「『将棋世界』12月号 ~竜王戦展望対談……森下九段×中村太六段~ その2」
のコメント欄でStanleyさんから
英さんの一押しのものぐさ将棋観戦ブログに、竜王戦の記事が出ていました。一読して、なかなか面白い。それで英さんにも、この記事の感想を書いてもらおうと考えコメントしました。
①糸谷が着手する際に、森内の2三歩にふれてしまったことに関する考察
②糸谷の時間責めに関する考察。
さて、英さんはこの記事に対して、どのように考察および放言されるのでしょうか?よろしく!
「よろしく」と言われてしまいましたが、「ものぐさ」さん(shogitygooさん)と同じテーマで書くのは、非常に厳しいものがあります。それに、ほとんど同じ感想を持っています(特に森内九段に関する考察は)。正直、非常に書きづらいです。
歪んだままの2三の歩
まず、状況説明から。
(中継サイトの棋譜中継での実況・解説を引用すると)
(11手目・▲2二角成と)角を交換する。糸谷の手が2三の歩に当たり、やや斜めを向いてしまったが、糸谷は気にするそぶりを見せない。
森内は2三の歩を直さないまま2二の金を取る(12手目)。早くも盤上の勝負以外での戦いが勃発した感じだ。
(14手目・△6二銀)「直さない、直さないねー」と控室。また森内の顔は少し怒っているようにも見えると控室では言われているが、「ここまで来たら森内さんは直せないですね。問題は糸谷さんに直す気があるかどうか」と、対局以外のところでの雑談が始まった。
(22手目・△1四歩)禁断の地点と言われている2三を森内の手が通過し1筋に手を伸ばす。もちろん2三に触れるそぶりは見せない。森内にとって、そのときが来るのは△2四同歩、または△2四歩と応じるときのみとなりそうだ。
中継ブログ記事(49手目)で「森内竜王が傾いていた2三の歩を直し、駒の向きが綺麗に揃った」(記事アップ時刻は午前10時20分)
結局、森内竜王が歩の歪みを直したが、記事アップ時刻が10時20分なので、少なくとも1時間以上は歪んだままだったと考えられる。2日制対局という視点で考えると、ほんの一部かもしれないが、やはり1時間以上歪んだままという状況、しかも、手数はこの間に38手も着手されている。
さて、この状況を考察するに当たり、まず両者の性格を考える必要がある。
森内九段は、几帳面で周囲への気配りも忘れない。なので、周囲の不用意な言動も敏感に察知してしまう。もちろん、『自分には厳しく、他人には優しい』タイプなので、自分の常識を他人に強いることはしない。言わば、『クレヨンしんちゃん』の風間君タイプである。
敏感でデリケートな故、周囲からのストレスをどんどんため込んでしまうきらいがある。
これに対して、対局相手の糸谷七段(当時)は、しんのすけタイプだ。合理的に物事を考え(しんのすけの場合は己の本能や常識のままに)、これまでの慣習に囚われずに異を唱え、自分の考えを実践する。糸谷七段は周囲への気遣いをするが、常識や物事の考え方が一般のそれとは異なることがあるように思われる。
森内竜王も、糸谷七段のそういう人間性を理解しており、≪ん?≫と感じる糸谷七段の言動も、≪悪気はない≫と許容しようと務めていた。しかし、不運なことに、竜王戦は二日制。糸谷七段が中座が多いと言え、丸二日間、顔を突き合わす。一つ一つのストレスは微小であっても、徐々に溜まるストレスが大きくなっていったのではないだろうか。
ボーちゃんタイプ?の羽生名人だったら、糸谷七段にストレスは感じないように思われるし、森内竜王ほど周囲に気を遣わないタイプの棋士だったら、直接、文句を言うか、周囲に不満を漏らし、ストレスをためないだろう。
せめて、人並みに森内竜王が表情を曇らせるとかしていれば、ストレスも小さかったのだろうが、そういうことも律してしまう森内竜王である。
(ここら辺りの考察は、ものぐささん(こちらの呼称の方が言い易いです)のものとほとんど同じです)
第4局、第5局の逆転負けも、ここら辺りのことが遠因になっているのではないだろうか?
さて、駒の歪みの件であるが、羽生名人だったら≪おや?駒が曲がっているな≫とさっさと直すような気がする。郷田九段だったら、「君が歪めたのだから、君が直すべきだ」と主張するような気がする。
いや、森内竜王も平常だったら、上記のどちらかの行動を取ったであろう。しかし、そうしなかったのは、これまでの鬱積があったからなのだろう。
そして、38手、1時間強のストレスは大きかったのではないだろうか?
駒の歪みを直さなかった糸谷七段であるが、もしかすると、駒が歪んだ原因が自分にあると思っていなかった可能性も考えられる。≪なぜ、森内竜王は駒の歪みを直さないのだろう≫と訝しんでいたのかもしれない。
そう言えば、駒の歪みについて、両対局者への質問はなかったのだろうか?中継サイトや『週刊将棋』では、真相に触れられていなかったように思う。タイトルが移動してしまったので、訊きづらかったのだろうか?
もちろん、自分の着手の際に駒が歪んだという自覚があった可能性も強い。この場合、≪歪んでいるが、実戦的には影響がないので、ことさらに直す必要はない。森内竜王が気になるのなら、自分で直すんじゃないのかな≫と考えていたのかもしれないし、≪直すべきなのだけれど、機会を逸してしまった。今さら直すのも変だし、どうしようか?昼食休憩のときに直せばいいか≫などと考えていたのかもしれない。
実は、駒の歪みを直すか悩んでいて、劣勢に陥ったのかもしれない。
糸谷七段の時間攻め
「劣勢の方が最善を尽くしても、優勢の方が間違えなければ逆転はできない」
という将棋の性質を考慮すると、合理的考えの持ち主の糸谷七段は、真剣に最善手を考えるのはナンセンスなのだろう。
それよりも、ざっと自分が考えて、「負けにくい手」や「決定打を与えない手」を選択するほうが賢明だ。相手に考えさせる時間を与えないという利もあるし、自分が考えて“(負けが)分からない手”であればいいのだから、思考エネルギーも少なくて済む。
これは、特に森内竜王に対しては有効だった。優勢なので勝ちを読み切ろうとする。当然、相手の指し手も最善手と考えられる手を中心に読むことになる。しかし、糸谷七段の着手は、最善手ではなく、予想外の手であることが多い。その度に新たに読み直すことに……どんどん時間とエネルギーを消費していった。
さて、この時間攻め(時間責め)の是非であるが、当然、勝負としては有りである。
昨年の森内竜王なら苦も無く勝利したであろうし、おそらく、通常レベルの森内竜王であっても、勝ち切れたのではないだろうか?
しかし、上述したようなストレスが溜まっていた森内竜王にとって、読みの中心にない粘るだけの手を指し続けられ、ついには、暴発してしまった……
あと、大きかったのは、タイトル戦初登場で糸谷七段の正体が良く掴めていなかったこと。
今期の竜王戦で、糸谷新竜王の将棋の考え方が明らかになってきた。なので、これからの対局者は、そういった指し方を理解していれば、読みにない粘りの手を指されても、冷静に対応できるのではないだろうか?
私は、糸谷新竜王の将棋を評価していないし、将棋(棋譜)の質としても疑問に感じているので、次年度の挑戦者には、時間攻めを含めて糸谷将棋を粉砕してくれることを期待している。
のコメント欄でStanleyさんから
英さんの一押しのものぐさ将棋観戦ブログに、竜王戦の記事が出ていました。一読して、なかなか面白い。それで英さんにも、この記事の感想を書いてもらおうと考えコメントしました。
①糸谷が着手する際に、森内の2三歩にふれてしまったことに関する考察
②糸谷の時間責めに関する考察。
さて、英さんはこの記事に対して、どのように考察および放言されるのでしょうか?よろしく!
「よろしく」と言われてしまいましたが、「ものぐさ」さん(shogitygooさん)と同じテーマで書くのは、非常に厳しいものがあります。それに、ほとんど同じ感想を持っています(特に森内九段に関する考察は)。正直、非常に書きづらいです。
歪んだままの2三の歩
まず、状況説明から。
(中継サイトの棋譜中継での実況・解説を引用すると)
(11手目・▲2二角成と)角を交換する。糸谷の手が2三の歩に当たり、やや斜めを向いてしまったが、糸谷は気にするそぶりを見せない。
森内は2三の歩を直さないまま2二の金を取る(12手目)。早くも盤上の勝負以外での戦いが勃発した感じだ。
(14手目・△6二銀)「直さない、直さないねー」と控室。また森内の顔は少し怒っているようにも見えると控室では言われているが、「ここまで来たら森内さんは直せないですね。問題は糸谷さんに直す気があるかどうか」と、対局以外のところでの雑談が始まった。
(22手目・△1四歩)禁断の地点と言われている2三を森内の手が通過し1筋に手を伸ばす。もちろん2三に触れるそぶりは見せない。森内にとって、そのときが来るのは△2四同歩、または△2四歩と応じるときのみとなりそうだ。
中継ブログ記事(49手目)で「森内竜王が傾いていた2三の歩を直し、駒の向きが綺麗に揃った」(記事アップ時刻は午前10時20分)
結局、森内竜王が歩の歪みを直したが、記事アップ時刻が10時20分なので、少なくとも1時間以上は歪んだままだったと考えられる。2日制対局という視点で考えると、ほんの一部かもしれないが、やはり1時間以上歪んだままという状況、しかも、手数はこの間に38手も着手されている。
さて、この状況を考察するに当たり、まず両者の性格を考える必要がある。
森内九段は、几帳面で周囲への気配りも忘れない。なので、周囲の不用意な言動も敏感に察知してしまう。もちろん、『自分には厳しく、他人には優しい』タイプなので、自分の常識を他人に強いることはしない。言わば、『クレヨンしんちゃん』の風間君タイプである。
敏感でデリケートな故、周囲からのストレスをどんどんため込んでしまうきらいがある。
これに対して、対局相手の糸谷七段(当時)は、しんのすけタイプだ。合理的に物事を考え(しんのすけの場合は己の本能や常識のままに)、これまでの慣習に囚われずに異を唱え、自分の考えを実践する。糸谷七段は周囲への気遣いをするが、常識や物事の考え方が一般のそれとは異なることがあるように思われる。
森内竜王も、糸谷七段のそういう人間性を理解しており、≪ん?≫と感じる糸谷七段の言動も、≪悪気はない≫と許容しようと務めていた。しかし、不運なことに、竜王戦は二日制。糸谷七段が中座が多いと言え、丸二日間、顔を突き合わす。一つ一つのストレスは微小であっても、徐々に溜まるストレスが大きくなっていったのではないだろうか。
ボーちゃんタイプ?の羽生名人だったら、糸谷七段にストレスは感じないように思われるし、森内竜王ほど周囲に気を遣わないタイプの棋士だったら、直接、文句を言うか、周囲に不満を漏らし、ストレスをためないだろう。
せめて、人並みに森内竜王が表情を曇らせるとかしていれば、ストレスも小さかったのだろうが、そういうことも律してしまう森内竜王である。
(ここら辺りの考察は、ものぐささん(こちらの呼称の方が言い易いです)のものとほとんど同じです)
第4局、第5局の逆転負けも、ここら辺りのことが遠因になっているのではないだろうか?
さて、駒の歪みの件であるが、羽生名人だったら≪おや?駒が曲がっているな≫とさっさと直すような気がする。郷田九段だったら、「君が歪めたのだから、君が直すべきだ」と主張するような気がする。
いや、森内竜王も平常だったら、上記のどちらかの行動を取ったであろう。しかし、そうしなかったのは、これまでの鬱積があったからなのだろう。
そして、38手、1時間強のストレスは大きかったのではないだろうか?
駒の歪みを直さなかった糸谷七段であるが、もしかすると、駒が歪んだ原因が自分にあると思っていなかった可能性も考えられる。≪なぜ、森内竜王は駒の歪みを直さないのだろう≫と訝しんでいたのかもしれない。
そう言えば、駒の歪みについて、両対局者への質問はなかったのだろうか?中継サイトや『週刊将棋』では、真相に触れられていなかったように思う。タイトルが移動してしまったので、訊きづらかったのだろうか?
もちろん、自分の着手の際に駒が歪んだという自覚があった可能性も強い。この場合、≪歪んでいるが、実戦的には影響がないので、ことさらに直す必要はない。森内竜王が気になるのなら、自分で直すんじゃないのかな≫と考えていたのかもしれないし、≪直すべきなのだけれど、機会を逸してしまった。今さら直すのも変だし、どうしようか?昼食休憩のときに直せばいいか≫などと考えていたのかもしれない。
実は、駒の歪みを直すか悩んでいて、劣勢に陥ったのかもしれない。
糸谷七段の時間攻め
「劣勢の方が最善を尽くしても、優勢の方が間違えなければ逆転はできない」
という将棋の性質を考慮すると、合理的考えの持ち主の糸谷七段は、真剣に最善手を考えるのはナンセンスなのだろう。
それよりも、ざっと自分が考えて、「負けにくい手」や「決定打を与えない手」を選択するほうが賢明だ。相手に考えさせる時間を与えないという利もあるし、自分が考えて“(負けが)分からない手”であればいいのだから、思考エネルギーも少なくて済む。
これは、特に森内竜王に対しては有効だった。優勢なので勝ちを読み切ろうとする。当然、相手の指し手も最善手と考えられる手を中心に読むことになる。しかし、糸谷七段の着手は、最善手ではなく、予想外の手であることが多い。その度に新たに読み直すことに……どんどん時間とエネルギーを消費していった。
さて、この時間攻め(時間責め)の是非であるが、当然、勝負としては有りである。
昨年の森内竜王なら苦も無く勝利したであろうし、おそらく、通常レベルの森内竜王であっても、勝ち切れたのではないだろうか?
しかし、上述したようなストレスが溜まっていた森内竜王にとって、読みの中心にない粘るだけの手を指し続けられ、ついには、暴発してしまった……
あと、大きかったのは、タイトル戦初登場で糸谷七段の正体が良く掴めていなかったこと。
今期の竜王戦で、糸谷新竜王の将棋の考え方が明らかになってきた。なので、これからの対局者は、そういった指し方を理解していれば、読みにない粘りの手を指されても、冷静に対応できるのではないだろうか?
私は、糸谷新竜王の将棋を評価していないし、将棋(棋譜)の質としても疑問に感じているので、次年度の挑戦者には、時間攻めを含めて糸谷将棋を粉砕してくれることを期待している。
ここにコメントするのは・・・と悩んだのですが・・・
年末のご挨拶を。。。と思いまして・・・・
いつの間にかたくさんアップされていてびっくりしました。
明日には天気図がくっついたアップがされているのかもーーですね(娘がテストに出てきそうな天気図と言っていました)。
今年は、ブログに力を注げずさぼり気味でしたが、英さんを尊敬する気持ちに変わりはないです(きっぱり)・
また来年もよろしくお願いします。
息子の棋力も上がってほしいーー英さんちにお邪魔してもんでもらったら?なんても言ってたのですが・・
お忙しそうなので・・・自力で頑張ってもらいます。
では、よいお年をーーー
>ごめんなさい、コメントできるほどの力がないため
>ここにコメントするのは・・・と悩んだのですが・・・
>年末のご挨拶を。。。と思いまして・・・・
大晦日を意識していない大晦日の記事となってしまい、申し訳ありません。
毎年思うのですが、大晦日の記事と新年のあいさつの記事が重複するので、今年は一本化(楽しているだけ)しようと思いました。
本当は、大晦日にふさわしい、一年をまとめた記事にしたかったのですが、宿題をいただいていましたので、≪何とか年内に≫と思ったので。
>今年は、ブログに力を注げずさぼり気味でしたが、英さんを尊敬する気持ちに変わりはないです(きっぱり)・
お仕事が大変そうですね(上司がぁ……)。そんな中、いつも楽しい記事をアップされて、感心しています。コメントできずに、ごめんなさい。
私に尊敬するだけの価値があるとは思えませんが、尊敬していただけるなら、尊敬してください(笑)
>息子の棋力も上がってほしいーー英さんちにお邪魔してもんでもらったら?なんても言ってたのですが・・
お忙しそうなので・・・自力で頑張ってもらいます。
いえ、私と将棋を指しても、棋力アップにつながる要素はゼロに近いです。
では、来年もよろしくお願いします。
年末は家族5人で旅行に出かけていました。車でセドナ国立公園(アリゾナ)を訪問し、ラスベガスからの帰路、途中休憩の時に、英さんの記事を携帯で読みました。しかし年始はなかなか忙しくて書き込みが出来ませんでした。
さて両者の性格について、森内竜王(九段)が風間君タイプで、糸谷七段(新竜王)が、しんのすけタイプとの考察は、なかなか言い得て妙!と感心しました。さすが英さんですね。私などは、宮本武蔵と佐々木小次郎の巌流島の決闘を思い出して観戦していました。小次郎は長い時間待たされ相当イライラしていたため勝負に敗れた。ここ一番の大事な勝負事には平常心が大事ですが、森内竜王にとっては、ささいなことで平常心を乱され、気の毒な事であったと推察します。
また時間攻め(時間責め)の件は、糸谷七段が終盤に持ち時間を残そうと、意図的にやっていたようですが、終盤の大事なところで、森内竜王が時間切迫のため、不覚にも読み間違えてしまった。そしてその結果竜王のタイトルを、糸谷七段に譲ることになった。糸谷新竜王が誕生したことで、関西の若手陣は大いに発奮したかもしれないですね。それがどう結果に出るのか今年の将棋棋戦に注目したいと思っています。また2015年も英さんの、鋭い放電記事を楽しみにしています。
ものぐささんの論評を読んでいて、我慢に我慢を重ねる風間君が思い浮かびました。
小次郎と武蔵については、思い及びませんでした。
>森内竜王にとっては、ささいなことで平常心を乱され、気の毒な事であったと推察します。
ええ、几帳面で心配りをする風間君(森内竜王)にとって、相性が悪い対局者でした。
>糸谷七段が終盤に持ち時間を残そうと、意図的にやっていたようですが、終盤の大事なところで、森内竜王が時間切迫のため、不覚にも読み間違えてしまった。
糸谷七段は最善手を求めず、決定打がわかりにくい手を選んだため、それが最善手を読んでいた森内竜王の読みを外すことになり、さらに、森内竜王は時間を使う羽目になってしまいました。
実は今回の竜王戦で、本記事の2点よりも気になったことがありました。
それは、糸谷七段が頻繁に席を外したことです。気分転換等を考えると、考慮環境をより良いものにするという点では合理的だと思います。
しかし、長時間二人の棋士が対峙しながら、深遠なる思考で宇宙を遊泳するような静かなる頭脳戦の美しい対局姿が、将棋のタイトル戦にはありました。
そういう美も、今回は感じられず残念でした。
この点をStanleyさんはどのようにお考えなのか、お聞きしてもよろしいですか?
そういう美も、今回は感じられず残念でした。
この点をStanleyさんはどのようにお考えなのか、お聞きしてもよろしいですか?
これを読んで、私は先ず最初にものぐささんのブログを再読しました。そこには「今回のたびたびの離席なども、言うまでもないが悪意とか他意などみじんもないのだ。・・・」と書かれていました。私も糸谷さんは悪気があって離席していたのではないと同意します。
ハワイでの第1局をニコ生観戦した時は、私も離席が少し気になりました。挑戦者が画面から消え、森内竜王がただ一人黙々と考えている姿を見て、何か珍しい対局風景と思いました。その時は、糸谷七段は足を痛めているため離席しているのかも知れないと思って観戦していました。また離席の回数が増えるにつれ、連盟の対局規定に離席について制限されていない限り、しょうがないか~とも思いました。
また改めて「棋譜を見る」のコメントを再読しました。観戦記者は、第5局の50手目コメント欄に離席について、「この七番勝負が進むにつれ、少しずつ離席の数が減ってきている。」と書いているのに気付きました。さらに71手目コメントには、「糸谷が席を外す。最初の2時間ほどは、1時間に1度ほどのペースだったが、ここにきて10分に1度ほどになっている。」更に119手目のコメントには「再び席を立った。もう誰も彼を止められないといった感じだ。」と何度も離席についてコメントを書かれていて興味深く再読しました。多くの関係者も気にしていたと思いますので、多分誰かが糸谷七段に注意していた可能性もありますね。ただ、私の場合時差のためニコ生は終局まで見れないため、未だに無料会員なのです。今回は何回もキックアウトされたため、主に棋譜中継を読みながら竜王戦を観戦していました。その結果彼が離席する映像はあまり見ていないので、英さんほど気にはなりませんでした。
糸谷竜王の対局後の談話を読み、彼が今後タイトルを防衛しようと考えているのであれば、自分が周りからどのように見られているかを反省し、タイトルホルダーとしてふさわしい立居振る舞いをするように努力する必要があると考えます。そうでないと、「対局中に歩き回る竜王」というイメージが定着し、竜王という最高峰のタイトルの権威が落ちるかもしれません。また将来スポンサーから何か苦情を言われるかもしれません。
離席の件に関しては、糸谷さんは阪大の大学院で哲学を学んでいるほどの人物だから、誰かに指摘される前に自ら気が付き、自己変革するであろうと期待しています。私は関西出身者として関西の若手棋士を応援していますので、今回は比較的ポジティブなコメントでまとめてみました。英さん、如何でしょうか?
実は、私もニコ生は無料会員です。よく追い出されるのと時間もないので、ネット中継があるときは、視聴しません。
BS中継は(録画して)観ました。NHKのアナウンサーが「また席を立ちました」と、驚き(批判ともとれる)の言葉をよく発していました。
離席に対するStanleyさんの考察(悪気はない)は、私もそう感じました。
また、「彼が今後タイトルを防衛しようと考えているのであれば、自分が周りからどのように見られているかを反省し、タイトルホルダーとしてふさわしい立居振る舞いをするように努力する必要があると考えます」と、私を立ててくださり?ありがとうございます。
それと、早紀のコメントでは書けなかったのですが、『将棋世界』2月号の糸谷竜王へのインタビューで、離席に対する受け答えが載っていました。(ようやく、先月号を読み終えました)
まず、第3局でとくに離席が多かった点については、「風邪の為、席を立って咳をしたり、鼻をかんだりしていた」そうです。
あと、「歩くと血の巡りが良くなるので、頭の働きが良くなる効果がある」と考えているそうです。
マナー違反の声に対しては
「座っている方が良いとは思うが、足がしびれてくる」そうです。「去年、離席を減らしてみたら、勝率が格段に落ちた」そうです。
また、「体重を落とせば足の負担も軽減できそうなので、ダイエットも検討。ジムに通い始めたが、竜王戦で忙しくなり中断。今後も多忙が予想され、ジム通いを再開できるかはわからない」だそうです。