いまははや こひしなましを あひみむと たのめしことぞ いのちなりける
今ははや 恋ひ死なましを あひ見むと たのめしことぞ 命なりける
清原深養父
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今頃はもうとうに恋死にしていたはずだったけれど、逢いましょうと言ってくれたあの人の言葉をあてにしていることこそが、私の命の支えであったのだ。
「たのむ」は「あてにする/させる」意。逢いましょうという言葉を喜びとしているとも、気まぐれかもしれないそんな言葉をあてにし続けていることを自嘲しているともとれますね。0603 に続いて恋死にをテーマとした深養父の詠歌。このあと 0698 にも登場します。