神社の階段下で不動産会社の社長・西田正義(青山勝)の遺体が発見された。遺体の上に重なるようにして従業員の中島達也(村上剛基)も意識不明で倒れており、救急搬送された。しかも、奇妙な事に2人の周囲には大量の1万円札が散らばっており、中島は小さな招き猫を握りしめていた…。
……という意味深な映像からスタート。更に、登場人物たちの過去の因縁と現在の思惑が絡み合い、面白くなるはずと思ったのかなあ………
取りあえず、整理してみる
★過去の因縁
中島達也(村上剛基)……21年前、5歳のときに火事で被災している。その時、住居の提供など中島母子を援助したのが、殺害された西田社長で、達也は西田の会社に入社。
さらに、その火事の時、達也は太田恵子(大島さと子)の夫に助けられた(その際、男は死亡)。
西田正義(青山勝)……不動産会社を経営。経営は苦しかったが、アパートあっちを再開発して持ち直す。しかし、実はアパートは西田の放火によるモノだった(捜査で判明)。
中島母子の他に太田恵子にも支援していた(監視するため?…意味あるのか?)
太田恵子(大島さと子)……達也を火事場から助けたのが夫。火事の後、西田の援助を受けてスナックを開く。
福島ゆり(菅井玲)……恵子のスナックのチーママ。12年前に息子・かずひろが川でおぼれて亡くなっていた。
太田仁志(広田亮平)……恵子の息子・かずひろと仲が良かったが、溺れているのを助けることができなかった
★現在の事情や思惑
中島達也(村上剛基)……21年前の火事が西田によるものだったことを突き止めていた。恵子から母の療養費として50万円を渡されたが、返そうと思っていた。(遺体発見時に散らばっていた紙幣はこのお金)
西田の遺体を石段の上から発見したが、突き落とされ意識不明の重体(後に回復)。転落の際、突き落とした男が下げていた招き猫のお守りを掴み握りしめる。
西田正義(青山勝)……恵子に放火のことを問い詰められ、逆上し、首を絞めようとしたところを、ゆりに花瓶で殴られ失命。(“ゆりに花瓶で殴られ”って(笑))
太田恵子(大島さと子)……西田の放火に気づき問い詰める。西田に首を絞められたが、ゆりに助けられる。ゆりと2人で遺体を石段まで運び突き落とし偽装する。
福島ゆり(菅井玲)……西田が恵子の首を絞めているところに居合わし、西田を花瓶で殴打し死に至らしめる。
太田仁志(広田亮平)……ゆりが西田を花瓶で殴打するシーンを目撃したが、何もすることができなかった。和宏を助けられなかったことがダブり、自分の無力さ痛感していた時に、石段付近に男が接近するのを察知。西田の遺体を発見し、通報されるのを恐れ突き落とす(突き落とした男が達也だったことには気づかなかった)
…………過去の因縁と現在の状況と思惑が複雑に絡み合う……と言うより、都合良過ぎ!
特に、仁志が通報を恐れて達也を突き落とすのは意味不明!達也が通報しなくとも、いずれ誰かが通報するだろうし。
確かに、西田と達也は社長⇔社員の関係で、さらに達也が所持していた50万円は格好の偽装工作の材料にはなったが、仁志は達也と気づいていなかった。
“自分の父が助けた達也を、息子の自分が突き落とし、西田の死亡の原因に見せようとした”という皮肉さを描きたかったのかもしれないが、策に溺れ過ぎ!
豪正寺の招き猫のお守りも疑問
12年前のモノだったことを突き止める捜査(推理)と、仁志を事件に絡ませ、上記の父の行いとの皮肉さなどを織り込みたかったのだろうが、招き猫のお守りの推理・捜査は当たり前すぎるし、転落の際、お守りを掴むのもベタで、事件に彩りを添えるだけの材料にしか思えなかった。
実存するお守りなのかは分からないが、お守りなのか干支の縁起モノかよく分からないなあ…
お守りは、「どんな小さな山でも、(登山の)ルートは一つじゃない。捜査もルートはいろいろあるんだよね」という班長のヒントを絡めたかったのかもしれない。12年前のお守り⇒過去捜査のルートという図式なのかもしれないが、「捜査のルートは一つじゃない」は9係時代からの十八番(それぞれ勝手に捜査する)なので、助言の価値は低い
直樹(井ノ原快彦)のゆりへの説教も不要
ゆりは仁志に「母を助けてくれ」と懇願されていたし、隠し通す気持ちも薄かったようだし、取調室でも既に悔やんでいる様子だった。
「“お札の散らばり方”⇒“偽装”」「“せっかくの母の日のプレゼントの花を花瓶に挿さない”⇒“凶器に使用”」などの推理は面白かった。
第1話「一万年の殺人」(初回拡大SP)
第2話「花嫁消失」
第3話「殺人都市計画」
第4話「床下の白骨死体」
第5話「殺人ハーモニカ」
第6話「赤い花の殺意」
【ストーリー】番組サイトより
神社の階段下で不動産会社の社長・西田正義(青山勝)の遺体が発見された。遺体の上に重なるようにして従業員の中島達也(村上剛基)も意識不明で倒れており、救急搬送された。しかも、奇妙な事に2人の周囲には大量の1万円札が散らばっており、中島は小さな招き猫を握りしめていた…。
まもなく意識を取り戻した中島は、直樹(井ノ原快彦)と新藤(山田裕貴)の聴取に対し、借金のことで西田と口論となり、もみ合った末に階段から落ちたと話す。しかし、監察医・真澄(原沙知絵)の検視によると、西田は転落死ではなく、鈍器で後頭部を殴打され殺害されたことが判明する。つまり、西田を殴った後で、階段から彼を落とし、さらに倒れた中島の上から現金をばらまいた第三の人物がいた事になる…。
そんなとき、中島が21年前、5歳のときに火事で被災した過去が発覚。当時、困り果てていた中島の母親と中島に手を差し伸べたのは西田であり、彼は一家に住居を提供したばかりか、成長した中島を雇い入れていたという。中島にとって西田は恩人以外の何者でもないように思えたが、志保(羽田美智子)と村瀬(津田寛治)の調べで、西田の不動産会社が急速に業績を伸ばした背景が明らかになり…?
さらに、21年前の火災の際、自らの命と引き換えに中島を助け出した男性がいたと判明。命を投げ打って中島を救助したのは、西田の馴染みのスナックのママ・太田恵子(大島さと子)の夫だった…。
一方、宗方(寺尾聰)は、中島が握っていた招き猫に隠された、ある“秘密”を探り当てる。その新事実から事件の背景に潜む、切なくも悲しい真実が明らかになっていき…!?
ゲスト:太田恵子………大島さと子
福島ゆり………菅井 玲
中島達也………村上剛基
脚本:青山勝・山本南伊
監督:長谷川康
……という意味深な映像からスタート。更に、登場人物たちの過去の因縁と現在の思惑が絡み合い、面白くなるはずと思ったのかなあ………
取りあえず、整理してみる
★過去の因縁
中島達也(村上剛基)……21年前、5歳のときに火事で被災している。その時、住居の提供など中島母子を援助したのが、殺害された西田社長で、達也は西田の会社に入社。
さらに、その火事の時、達也は太田恵子(大島さと子)の夫に助けられた(その際、男は死亡)。
西田正義(青山勝)……不動産会社を経営。経営は苦しかったが、アパートあっちを再開発して持ち直す。しかし、実はアパートは西田の放火によるモノだった(捜査で判明)。
中島母子の他に太田恵子にも支援していた(監視するため?…意味あるのか?)
太田恵子(大島さと子)……達也を火事場から助けたのが夫。火事の後、西田の援助を受けてスナックを開く。
福島ゆり(菅井玲)……恵子のスナックのチーママ。12年前に息子・かずひろが川でおぼれて亡くなっていた。
太田仁志(広田亮平)……恵子の息子・かずひろと仲が良かったが、溺れているのを助けることができなかった
★現在の事情や思惑
中島達也(村上剛基)……21年前の火事が西田によるものだったことを突き止めていた。恵子から母の療養費として50万円を渡されたが、返そうと思っていた。(遺体発見時に散らばっていた紙幣はこのお金)
西田の遺体を石段の上から発見したが、突き落とされ意識不明の重体(後に回復)。転落の際、突き落とした男が下げていた招き猫のお守りを掴み握りしめる。
西田正義(青山勝)……恵子に放火のことを問い詰められ、逆上し、首を絞めようとしたところを、ゆりに花瓶で殴られ失命。(“ゆりに花瓶で殴られ”って(笑))
太田恵子(大島さと子)……西田の放火に気づき問い詰める。西田に首を絞められたが、ゆりに助けられる。ゆりと2人で遺体を石段まで運び突き落とし偽装する。
福島ゆり(菅井玲)……西田が恵子の首を絞めているところに居合わし、西田を花瓶で殴打し死に至らしめる。
太田仁志(広田亮平)……ゆりが西田を花瓶で殴打するシーンを目撃したが、何もすることができなかった。和宏を助けられなかったことがダブり、自分の無力さ痛感していた時に、石段付近に男が接近するのを察知。西田の遺体を発見し、通報されるのを恐れ突き落とす(突き落とした男が達也だったことには気づかなかった)
…………過去の因縁と現在の状況と思惑が複雑に絡み合う……と言うより、都合良過ぎ!
特に、仁志が通報を恐れて達也を突き落とすのは意味不明!達也が通報しなくとも、いずれ誰かが通報するだろうし。
確かに、西田と達也は社長⇔社員の関係で、さらに達也が所持していた50万円は格好の偽装工作の材料にはなったが、仁志は達也と気づいていなかった。
“自分の父が助けた達也を、息子の自分が突き落とし、西田の死亡の原因に見せようとした”という皮肉さを描きたかったのかもしれないが、策に溺れ過ぎ!
豪正寺の招き猫のお守りも疑問
12年前のモノだったことを突き止める捜査(推理)と、仁志を事件に絡ませ、上記の父の行いとの皮肉さなどを織り込みたかったのだろうが、招き猫のお守りの推理・捜査は当たり前すぎるし、転落の際、お守りを掴むのもベタで、事件に彩りを添えるだけの材料にしか思えなかった。
実存するお守りなのかは分からないが、お守りなのか干支の縁起モノかよく分からないなあ…
お守りは、「どんな小さな山でも、(登山の)ルートは一つじゃない。捜査もルートはいろいろあるんだよね」という班長のヒントを絡めたかったのかもしれない。12年前のお守り⇒過去捜査のルートという図式なのかもしれないが、「捜査のルートは一つじゃない」は9係時代からの十八番(それぞれ勝手に捜査する)なので、助言の価値は低い
直樹(井ノ原快彦)のゆりへの説教も不要
ゆりは仁志に「母を助けてくれ」と懇願されていたし、隠し通す気持ちも薄かったようだし、取調室でも既に悔やんでいる様子だった。
「“お札の散らばり方”⇒“偽装”」「“せっかくの母の日のプレゼントの花を花瓶に挿さない”⇒“凶器に使用”」などの推理は面白かった。
第1話「一万年の殺人」(初回拡大SP)
第2話「花嫁消失」
第3話「殺人都市計画」
第4話「床下の白骨死体」
第5話「殺人ハーモニカ」
第6話「赤い花の殺意」
【ストーリー】番組サイトより
神社の階段下で不動産会社の社長・西田正義(青山勝)の遺体が発見された。遺体の上に重なるようにして従業員の中島達也(村上剛基)も意識不明で倒れており、救急搬送された。しかも、奇妙な事に2人の周囲には大量の1万円札が散らばっており、中島は小さな招き猫を握りしめていた…。
まもなく意識を取り戻した中島は、直樹(井ノ原快彦)と新藤(山田裕貴)の聴取に対し、借金のことで西田と口論となり、もみ合った末に階段から落ちたと話す。しかし、監察医・真澄(原沙知絵)の検視によると、西田は転落死ではなく、鈍器で後頭部を殴打され殺害されたことが判明する。つまり、西田を殴った後で、階段から彼を落とし、さらに倒れた中島の上から現金をばらまいた第三の人物がいた事になる…。
そんなとき、中島が21年前、5歳のときに火事で被災した過去が発覚。当時、困り果てていた中島の母親と中島に手を差し伸べたのは西田であり、彼は一家に住居を提供したばかりか、成長した中島を雇い入れていたという。中島にとって西田は恩人以外の何者でもないように思えたが、志保(羽田美智子)と村瀬(津田寛治)の調べで、西田の不動産会社が急速に業績を伸ばした背景が明らかになり…?
さらに、21年前の火災の際、自らの命と引き換えに中島を助け出した男性がいたと判明。命を投げ打って中島を救助したのは、西田の馴染みのスナックのママ・太田恵子(大島さと子)の夫だった…。
一方、宗方(寺尾聰)は、中島が握っていた招き猫に隠された、ある“秘密”を探り当てる。その新事実から事件の背景に潜む、切なくも悲しい真実が明らかになっていき…!?
ゲスト:太田恵子………大島さと子
福島ゆり………菅井 玲
中島達也………村上剛基
脚本:青山勝・山本南伊
監督:長谷川康
>今回のエピソード、一見では人間関係が把握できず、今ひとつストーリーが頭に入ってきませんでした。
そうですよね。過去も絡んでいたので、人物関係が複雑で把握し難かったですね。
都合の良すぎる展開も問題だと思いますが、分かりにくさが一番の欠点でした。せめて、捜査会議の時に整理して欲しかったです。小ネタは良いので。
>死体を階段の上から落として、あんなに勢いよく転がっていくでしょうか?
不自然ですが、大目に見ました。
>昼カラで歌っていた歌は、第2話で出てきた「愛人ホテル」でしたね
良い歌だと思いますが、大島さんの歌唱力が微妙だったので、同じ曲とは思いませんでした。
>春風亭昇太さんが、本人役でゲスト出演してましたね。事件の本筋には全く関係ありませんでしたが。
正直、余分だったのではないかと。余計にストーリーが分かりにくくなってしまいました。
>今回の脚本を担当したのは、西田役の青山勝さんと、西田の秘書役だった山本南伊さんなんですね。
ああ、そうでしたか?
山本南伊さんのクレジットを二度見たような気がしましたが、スルーしてしまいました。
山本南伊さんは、歌手、作詞家、MCなども務めるなど多才ですね。
青山勝さんは、主に俳優として活躍しているようですね。
脚本家としてはお二人ともデビューと見ていいみたいですが、本作を見る限り……。
今回のエピソード、一見では人間関係が把握できず、今ひとつストーリーが頭に入ってきませんでした。
あらためて見直してみると、設定といいストーリー展開といい都合がよすぎるように思いましたが、ドラマではよくあることと割り切るようにしています。
感想については、英さんに同意しますので、補足的なことだけ。
○死体を階段の上から落として、あんなに勢いよく転がっていくでしょうか?
○恵子(大島さと子)が昼カラで歌っていた歌は、第2話で出てきた「愛人ホテル」でしたね。第2話のためにわざわざ作ったらしいですが、今回出てきたのはスタッフの遊び心でしょうね。ちなみに、直樹、青柳、矢沢がスナックを訪ねたときのBGMでも流れていました。
○春風亭昇太さんが、本人役でゲスト出演してましたね。事件の本筋には全く関係ありませんでしたが。
○今回の脚本を担当したのは、西田役の青山勝さんと、西田の秘書役だった山本南伊さんなんですね。