漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0741

2021-11-09 19:00:45 | 古今和歌集

ふるさとに あらぬものから わがために ひとのこころの あれてみゆらむ

ふるさとに あらぬものから わがために 人の心の あれて見ゆらむ

 

伊勢

 

 あの人の心は古びた里でもないのに、どうして私には荒れ果てて離れていくように見えるのでしょう。

 「ふるさと」は以前に住んでいた場所やかつて都があった場所などの意味で、荒れた地のイメージのある言葉。第五句の「あれて」が「荒れて」と「離れて」の掛詞になっているのは、同じ伊勢作の 0733 と同じですね。



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