前シリーズから2年ぶりとなったこの第5シリーズは、タイトルも『新・科捜研の女』と変更し(後に再び「新」がなくなった)、コンビ?を組む刑事も内藤剛志となった。
たまたま再放送で、加藤貴子、山崎一、深浦加奈子、半田健人、泉政行、田中健ら懐かしい面々を観ることができた。
このシリーズから残っているのは、沢口靖子、内藤剛志、斉藤暁の3人だけかな。内藤さんは第2~第4シーズンは小説家兼プロファイラーの別人役で出演。斉藤さんもこのシリーズから登場している(第1シーズンも研究員として出演していたが、物理研究員の榎戸輝男役)。
加藤さんも土門刑事(内藤剛志)の妹役でこのシリーズから登場(第5~第10シーズン)。最初は女性警官だったが一念発起して勉学に励み科捜研のメンバーとなった。第5~第11シリーズまで長く科捜研のメンバーを務めていた泉政行さんが去った時はちょっとショックだった。
深浦さんは好きな女優さんだった……。2008年に亡くなったが、2003年ごろから闘病生活だったとのこと。科捜研には2001~2006年まで出演。
このシーズンからメンバーに加わった人が多く、リニューアル感が強い。私は『科捜研の女』は第1シーズンから観てきており、さらに再放送も多いので、「徐々にマリコや土門らもキャラが変わってきており、ドラマのテイストもシーズンによって違っている」という感触を持っている。このシリーズは、第8話、最終話を見る限りではあるが、意気込みが空回りした部分が多かったのではないかと思われる。
特に、今記事で取り上げた「VS連続放火魔! もうひとつの発火トリック!」はそう感じた。
ドラマ冒頭で、多くの視聴者が「こいつが犯人だろう」と推測した正義の消防士(勝村政信)が犯人だった。火災現場で人命救助をすることに高揚感を感じて、それが高じて放火に及んだのだった。……まあ、真相はベタでもよい。
問題となった放火殺人は、解剖で「扼殺した後、火災が起こった」ということが判明した。さらに、マリコは灯油を撒き散らした所へ火の付いたたばこを投げ捨てたのではなく、発火物は別にあったと突き止める、そして、発火装置を苦労して再現し犯人を追いつめ、犯人も放火の動機を自白した。
しかし、扼殺した状況や動機はまったく語られることはなかった。そう、そんな殺人はなかったかのごとくドラマは終了してしまったのだ。
私が見落としたのかもしれないが、もしそうだとしたら、「誰か真相を教えてください!」というのが、今回の記事の動機です。
脚本の粗は他にもある。
発火装置を再現したが、その再現実験では、作動させてから発火までは30秒。ドラマなのでリアルタイムではないのかもしれないが長くて5分。長時間が経過したような描写はなかった。
単に放火するのが目的ならば、それでもよいかもしれないが、この犯人の場合、出動し火を消すのが放火の動機なのである。最低1時間の猶予がないとおかしい。
また、消防署との関係を心配した府警上層部の圧力を受けた所長からは調査中止を示唆され、他のメンバーも消防署の調査結論を支持し、マリコに非協力的。にも拘わらず、マリコは勝手に検証を進める。さらに、このシリーズではほぼ助手(舎弟?)扱いの泉君をこき使う。
その挙句、「他の急ぎの仕事があるから、出来ません」と断る泉君に、「そんなのは後でいいから、こっちに来て」と強要。その場は、旧知の仲の消防士を疑われて怒る日野(斉藤さん)が制止し、マリコがひとりで検証することになったが……(その後はマリコ、四面楚歌に)
結局、マリコの仮説が立証され、マリコに冷たく当たった所員たちは、更にマリコに頭が上がらなくなる。確かに、マリコの主張は正しかったが、勝手に検証した暴走ぶりは責められるべきである。
最終話も粗が多かった。
感電死した後、首を絞めた跡を残したが、どちらが先かを判別しようとしなかった。
かなりの距離、死体を移動させたが、死体にその後が残らなかったのか?かなり目立つ場所に死体を吊るしたが目撃者はいなかったのか?さらに、あの高い場所に吊るすのは女性一人では困難。
警察が被害者の愛人を探さないのもずさん過ぎる。
【ストーリー】
独り暮らしの老人・田村幸蔵の自宅で火災が発生し、焼け跡から田村の死体が発見される。当初は焼死と見られたが、検死の結果、首を絞められて殺されたことが判明。犯人は殺したあと放火したらしい。
現場検証を行った消防士の鮫島は、灯油を撒いてタバコの火で発火させたと断定するが、納得のいかないマリコは独自の調査を始める。
出演者:沢口靖子、内藤剛志、加藤貴子、斉藤暁、山崎一、深浦加奈子、半田健人、泉政行、溝呂木賢、田中健
脚本:武上純希(第8話) 櫻井武晴(最終話)
監督:橋本一
たまたま再放送で、加藤貴子、山崎一、深浦加奈子、半田健人、泉政行、田中健ら懐かしい面々を観ることができた。
このシリーズから残っているのは、沢口靖子、内藤剛志、斉藤暁の3人だけかな。内藤さんは第2~第4シーズンは小説家兼プロファイラーの別人役で出演。斉藤さんもこのシリーズから登場している(第1シーズンも研究員として出演していたが、物理研究員の榎戸輝男役)。
加藤さんも土門刑事(内藤剛志)の妹役でこのシリーズから登場(第5~第10シーズン)。最初は女性警官だったが一念発起して勉学に励み科捜研のメンバーとなった。第5~第11シリーズまで長く科捜研のメンバーを務めていた泉政行さんが去った時はちょっとショックだった。
深浦さんは好きな女優さんだった……。2008年に亡くなったが、2003年ごろから闘病生活だったとのこと。科捜研には2001~2006年まで出演。
このシーズンからメンバーに加わった人が多く、リニューアル感が強い。私は『科捜研の女』は第1シーズンから観てきており、さらに再放送も多いので、「徐々にマリコや土門らもキャラが変わってきており、ドラマのテイストもシーズンによって違っている」という感触を持っている。このシリーズは、第8話、最終話を見る限りではあるが、意気込みが空回りした部分が多かったのではないかと思われる。
特に、今記事で取り上げた「VS連続放火魔! もうひとつの発火トリック!」はそう感じた。
ドラマ冒頭で、多くの視聴者が「こいつが犯人だろう」と推測した正義の消防士(勝村政信)が犯人だった。火災現場で人命救助をすることに高揚感を感じて、それが高じて放火に及んだのだった。……まあ、真相はベタでもよい。
問題となった放火殺人は、解剖で「扼殺した後、火災が起こった」ということが判明した。さらに、マリコは灯油を撒き散らした所へ火の付いたたばこを投げ捨てたのではなく、発火物は別にあったと突き止める、そして、発火装置を苦労して再現し犯人を追いつめ、犯人も放火の動機を自白した。
しかし、扼殺した状況や動機はまったく語られることはなかった。そう、そんな殺人はなかったかのごとくドラマは終了してしまったのだ。
私が見落としたのかもしれないが、もしそうだとしたら、「誰か真相を教えてください!」というのが、今回の記事の動機です。
脚本の粗は他にもある。
発火装置を再現したが、その再現実験では、作動させてから発火までは30秒。ドラマなのでリアルタイムではないのかもしれないが長くて5分。長時間が経過したような描写はなかった。
単に放火するのが目的ならば、それでもよいかもしれないが、この犯人の場合、出動し火を消すのが放火の動機なのである。最低1時間の猶予がないとおかしい。
また、消防署との関係を心配した府警上層部の圧力を受けた所長からは調査中止を示唆され、他のメンバーも消防署の調査結論を支持し、マリコに非協力的。にも拘わらず、マリコは勝手に検証を進める。さらに、このシリーズではほぼ助手(舎弟?)扱いの泉君をこき使う。
その挙句、「他の急ぎの仕事があるから、出来ません」と断る泉君に、「そんなのは後でいいから、こっちに来て」と強要。その場は、旧知の仲の消防士を疑われて怒る日野(斉藤さん)が制止し、マリコがひとりで検証することになったが……(その後はマリコ、四面楚歌に)
結局、マリコの仮説が立証され、マリコに冷たく当たった所員たちは、更にマリコに頭が上がらなくなる。確かに、マリコの主張は正しかったが、勝手に検証した暴走ぶりは責められるべきである。
最終話も粗が多かった。
感電死した後、首を絞めた跡を残したが、どちらが先かを判別しようとしなかった。
かなりの距離、死体を移動させたが、死体にその後が残らなかったのか?かなり目立つ場所に死体を吊るしたが目撃者はいなかったのか?さらに、あの高い場所に吊るすのは女性一人では困難。
警察が被害者の愛人を探さないのもずさん過ぎる。
【ストーリー】
独り暮らしの老人・田村幸蔵の自宅で火災が発生し、焼け跡から田村の死体が発見される。当初は焼死と見られたが、検死の結果、首を絞められて殺されたことが判明。犯人は殺したあと放火したらしい。
現場検証を行った消防士の鮫島は、灯油を撒いてタバコの火で発火させたと断定するが、納得のいかないマリコは独自の調査を始める。
出演者:沢口靖子、内藤剛志、加藤貴子、斉藤暁、山崎一、深浦加奈子、半田健人、泉政行、溝呂木賢、田中健
脚本:武上純希(第8話) 櫻井武晴(最終話)
監督:橋本一
倉橋拓也(渡辺いっけい)ですか、懐かしいですね。season1では京都府警の刑事部長でマリコの元夫という設定で、日和見主義で頼りないキャラでしたね(最終話では良いところを見せました)。
season3の最終話でゲストで再登場しました。
で、内容ですが、よく覚えていません。申し訳ありません。確か、交際相手の危機を救うために暗躍し、科捜研にも協力していたように思います。
ご存じかもしれませんが、『東映チャンネル』で今月の3日(今日)、8日、17日、25日に放映されるようです。
あらすじ欄に
「「疑惑の銃声!胃の中から発見された銃弾!!それは6年前に女刑事が誤射した弾だった!同じ日に起きた二つの事件を結ぶ謎」京都府警科学捜査研究所(通称・科捜研)の法医研究員・榊マリコと癖のある研究員たちが、法医、物理、化学、文書鑑定などの専門技術を武器に事件の真相解明に挑む。事故死した田島の司法解剖に付き合ったマリコは被害者の胃の中から一発の銃弾を見つける。科捜研オフィスで銃弾の線条痕の鑑定が行われ、結果、銃弾は警察官の所持していた拳銃から発射したものだと判明したが…。」
とあります。
録画したものがある可能性もありますが、なにせ2001年なので、発掘は困難です。お許しください。
あの回は確か、警察幹部の犯罪を擦り付けられた恋人を救うために暗躍する…そんな感じですね。
泉君好きだった。
>あの回は確か、警察幹部の犯罪を擦り付けられた恋人を救うために暗躍する…そんな感じですね。
そ、そんな感じだったと思います。
とにかく、マリコの暴走と、それに付き合わされる泉君の様子はよく覚えています。
>泉君好きだった。
ええ、彼が若くして亡くなったのは、残念です。
>犯人役が勝村政信さんだったーww
彼の犯人役は珍しい気がします。
でも、「一見正義の味方で、本当は…」という役は似合っているような(笑)