漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0833

2022-02-09 05:39:26 | 古今和歌集

ねてもみゆ ねでもみえけり おほかたは うつせみのよぞ ゆめにはありける

寝ても見ゆ 寝でも見えけり おほかたは うつせみの世ぞ 夢にはありける

 

紀友則

 

 亡き人の姿は、寝ても夢に見、寝ていなくてもその面影を見る。およそこのはかない世こそが夢であったのだ。

 詞書には「藤原敏行朝臣の身まかりける時に、よみてかの家につかはしける」とあります。ちなみに敏行の没年は901年または907年とされます。
 「うつせみ」は「世」にかかる枕詞ですが、「はかない世」との含意もありますね。

 

 

 



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