ)をかすめ取っていた

殺害された被害者が、実はいい人だった。
多くを語らないので、“嫌な奴”と思われがちで、その誤解から殺人事件が起こってしまった…

 という、相棒のひとつのパターンだった。

★事件のカギは《矢崎の聴力》
 右耳は完全に聴こえず、左耳も補聴器を付けて補っていた。
 矢崎はその切迫感から、バンドを再結成した。
 そして、強度の難聴が、マネージャーの香音が《無視されている》《雑用係でこき使われている》という誤解を生み、殺意を持たせてしまった
 さらに、「誰かと飲みに行く」と矢崎が言っていたという証言の嘘が露見することにもなった。

 相手を思う気持ちは分かりやすく伝えないとダメだなあ
 「最後の灯り」(season 1 第10話)や「7人の容疑者」(season 4 第10話第20話)を思い出した。
 また、《冷徹な人物と思われていた被害者が、実は優しい人だった》というエピソードもいくつかあったはずが、具体的には思い出せない。

★ドラマとしてのテーマは《友情》
「友情はゆっくりと熟す果実」(by アリストテレス…右京が引用)
「もし友情が果実だとしたら、熟した後は腐っちゃうんですかねえ」(by 亀山…右京が称賛)
 バンド名の『ディープ クルー』は、右京曰く「親友」らしい(私は“シオン”と聴こえた)
 一見、メンバーから反感を買っていたように思えた矢崎だったが、彼の《音楽、音を追究する姿勢》や《メンバーへの優しさ》(ドラマでは林田の印税手配ぐらいしか語られなかったが)をメンバーも認めていたようだった。
 でも、あとから加入した矢崎が勝手に解散したのは許せないと思うが……
 それに、再結成の動機も、自らの強度の難聴というのも不満。矢崎の《自分勝手さ》を強調したかったのだろうが、『友情』をテーマとするのなら、メンバーと演奏をしていて《楽しそう》とか《嬉しそう》とかのシーンが欲しかった。
 ソロになって、何故パッとしなかったのだろうか?……結局、『ディープ クルー』だったから、矢崎は輝けたのだろう。


 右京たちが「友情」について語ったのと、矢崎の暴虐無人さが露骨だったので、メンバーが犯人ではないだろうと思った。
 妻も矢崎の音楽活動から遠く、友情とも縁がなさそうなので除外(性格の破綻の描写も露骨)
 社長かマネージャーに容疑者が絞られるが、現矢崎と関わりも強く、事件直前まで関わっていたので、マネージャーだろうと……
 (『名探偵コナン』の一話完結の場合だと、メンバー3人に容疑が掛かって、一番犯人でなさそうな人物が犯人)


32,400円の領収書の謎
 32,000のケーキって、どのようなモノだったのだろうか?
 金額の書き方としては「¥」と金額の間隔が開きすぎだし、金額の後には「※(米印)」「−(ハイフン)」「也」が必要。(改ざん防止)


 本作は、『相棒』としては平凡だった。(長期間ドラマなので、過去エピソードと被ってしまうのは仕方がないが)


【ストーリー】番組サイトより
伝説のバンドのボーカルが不審死
事件の背景には熟しすぎた友情が!?


 再結成が決まった4人組ロックバンド『ディープクルー』のボーカル・矢崎(金子昇)が、路地裏で亡くなっているのが発見された。警察は、酔っぱらい同士のケンカによる傷害致死とみて、捜査を始める。と、矢崎の妻は元アイドルで、今も時々テレビに出ているタレントだが、別居して2年になり、離婚話が進んでいたと分かる。
 事件に興味を持った右京(水谷豊)と薫(寺脇康文)は、所属事務所を訪問。バンドメンバーや事務所の社長、マネージャーたちから話を聞く。すると、全員に確かなアリバイが無い上、気になる話も聞こえてくる。
 矢崎は唯我独尊の人物で、22年前の解散も、今回の再結成も、一人で勝手に決めたらしい。最近も練習をめぐってメンバーと衝突。また、女性メンバーの一人は当時、矢崎と交際していたが、一方的に捨てられらしく、顔には最近できたと思われる痣が。さらに、メンバーが昔作った曲を矢崎が盗用したという話や、事務所の社長から多額の借金をしていたという噂も。すなわち、殺害の動機は、すべての関係者にあった。

被害者を取り巻く人物全員が容疑者に
動機は金か、遺恨か、それとも…!?
栄光のステージに光と闇が交錯する!


ゲスト:金子昇

脚本:瀧本智行
監督:権野元



第1話「無敵の人〜特命係VS公安…失踪に潜む罠」(初回拡大SP)
第2話「無敵の人~特命係VS公安…巨悪への反撃」(拡大SP)
第3話「スズメバチ」
第4話「天使の前髪」
第5話「冷血」
第6話「名探偵と眠り姫」
コメント (2)
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